アーティストのレビュー・感想・評価
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楽しいのは楽しいけど
モノクロで、サイレント映画ということもあって、きっと途中で寝るかなぁと思いましたが、案外おもしろかった。
テンポがとても良かったし、バックミュージックも効果的でした。
ただ、サイレントということで筋が単純すぎるし、オークションのところで、ペピーが車に乗るシーンを割愛すべきだったと思う。
タップのシーンとかすばらしいとは思うけど、なぜアカデミー賞を獲ったかは疑問。「J・エドガー」の方が映画としては上だと思うけど。
何故?印象選択肢に「切ない」が無いのヽ(;▽;)ノ
私の中のナンバー1映画ローマの休日超えました(涙)
え~そうですとも、私は、タイタニック、ローマの休日、
風と共に去りぬ…三代ロマンチック映画大好き女さ!
オマケに、グレゴリーペックとか、クラークゲーブル、
ジョージクルーニー大好き女さ!だから?だけど?
ジャンなんたら…好き過ぎ!カッコ良すぎ!
犬可愛い過ぎ!ペネレスですか?可愛い過ぎ!
(過ぎ過ぎ言い過ぎ!ワイルドだろ?)
でも、アメリカ映画も終わったね。とか思ってた
自分をボコりたいです。
ローマの休日、雨に唄えば、ニューシネマパラダイス
もう、宮崎駿でも、倉本聰でも、何でも来い。
オマケに犬だよ。文句ある奴かかって来い!
切なくなりたきゃこれ見ろよ!
アメリカ映画ッパないっす。
映画本来の魅力に溢れた粋でキュートな小品
本年度アカデミー賞作品賞授賞作!
なぁんて囃し立てるほどにはアカデミー賞を信頼してる訳では無い僕です。
そりゃまあクオリティの高い作品を紹介してくれる意味ではありがたいが、
『トゥルーマンショー』のジム・キャリーを主演男優賞に
ノミネートすらしなかった連中を完全に信頼する事はできぬッ!(いつの話だ)
まあアカデミー賞に納得がいかなかった例を挙げればきりが無いが、
そんなのは作品自体が面白いかどうかにはまるで関係の無い話。
で、本作である。
2012年にまさかの無声映画である。
僕が今までに観た無声映画なんて『カリガリ博士』と『吸血鬼ノスフェラトゥ』だけですよ。
どちらもちょいと眠気に耐えながら観ましたよ。
本作も眠くならんかと不安だったが……(←オイッ)
『アーティスト』は面白かった!
物語自体に飛び抜けた部分は無いが、
観せる(魅せる)アイデアと役者の魅力に溢れた、
とても“粋”でキュートな映画でした。
普通の映画を小説と見立てるなら、この映画には短歌や川柳に繋がる“粋さ”がある。
表現形態に予め制限があるから、ひとつひとつのものが背負う意味も必然的に大きくなる。
暗示、遊び、仄めかし、ダブルミーニング。
時には心臓ド真ん中を直撃する豪速球のストレート。
そういった重みのある表現がどうしても要求される訳で、
だからこそ頭を搾りに搾って独創的なアイデアを産み出さざるを得ない訳で、
それがこの映画のような洒落っ気や粋さに繋がるのかも知れんですね。
『BANG!』という擬音の使い方や、“スーツで1人2役”のシーンなんて
とびきりロマンティック。
そして役者陣。
笑顔の素敵な主演2人は言わずもがな。
誠実な執事を演じたJ・クロムウェル、
利益優先の社長さんを演じたJ・グッドマン、
その他脇役に至るまでみんな魅力的で、頬を緩ませずにはいられない。
この映画は往年の無声映画の魅力を僕らに教えてくれるだけでなく、
(『カリガリ博士』で眠気に襲われた自分が言えた義理じゃないケド)
役者の魅力と優れたアイデアを引き出す努力さえあれば、
巨額の予算や高度なCGなんて無くても人を惹き付ける映画が作れると証明しているようだ。
以上!
アカデミー賞授賞おめでとうございますです。
個人的には『ヒューゴ〜』に採って欲しかったけどね……
あ、けど、名犬アギーのパルムドッグ賞授賞には納得!
わんダフル!
<2012/4/8鑑賞>
この映画で大事なこと
この映画で大事なことは、オスカー受賞作品だということに尽きる。この作品がオスカーを獲得していなかったら、果たして観ただろうか?3D全盛の時代に時代錯誤だとスルーしていたかもしれない。確かにモノクロサイレント(音楽と効果音はあるが)ならではのストレートな表現や、役者の心情を思い量り、大団円では心躍らせ喜ぶという映画の醍醐味はある。が、しかし逆にこの映画をモノクロサイレントの時代に持って行ったとしたら、果たして名作になり得ただろうか?現在私たちが観ることの出来るモノクロサイレント映画は、まず間違いなく名作である。なのでその手法で作られると、名作を観ているような気になってくる。この作品のタイトル画面など、実にワクワクするものになっている。
奇しくもオスカーを競った「ヒューゴの不思議な発明」 はフランスを舞台にしたアメリカ映画である。「アーティスト」はアメリカを舞台にしたフランス映画だ。そして両作品とも映画史を題材にしている。時代背景もほぼ一緒だ。大きく違うのは、ヒューゴは最新技術を用い素晴らしい3D映像で魅せてくれた。一方アーティストは古い表現方法で映画の楽しみ方を思い出させてくれた。表現方法は違えど、両作品が伝える事は同じなのかもしれない。それは映画愛であり『映画は素晴らしい!』ということなのだろう。あらためて「アーティスト」のオスカー受賞に敬意を表したい!
本作のような目にも心にも優しい映画もたまには良いものですね。
シンプルなラブロマンス
う~ん、機微に触れず
皆さん、こんにちは(いま4月18日pm4:40頃です)
アカデミー賞をとったんだから、すごくいいんだろうと期待感いっぱい
になりすぎたかもしれない。
確かに白黒映画という映像、特にサイレントという台詞なしのシチュ
エーションは普段と違った世界をつくっていた。
駆け出しの女優が目をかけられた元大スターに思い
をよせて、その復活を手助けするというのも古典的ストーリーも
悪くないような気がする。
でも、何故なんだろう。
僕が薄っぺらく感じてしまったのは。
例えばチャップリンの「街の灯」のように、虚構ではあってもそこに
確実に存在する本物感。それがなかったのです。
それは女優にも言えることだった。
若い端役だったぺピー・ミントが大スターになるのだけど、大スターに
なったときのオーラが見えないのです。スターになるには、単に演技が
うまい下手という以外にいろんなものが覆いかぶさってくる。
それをどのように消化していくのか、役者として輝かせるか。
それが表情やしぐさひとつひとつに出てくるのだと思う。
そんな意味でぺピーは端役だったころとちっともかわらないのです。
その意味で大いに不満が残ったのでした。
まあ、アカデミー賞なんだからね。
すこし辛口なレビューだったかな。
是非劇場で
シンプルなストーリーに◎
どうぞ、譲ったよ
意外に笑い、時々ホロリ。
2012年の第84回アカデミー賞で作品賞、監督賞(ミシェル・アザナヴィシウス)、主演男優賞(ジャン・デュジャルダン)、作曲賞、衣装デザイン賞を受賞。映画がサイレントからトーキーに移り変わる頃を舞台に没落するサイレント時代のスター俳優と、トーキーの隆盛とともにスターダムに登る女優を描いている。サイレント映画としては、83年ぶりの作品賞受賞であることと、フランス映画が史上初の作品賞受賞ということも話題。
サイレント映画って、どうなんだろう?飽きるのかな?と思っていましたが、誤解でした。セリフがない(と言うか、セリフはあるけど聞こえない)ので、よりいっそう演じる俳優・女優たちのその表情や動きが際立ち(=と言う事は、より一層の演技力が必要と言う事ですが)、普通のトーキーよりも、より一層映像自身に集中してしまいました。ジョージを演じるジャン・デュジャルダンの表情が、何とも言えません。良い!人気の頂点から転げ落ちるスター俳優の悲哀が何とも言えません。
上述のように、基本的にセリフはなく、俳優の表情や仕草でその場面を表現しています。付け加えると、この作品では、背景の看板などの文字でその状態を示したりしていて、非常に理解が助かります。あと、犬のアギーもいい仕事しています。助演賞を贈っても良いんじゃないですかね(笑)。
今年・・・と言うか、近年でもかなり上位に位置する映画です。この作品は、テレビとか、DVDではなく、映画館で見るべきですね。コメディーであり、時々ホロリと涙する映画です。
おじさんかわいそう
マンガ家とはいえ人気商売の端くれなので、落ち目の惨めさは非常に身につまされる問題だった。どの映画を見てもそういった境遇で描かれるのはもがけばもがくほど泥沼で、この映画でも底なし沼に沈む場面で自ら描いている通りであった。そんな落ち目の場面で新作映画がスカスカの客入りだったが、新潟ではアカデミー賞を取ったこの映画自体の客入りもレイトで5人、結末のハッピーなダンスも全く祝福できない気分だった。
サイレント映画で物語りに集中できるか不安だったけど、そんなことは全くなく最後まで楽しめた。特に犬がとてもかわいかった。ヒロインは顔立ちがギスギスしていてスターのオーラがまるでないのが残念だった。絵作りや演出など美意識が徹底していたけど、それが好みかどうかはまた別問題で、しかしそれでも重厚な感じはお金を払って映画館で見てよかったな~と思えた。
はがゆい想いでいっぱい
切なくてあったかいラブストーリー
切なくてあったかいラブストーリー、幸せ気分を持って帰れるステキな作品でした。
サイレント作品、21世紀のアーティスト達は色んな仕掛で楽しませてくれます。
ジョージ・バレンタインは、まさにサイレント映画の大スター。おおらかな笑顔に魅了されます。
トーキーへの革新の時、サイレントに留まるジョージ。彼に革新は起きるのか、彼に笑顔は戻るのでしょうか。
女優の卵・ペピー・ミラーが、可愛いくて可愛くて。明るい笑顔の向こうの一途な想いが切ないです。
ジョージの愛犬くんもとっても一途。泣かされます。
作中のサイレント映画上映で楽団が演奏していて、オオッ?!と思ってしまいました、お恥ずかしい。
当時は生演奏や、日本では活弁さんの、半ライブ興行だったんですよね。本作には雰囲気いっぱいのステキな音楽がついてます。
なんで今さらだが、観れば新鮮に感じる
モノクロ&サイレント、そして擬似的だがスタンダード・サイズによるラブロマンスものだ。
1927年のハリウッドの映画産業が舞台で、ラスト近くの音楽では高域の歪みをサラウンドスピーカーから洩らすという凝りようだ。
なんで今さらモノクロ&サイレントなのだと思わないでもなかったが、こうして観てみると、台詞が聞こえない分、行間を読もうとして、いつもに増して映画に集中する。
1時間40分余りの上映時間、音無しでもストーリーも主人公の心情も理解でき飽きたりはしない。
ジャン・デュジャルダンはスクリーンで存在感があり、表情も豊かでいかにもサイレント時代のトップ俳優という容貌だ。
ベレニス・ベジョはどんどん綺麗になっていく。チャーム・ポイントにしたホクロはたしかに効いている。
犬のアギーの演技もよく、スパイスの効いた笑いを取る。
執事のクリフトンもいい。忠義心があって、老人なのに意外に力持ちだ。
こうして観ると、何でもかんでもストレートに見せてしまいたがる昨今の映画作りに疑問を感じる。もっと行間を読ませる工夫をしてほしいものだ。行間を読まなくなってしまった観客に媚びて、映画本来の面白さを作り手が置き去りにしてしまっている。
音声、色彩、視覚効果というのはあくまで補助であって映画の主幹ではない。本来、これらがなくても面白い映画を作らなければならないはずだ。そこに音声、色彩、視覚効果がプラスされて、リアリティを生む。
本作に映画会社の建物を輪切りにしたセットのシーンがある。階段を行き交うスタッフで映画産業の活気を表現し、そのなかを輝きながら階段を駆け上がるペピーと、気のない足取りで階段を降りるジョージを対比してみせる。このセットだけで映画産業の時代の変遷を1枚の画にした工夫が見える。
そこにはもはや字幕さえ不要だ。
やたらに台詞や語りが多くて状況説明過多なドラマだの、高度なVFXによる映像ばかりで話がちっとも面白くない活劇だのは、もういい加減うんざりだ。
なんで今さらモノクロ&サイレントなのだとケチをつけたところで、この作品が新鮮に感じることは確かだ。
ただ、これでもかと繰り返された予告篇の映像と、これみよがしの音楽にはいささか食傷気味ではあった。
また、「アカデミー賞獲りましたー」みたいなポスターも品がない。最初の飾り気のないポスターのほうが風格がある。
何事もやり過ぎはよくない。逆効果だ。
想像の幅が広がる。
凄い良かったです。
つか、楽しめて感動も出来たってコトに結構ホッとしたりもしてます。
ほら、何ていうんですかね。こういう映画って結構プレッシャーじゃないですか?
観る側のインテリジェンスを試される、みたいな。
アカデミー5部門獲得して批評家はこぞって絶賛の嵐。しかも白黒のサイレント映画。
「もし楽しめなかったらどうしよう?」
「もし楽しめなくて、その手の発言して『ハイハイ批判かましてる俺カッケーアピールね』みたいに取られたらどうしよう?」
みたいなの。
え?ありませんか?自分だけですかそうですか。
いや、で、実際その手の心配は杞憂だったんですけども。
格調高くもなく難解でもなく別に気取ってない。
下手に白黒サイレントだと構えてたのがバカらしいぐらい。
で、批評する際に、敢えてというか、こう“饒舌”とか“芳醇”とか、その類の言葉で称賛したくないな、ていう風に思ったんですね。
やっぱり自分は、映画は声やSEがあった方が好きですよ。
でもこの映画ってその要素排除した分、想像の幅が広がりますよね。字幕出してこないシーンでも登場人物達が何言ってるか分かる気がします。
彼らの仕草、表情に集中出来るっていうか。
それに完全な純然たるサイレントに仕上げてる訳でもないし。それを逆手に取った小ネタなんかチョイチョイ挟んで来ますしね。
というか、この映画自体が別にサイレント至上主義を謳ってるんでも、トーキー否定してるんでもなく、どっちも迎合してますよ、て姿勢に感じて。
そのスタンスにも共感が持てたなあ。
これからこういう映画もっと増えてもいいと思いますね。
この手法で以って現代劇を撮っても面白いんじゃないかと。
いやあ、堪能しました。
それと、あ、うん。犬が可愛かったです。
3D最先端映画だろうと白黒サイレント映画だろうと映画は素晴らしい…そんな事を感じた
今の最先端時代&3D時代に、白黒&サイレントに挑戦したミシェル・アザナヴィシウス監督に拍手。
しっかりと映画の全てを伝えてくれたその手腕に脱帽。
ジャン・デュジャルダン、オスカー納得だわ、こりゃ。
表情一つ仕草一つで喜怒哀楽を巧みに表現し、見る者の心を揺さぶってくれる。
その存在感たるや、本当に大スターの貫禄。
(余談だけど、若い頃のショーン・コネリーに似てる)
ストーリーも分かりやすくて良かったし、音楽がまた作品を盛り上げてくれる。(作曲賞も納得、ジョン・ウィリアムズ残念!)
久し振りの白黒サイレントという事で話題を集めているが、往年の白黒サイレント映画だって今見ても全然面白い。
「サンライズ」「第七天国」、チャップリンの数々の名作…挙げたらキリがない。
本作がオスカーを受賞した事によって、白黒サイレントの魅力が再認識されたのは喜ばしい事。
今の若い人の昔の映画嫌いにはガッカリする。
かと言って、3Dブームのように、白黒サイレント映画ブームになったら、疑問。
「アーティスト」だからこそ成功したのであって、他が真似したらただの二番煎じ。
映画の中でも言ってたが、観客は新鮮さを求めている。
映画はどんどん進化していくのだから。
3D最先端の映画だって素晴らしいし、本作のような白黒サイレント映画だって素晴らしい。
映画の素晴らしさに万歳!
少し物足りない。
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