ヤング≒アダルトのレビュー・感想・評価
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前に進んでいるのはどっち?
主人公(シャーリーズ・セロン)は田舎から飛び出し都会で一山、なんて思っていたがゴーストライター止まり、毎晩酒を飲んで男を漁る毎日だった。
故郷の田舎町に帰るチャンスが有り、女王様のお帰りだぞ、元カレなんてイチコロだ、と乗り込んだが・・・。
シャーリーズ・セロンの美しさを堪能でき、ヌーブラ姿まで拝める。
早く大人にならないと、これからの人生が大変だよ、と思っています。
身近にいたら嫌かな・・(笑)
痛い主人公≠痛いストーリー
おそらく少数の「自分にも当てはまる」っていう人たち(女性)の熱狂と、多数の「なんじゃこりゃ」という人たちに評価が二分される映画でしょうね。
学園の女王様だと持ち上げられ、勘違いしたまま成功の道を走ってきたものの、20年経って気がついたら、かつての成功は色あせ、勘違いだけが残っていましたという映画です。
この映画のチラシには「棘があるのに、なぜか温かい、感動のヒューマンドラマ」なんてことが書いてあります。
えええぇぇ……????
どこに感動があるの? どこに温かみがあるの? ヒューマンドラマって、言葉の意味を知ってるの?
たしかに棘だけは、いっぱいありすぎる映画ですけどね。
あなたが「仕事のためなら嘘をついてもぜんぜん平気な宣伝係」なら、この映画をお勧めします。
たしかに主人公は、この手の大嘘を平気でつきそうなキャラクターですから。
化粧一つで美人にもブスにもなれる主人公には、ストーリーとはまったく無関係に、女って凄いなーと感心しました。
でも、私には全体として「なんじゃこりゃ」以外に評価の言葉もない映画でした。
なんとなく痛いところを突かれる
わたしの高校には卒業生ぜんたいのパーティーがある。300人くらいになるので、大味なことになる。おちついて話というより、名刺交換しまくるとか、お酌にまわるとか、ただ側にいる知友と話していることもできるが、それにしても踏み込んだ話はしない。
世の中には同窓会的なものへ出たくない人がいる。正直わたしもそうだ。ただし地元にいると役が巡ってくる。そういう地域社会の抜擢というものは、大人としては横を向き続けているわけにはいかない。
かつての考え方とすると、同級会へ出席しないことはかっこいいことだった。過去を捨て去っているような潔さがある。
それにも増して、わたしはぜんぜん誰にも会う気がしないのである。会いたくないひとがいるわけじゃない。でも、みんな出世してたり子供を育て上げていたり、人生のestablishmentの階梯を順風に登っている(ように見える)のであって、なんにも成し得ていない、役無しでバツ付きのわたしなんか、居心地が悪くってしょうがないのだ。
学生時代を引っ張ってなんかいない。
しかしinferiority complexみたいな、明瞭ではないけれどやるせない感情は消えてくれないものだ。
わたしはモラトリアムなんて言葉を輸入してその概念を浸透させてしまったひとに文句を言いたい。人は大なり小なりモラトリアムなものだと思う。
ヤング≒アダルトはシャーリーズセロンと脚本家ディアブロコーディ、監督ジェイソンライトマンの映画。三人はタリーと私の秘密の時間(2018)でも再度トリオを組んでいる。
ヤングアダルトはハイティーン向け小説で、メイビス(シャーリーズセロン)はその作家。過去の栄光で、もはや売れていないが虚勢をはって生きている。
どろどろに過去を引きずっていて、学校時代の元彼──結婚して子供もいて幸せな男──に猛烈アタックして派手に撃沈する。
コメディだがわたしにはメイビスの気持ちがわかった。マット(パットンオズワルト)の気持ちもわかった。
ひるがえって、ディアブロコーディは亡霊のごとくにわたしたちをつかまえる、学校時代の思い出という普遍のペーソスを絶妙に料理していた──笑える一方で、なんとなく心が締め付けられる話でもあった。
コーディはユーモラスでブラックでモラトリアムだが、夢や理想を追う人の吐息みたいなものがリアルにあらわれる。彼女自身、職を転々し直前歴はストリッパーだった。その等身大が投影される。タリーにもJunoにもそれがあった。
これはコメディ?
う〜ん。
作り手はこれをコメディと言うけど、私は笑えず。
どちらかというと、ホラー?的なくらい、主人公メイビスが怖かった。
現在の自分に満足していないのに、満足しているフリをして、フリだけでは満足できずに元カレを巻き込もうと試みて、結果、自分も周りも傷つける。
ただ、最終的にはありのままの自分を受け入れて、再出発をする彼女は本当に強い。(巻き込まれた人たちは大いに迷惑だっただろうけど)
かなり曲がったというか、自分よがりの考え方をする女性だったので、見ていて気分が悪かったですが、シャーリーズ・セロンの人並外れた美しさで、その嫌な女が最初から最後まで観られました。
美人であっても、幸せに鈍感な人は幸せにはなれない事がよく分かりました。美人は得するだとかも、結局無意味な言葉なんだということが。
メイビスは本当に両親から大切に愛されて育ったのだろうか?と疑問に思います。
本当に大切に育てられたのなら、もう少しまともになったようにも思う。
結婚式の思い出なんて、離婚したら即捨てて欲しいと思うだろうなー。捨てないで済むような思い出があるなら、離婚なんてしてないかもしれないし。
そういう鈍感な両親のことを私なら好きにはなれない。
平坦で、
イタすぎて笑えない
生々しい
痛いシャーリーズ
何故か応援したくなる。
とても面白かった。
シャーリーズセロン史上、
最も醜悪で怖くて高飛車で自分勝手な
キャラクターだけど、
僕も性格が悪いから、何故か応援したくなり、
これ以上傷付いて欲しくないと思った。
シャーリーズセロンがとても素晴らしい。
女の子が化ける様をこれでもかとみせてくれたし、
ヌーブラ姿は
威風堂々としてた。
めちゃくちゃ口も悪いし、
周りも傷付けてどうしようもないけど、
仕方ないじゃん自分はもう傷付きたくないんだもん。
と言う振る舞いは好感すら持てた。
過去に縛られた鎖を千切ってくれるのが、
自分が一番下に見てたオタクの妹だったのも良かった。
性格悪い女の自分勝手な物語だけど、
頑張れ!僕も頑張る!と思える
不思議な素晴らしい物語だった。
過去になんか縛られないで、
痛い美人の話
人間は、どのタイミングで大人になるのだろうか・・・
主人公のイタイ女メイビスに、全面的に共感は出来ませんでしたが、でもどこか否定できない自分もいる的な、そんな微妙な線をうまく突いた映画だったなと思いましたね。
人生の勝ち組になれるのはほんの一握りの人間だけで、後は私も含めて大なり小なり人生の負け組に位置している訳ですが(その基準は人それぞれですが)、分かっていても地元の同級生に私負け組ですと認めることはまあ簡単には出来ないもので・・・。
だからと言ってメイビスのような行動も取りませんが、ありえない、イカレてると単純に笑うことも出来ないような、何とも心締め付けられる映画だったなと思いましたよ。
特にメイビスのようにあの美貌で、学生時代は女王の座に君臨していた女性だったら、尚更のことでしょう。
しかしそれを演じたのがあのシャーリーズ・セロンと言うのが、また何とも説得力のあるキャスティングでしたね。
今でも物凄い美貌ですが、学生時代は間違いなくクイーンだったと想像出来ますもんね、まさに近寄りがたいぐらいの美貌・・・周りからやっかみを受けるのもそれは勿論納得と言うか、高ピーな性格にもなりますよ、あの美貌なら。
ただ、現実を見ると、イタい、イタ過ぎる・・・37歳であの思考ですよ(苦笑)
きっと現実になかなか直面しない職業だったからこそ、現実を認めないまま今まで来てしまったのでしょう。
どうやったら元カレから子供誕生のメールを受け取ってあんな行動が出来るんだ・・・。
しかしまあここまで突き抜け感があると、憎めない、どころか愛着すら湧いて来るから不思議なものです、そこはジェイソン・ライトマン監督の手腕もお見事だったと言えるでしょう。
勿論シャーリーズ・セロンが演じたから憎めないのであって、現実的にはもはやサイコです・・・が、よくよく考えるとメールの送り主も・・・とにかく女って怖い生き物ですねぇ。
そんなメイビスの心を救う存在となった、学生時代はいじめられっ子で最下層に位置していたマットとの交流は(その妹も含めて)、この映画の肝と言えましたね。
そこを経て最終的に彼女が辿り着いた境地は、よくある成長物語とは違った彼女らしいラストシーンで、とても印象的でした。
マット役のパットン・オズワルトが、ホントいい味出してましたね。
彼の作るあの秘蔵酒を、一度味わってみたい(笑)
醜い心を捨てられない女性に見てほしい
個人的に、この映画は素晴らしかったと思います。
けれど、低評価をつける方の気持ちもわかります。
主人公は確かに「異常」で、あの歳になっても現実逃避ばかりしていて、痛々しい。普通の人に感情移入や共感は難しいのかも知れません。
けれど、人間だれしも、特に女性は、あそこまでいかなくとも主人公のような「醜い心」を抱えて生きているはず。
彼女はそれをかなり大げさに体現したような人物ですが、現実にもああいう人は少なからずいますし、自分も知らず知らずのうちにこうなっているのかも、もしくは今そうでなくてもいつでもこうなれるのかも・・・と思います。
主人公は心のどこかで変わりたいと思っていたはず。けれどなかなかできなくて問題を起こしてしまって。けれど人間それでも変わるのは難しいものですよね。
映画なら、1時間半、2時間内で主人公は変わる決心するものですが、現実世界ではものすごく時間がかかることで、少しずつしかできないものだと思います。
そう考えると、主人公が、主人公に憧れる女の子と話をしたあたりからエンディングまでの流れが、普通の映画では見られない感じで、見終わったあとにかすかな希望と、それだけではなく現実のほろ苦さみたいなものも残るもので、見ている方をすーっと何気なく現実へ戻してくれるような感じがしました。
そして、主人公は負け犬のようにも見えますが、個人的にはそうではないと思います。ただ地元のコミュニティに適応できなかったというだけのような気もするのです。あのコミュニティにいた人間達が絶対的に正しいのかと言えばそれはまた違うと思うのです。皆で彼女を憐れんで、それでも彼女を仲間に入れる「いい人達」を演じているようにも見えます。最初から彼女と同じ立ち位置にいない。もちろん過去のことのせいでそうなってしまったのだと思いますが。正直さでいえば、彼女の方が正直に生きているような気がします。なので、生きる場所は人それぞれということもあり、ああいったエンディングになったのかも。とも思いました。
見ちゃいられん
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