劇場公開日 2012年4月14日

名探偵コナン 11人目のストライカー : インタビュー

2012年4月10日更新

いきものがかり、国民的アニメとのタッグを経て強めた“普遍性”への思い

「たったひとつの真実見抜く、見た目は子ども、頭脳は大人。その名は名探偵コナン」――。一体、どれだけの人々が、江戸川コナンの活躍に夢中になったことだろう。青山剛昌のコミック「名探偵コナン」は、今年で連載18年を迎える長寿シリーズだ。20シーズン目を迎えるJリーグとコラボレーションした、劇場版第16作「名探偵コナン 11人目のストライカー」は、シリーズを通して描かれてきた少年少女の友情、淡い感情が浮き彫りになる。フレッシュでキャッチーなサウンドを武器とする、3人組音楽グループ「いきものがかり」が、主題歌「ハルウタ」で青春の息吹をもたらした。世代を越えた人気を誇る彼らは、国民的アニメとどのように向き合ったのだろうか。(取材・文/編集部、写真/本城典子)

――国民的人気シリーズの主題歌担当が決定したとき、どのような心境でしたか?

水野良樹(ギター):主題歌はアニメの記憶と結びついているので、主題歌も含めて「コナン」を愛している方の期待を裏切ってはいけないという気持ちがすごく強かったです。責任を感じながらも、「コナン」のイメージとうまくシンクロすればいいなと思っていました。

吉岡聖恵(ボーカル):「コナン」と同じく、私たちの目指している音楽も、世代や性別を越え多くの人に長く愛されたいと思っています。だから、長年にわたり愛されている作品にかかわれることは、大きなチャンスだと思いました。

――「コナン」の青春感と「いきものがかり」が持つ瑞々しさは、重なるものがありますよね。

山下穂尊(ギター&ハーモニカ):小学生のころから「コナン」を見ていて、青春感に満ちた作品だと思っていました。僕らが持つ青春感は強みだし、「コナン」と重なると思っています。自分たちのアイデンティティを「コナン」に寄せる作業をするなかで、「ハルウタ」が持つ瑞々しさが自然と生まれました。「コナン」のように普遍的なものをつくりたいという思いも昔からあって、歌っている内容はすごく幅広いんです。

水野:「コナン」は、小中学生からその親世代まで多くの方が見ているので、自分たちのリアルな体験よりも、青春時代を過ごしている人、青春時代を過ごしてきた人とどう結びつき、伝わるかが大事だと思います。青春を歌う曲であっても、ある世代にスポットを当てているわけではないんです。

吉岡:「ハルウタ」のストーリーは、特定の人に限定していません。自分なりの感触を思い浮かべながら、バンドの勢いとあわせてそれぞれ感じ取ってもらえたらと思っています。映画で体感した気持ちを消さないまま、曲を感じてもらえたらうれしいです。

――バンドのアイデンティティと作品のテーマのバランスを保つのは、すごく難しかったんではないでしょうか?

山下:今回描いた「きみ」と「僕」の関係性は、友情なのか恋愛なのか微妙な位置にある、新一と蘭の関係をモチーフにしていますが、僕らは誰しもが共感する主人公のあり方を取り入れたいと思っています。自分の学生時代を思い返してみたり、点と点の先にある延長線を意識してみたり。みんなが共感できる感情が描ければ正解だと思ってバランスをとりました。

水野:幸運なことに、僕たちは主題歌やタイアップのお話をいただくこともあるんですが、「自分たちと異なるところでつくられた作品とどう向き合うか」ということを、毎回考えています。「コナン」をはじめとした多くの作品が、映画やアニメの世界のプロが情熱を傾けてつくられています。つくっているものは違うけれど、自分たちの音楽のヒントになるものが必ずあるはずなので、それを見つけられるよう意識しています。

吉岡:「一緒にやろう」と声をかけてもらうことで、影響されたり、助けてもらうことがあります。「ハルウタ」でも、「コナン」の主題歌だからこそ出てきた言葉もあって、いろいろな作品とかかわることで生まれるものがあるんです。映画と一体となったときのつながりを感じてほしいという思いがあります。

――国民的アニメ「名探偵コナン」と、普遍性を追及する「いきものがかり」がタッグを組んだことで生まれる、新たな魅力はなんだと思いますか?

山下:僕たちを知らない人が、「コナン」の映画を通していいなと思ってくれたり、僕らを好きでいてくれる人が、「ハルウタ」を聞いて「コナン」に深く入っていくきっかけになることが、主題歌の魅力だと思うんです。

水野:僕ら自身も、「コナン」のように長く愛されるようになりたいと思っています。子どものころ見ていた人が大人になって、自分の子どもと一緒に楽しむことができるということは、グループとして自分たちも目指しているところです。長く続ける限り、「コナン」という作品でも、守らなければいけないことや新鮮さを追求しければいけないことがあると思います。これは僕らも向き合わなければいけないことであり、恐れ多いですが、「コナン」と僕らは同じお客さんに向き合っている気がするんです。

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