フライトのレビュー・感想・評価
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圧巻の背面飛行シーン
こういう飛行機墜落ものは山場である墜落シーンが前半にあり、その後の主人公の葛藤が後半に描かれるため中だるみが生じやすいのが最大の弱点。
けどこの映画は圧巻のフライトシーン後の主人公のダメっぷり、弱さっぷりをとことん見せつける。しかし、主人公のデンゼルワシントンは見事な操縦で大勢の命を救っているため、心の底からこいつホントクズだなとは言いにくい。(例えるなら白い巨塔の財前五郎)なんなら魅力すら感じる。それがデンゼルワシントンがこの映画でアカデミー賞優秀主演男優賞のノミネートできた理由だと思う。
個人的に大好きな俳優ドンチードル案じる弁護士が最高。ダメ主人公だと思っていながらも僕と同じように圧巻のフライトに尊敬し、必死で助けようとする。
やー、意外と面白かったな。と見終わりエンドロールに映し出された監督の名前
ロバート•ゼメキス
そりゃおもろいわ!
真実の中の自由
パイロットや飛行機の事故を扱い、奇跡的な飛行術で、乗客の命を救う作品は、数多い。実際に、トムハンク主演で、話題になった『ハドソン川の奇跡』のような出来事もある。
しかし、本作の違いは、パイロットが、薬物中毒にアルコール依存症という、どうしようもない男ということ。奇跡的な背面飛行や胴体着陸も、酒と薬によってハイになっていたから、できた神技だったのかもしれない。
機長は、アクロバチックな飛行術で、多くの乗客を救った英雄なのか?
それとも、フライト時に飲酒し、危険な飛行をした犯罪者なのか?
聴問会で、胴体着陸時に、酒を飲んでいたことを、黙っていれば、元の生活と仕事に戻れた機長のウィトカー。しかし、最後の最後で、嘘を突き通す事を止め、己の失態を告白する。
真実を自らの手で明らかにしたことで、刑務所送りになったものの、これまでの自分と別れを告げ、心を解放と共に、本物の自由を手にする。最後に息子が訪ねてくるシーンが、その象徴のようにエンドロールが流れる。
最後は正直に・・・
オープニングからまさかのオールヌード! 嬉しい衝撃でした(^-^) ちなみにデンゼルはセミヌード(笑) 事故の後にお酒はやめると言って実家でもたくさん処分したのにピンチや不安になるとあっけなく飲み始めてしまうんですねえ、お酒ではありませんが僕も「逃げ」に利用しているものがあるのでアル中の人を責めたりはできません。 聴聞会?前夜に冷蔵庫の中のお酒の小瓶をスローモーションで取るシーン好きです(笑) 最後の聴聞会で関係を持っていたCAさんに罪をなすりつけず「自分が飲みました」とよく告白しましたね、もう亡くなっている彼女になすりつけて罪を軽くできたかもしれないのに、よく正直に言いましたね、オープニングで「君が次の奥さんになる」なんて冗談半分みたいに話してましたが、本当に彼女を想っていたのかもしれませんね(涙)
嘘で固めた人生を生きていくのか
再生の物語。失ったものは大きいが…
デンゼル・ワシントン演技うますぎ。ロバート・ゼメキス監督、さすが。
期待通りの映画でした。
コーヒー飲むの忘れてたくらい没頭した2時間25分。
まず冒頭の墜落シーンのど迫力に圧倒されて(こんなシーンはハリウッドにしか撮れない!)感嘆。
奇跡的な操縦で草原に不時着し、多くの乗客の命を救ったベテランパイロットは一躍英雄に。でも彼には重大な秘密があり、その運命は天から地へまさに急降下...。
(今回はあまりネタばらししないでおきますね(^^;; ″この先どうなるんや⁈″と観てほしいので)
一見 エリート街道を生きている一人の人間の、その堕落と心の闇。
彼はこの事故をきっかけに、嘘で塗り固めてきた今までの人生と否応無く向き合うことになります。
家族をはじめ、彼を救おうとする周りの人達を裏切り続け、まだか、まだか、というほど底に落ちていく。
そんな彼のすさんだ心の奥に、まだ残っていた僅かな良心が目覚めるのは、大切な人の遺影を見た瞬間。。。なんか、わかる。
尋問会のやりとりにハラハラしながらも、この展開にどこかホッとした私なんです。認める事は勇気のいること。
でも、彼がこれまで裏切り続けていたのは他人だけでなく、自分自身もだったのですね。
受刑者の前で語る言葉に涙がとまらなかったーーー!´д` ;
化粧とれたーーー
受け入れて、変わる勇気。
時には容易ではないけど...
また、この映画は、ドラッグやアルコール依存症についてもよく知る機会となりました。
私は、人間というものは所詮弱い生き物だと思っています。一歩間違えば私だってどうなるかわからないし、誰にも話したくない過去もあります。
そしてこれからたとえば、死ぬほどつらい事があって少しの間だけでも忘れたい時に、身近にアルコールやドラッグの誘惑があったら...? 100%の自信はありません。
でも、人間は弱い一方で、それを克服する強さも持ち合わせています。
私は、この映画は、一人の人間の【再生】の物語なんだなぁ、と思いました。だからこそ、最後の彼の言葉『今、最高に自由な気分だ』には、『もう自分を偽らなくてもいい。嘘を重ねなくてもいい』という思いが込められているんだと感じ、認める事によってその懺悔に周りも救われ、もちろん彼自身も救われ、人間はいつからでもやり直せるんだと希望を貰えました。
いい映画です。ぜひ。
嫌悪
終始黒かった
「黒」デンゼルワシントンですね。元々黒いですが。
いきなり、悪いデンゼルが出てきて、
その後は良いデンゼルかと思ったら、ほぼ悪い人。
飲酒飛行なのは知ってましたが、アル中とは非道い。
緊急着陸シーンは必見。スゴイ。
客と乗員の振り回され方とか、コックピットの落ちていく風景とか、
リアルすぎるのに、デンゼルが冷静すぎ。
酒とかヤクやっててもここまでスゴイんだぜ!、という美化。
ていうか、予告編で背面飛行は見せちゃダメだろ。
一番の見せ場なのに。
で、その後は「やっぱりアル中とかダメよ」と啓発映画になり、
最後は反省。
アメリカではアル中とかヤクとかは近場の問題なんだろうが、
日本ではリアリティ無いわ。だから共感はゼロ。
なるほど映画でした。
デンゼルの役(ヤク)は見事。ろれつも回ってないとことかリアル。
ジョングッドマンはいいやつだが、
あーゆーのがいるからヤクとか無くなんないんだろ。
ケリーライリーは可愛かった。梨花そっくり。
でもオープニングのスッチーが一番サイコー。
人間不信
乗客を救った名機長の物語と勝手に思い込んだのが間違いだった、闇しか描かない監督ゼメキスであることを見落としていた。
アル中、薬物依存者の操縦する飛行機になぞ乗りたい人はいないし糾弾されてしかるべき、その点は異存がない。問題はそれをひねった映画にする必要があるのかだろう。
振れ幅が大きいほどドラマティックになる定石かもしれないが一旦、英雄と持ち上げて主人公に感情移入させた後でネチネチとつるし上げる、観ているこちらが主人公と同様の苦しさを感じてしまう。最後に申し訳程度に灯をともす。卑劣極まる演出だ。こんな後味の悪い作品も珍しい。
アル中のデンゼルワシントン扮する敏腕機長の人生の再生物語
自由へのフライト
機長にとって大切なものってのは何だったんだろう。
お酒?家族?肩書き?尊厳?
映画を観終わったあとにふと思った。
最近、飛行機関連の事故が続いていたので気になって観たが、色々考えさせられた。特に印象に残っているのは、事故後の公聴会に向けて周りが動いていて、自分も禁酒をして身体を整えていたにもかかわらず、隣の部屋にあったお酒に手を出してしまったシーン。一度手にとって、匂いを嗅いで、キャップをしめ、テーブルに置いたにもかかわらず、手を出してしまった場面はある意味、ホラー映画を観ている時の怖さがあった。
結局、公聴会の最後には罪の意識から自ら白状してしまったのは、ウソをつき続けることが本当に苦しかったのだろうな、と感じた。この作品からは、ウソの怖さ、もちろんお酒や薬物の怖さを学んだと同時に、最後のシーンでもあるが息子が父を許し、最高の人と言っているように家族の大切さ、大切なもののために人は生きているんだな、と改めて感じた。
アル中にならないようにしよう
デンゼル・ワシントン
フロリダ州オーランド発アトランタ行きのサウスジェット航空機227便。尾翼の故障で急降下する中で背面飛行で水平を保ち、民家を避けて不時着・・・
とりあえずクラッシュというニュースタイトルがついていたが乗客乗員102名中、死者は6名のみ。弁護士のヒュー・ラング(チードル)が早速やってきて、アルコールとコカインが検出されたことを握りつぶし、あくまでも機体の欠陥であることを主張すると申し出た。ことの重大さに気付いたウィップ(ワシントン)はCAマーガレットにも酒のことをしゃべらないよう釘を刺したり、副機長エヴァンスにも自分の腕が良かったから死ななかったんだと説得する。
ウィップはかなりのアルコール中毒。元妻ともそれが理由で離婚。さらにフライト前にベッドを共にして、不運にも事故で亡くなったトリーナもアル中。病院で知り合った、これまたアル中の女性ニコール(ライリー)と共に暮らすようになったが、彼女は禁酒会に参加するなどして頑張っていた。
周りが色々ともみ消してくれたウィップだったが、公聴会ではついに嘘に耐えきれず、酒を飲んでいたことを告白し、刑に服することとなった・・・
自分の父親もほぼアル中だったから、よくわかる。しかし、最後には告白してしまうことの潔さは常人には持ち合わせていない。
あらゆる信仰に背を向けた主人公に突きつけられる命題が秀逸
不倫相手のCAとベロベロに泥酔した翌朝、寝起きにコカインで景気づけて搭乗するも機体故障で墜落寸前。それでもウォッカをガブ飲みしてアクロバットな背面飛行で不時着に成功したパイロット。96名の命を救った英雄となるか、6名の命を奪った罪人として裁かれるか、究極の2択の狭間で揺さぶられる話。ロック・ミュージカルの『ロック・オブ・エイジス』と同じく、キリスト教的寓話が散りばめられていて、墜落現場はペンテコステ派の教会の敷地、生還したベテランCA他もそれぞれ信仰を持っており、カメラマン崩れで元ポルノ女優でヘロイン中毒の女性が主人公に救いの手を差し伸べるマグダラのマリア。あらゆる信仰に背を向けてなお酒浸りの主人公に最後に突きつけられる実にイソップ寓話的な命題が秀逸。
それでいて酒、タバコ、コカインからエロ本までの嗜好品でパンパンのカバンを持って電話一本で駆けつけるジョン・グッドマンが毎度ストーンズをBGMに能天気に登場するシーンは最高にファンキーで爆笑。その後にシレっと”With a Little Help from My Friends”を被せるセンスも粋でした。
長い
人はダメな方で判断される
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