劇場公開日 2015年8月1日

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「怪獣映画」進撃の巨人 ATTACK ON TITAN ハルさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5怪獣映画

2015年8月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

国産でここまでやりきったことが全て。

しかしまずキャスティングに問題があったと感じる。能力の高い武田梨奈が戦いを忌避する役どころで濡れ場までこなす。ミスキャストも甚だしいと思いながら見ていたのが、唐突に見事なアクションを繰り広げるし、はっきり言って今作で最高のクオリティだった。武田がどういう俳優なのかを知ってなかったら違和感しかないだろうが、知っていたらあのシーンは面目躍如なのだ。しかし作品世界だけでの整合性はほぼ無いね。ここが『マッドマックス2』好きの監督がぶっ込んだシーンなのだろうか。

チラッと見えていた清野はどうなるのか。いつの間にか食べられていたのかもしれないがとにかくわかりにくい。後編で回収されるのかもだが。水崎は評価されてもいるようだからそれは良かった。
そして主演二人が一番の問題なのは言うまでもないよね。

本の弱さは指摘されているところだが、バジェットの問題もあるからね。巨人と人間の対決シーンは思った以上だし、そもそも立体機動というアイデアは突き詰めると破綻するものだからあんなもんだよね。
そして主人公がひたすらヘタレで関わってくる友人や仲間をとにかく無言のまま見殺しにする。巨人が怖くて仕方ないから。でもジャンを見ると闘争本能が‥。お前なんなんだよ、と思うがマンガと違ってこのエレンの方が親近感はある。否定したいところなのだが大抵の人間てそうだよ。これは伏線であるはずだからこのエレンがどうなるのかは見届けたい。それは人類最強伝説シキシマについてもそうだしミカサについての「何故?」も。

巨人化したエレンが巨人を駆逐していく描写は実写でしか出来ない質感やアイデアが良かった。まあウル◯ラマンへのオマージュといっても良いだろうが、ウ◯トラマンはドロップキックはやってもローキックで怪獣の足を断ち切ったりはしない。ジャンにやったあのジャンプニーは温存されたので後編だな。ぶっ潰した巨人の肉塊が降り注ぐ描写も忘れないでやってくれたのもいい。

この前編で批判にさらされるのは仕方ないんだろう。むしろそう作られていると言ってもいいのだから。メタ的には「巨人=ハリウッド」と捉えると今作のスタッフはまさに調査兵団だな。批判にもさらされるが「壁の外」を諦めない。

ハル