ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのレビュー・感想・評価
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邦題の意味とは
前半は正直退屈。NYの第6区の話とか、どの話が大事でどの話が作り話なのかが日本人には分かりづらい。
しかし、後半は物語がつながり合い、形になってくる。
結果的に邦題からは想像できなかった心にじわ〜とくる作品。
個人的な解釈では、「ものすごくうるさくて」というのはアスペルガー気味の少年が911の影響でより混乱した様子や見えている世界を表していて、「ありえないほど近い」というのは、周りの方々(亡くなった父や遠くから見守る母など、離れてしまった同居人、いままで訪ねた方々など)が遠くに見えるけれども、実はいつもそばに居るよというメッセージだと考える。
ラスト30分は泣きっぱなしでした。
物語は9.11の事件から始まり、父親を失った少年が父親が遺した鍵に合う鍵穴を探すことから物語は始まります。
この映画の素晴らしいところは少年の心情がとても丁寧に描かれているところだと思います。
母親との会話や同居人との鍵穴探しの場面は頭のいい子供特有の「自分の考えが一番正しい」という考え方や、父親を9.11で失ったことによるトラウマに対する反応、恐怖で最後の父親の電話が取れなかったことや、それを身内に話せないが他人には話すといった描写が主人公の子の性格を見事に表現していたと思います。
最初の1時間ほどは退屈な展開が続きますが、それが逆に終盤の特に母親の告白のシーンのカタルシスを生み出し涙が止まりませんでした。
最後になりますが、タイトルの「ものすごくうるさくてありえないほど近い」は映画を見た人それぞれに様々な解釈が生まれるだろうなぁと思いました。
自分にとってはタイトルが指し示すものを映画が進むにつれて考察していくのも面白かったです。
喪失と再生
9.11という理不尽な死に理由を求める少年と、痛みを抱えた人々の再生の物語。これはあの日のアメリカが抱えた苦しみで誰しもが置き換えられる話なのかもしれない。後悔や悲しみを拭う事は出来ない。それでも日々は続く。愛と絆、鍵は少年の心を解き放ち明日へ進む勇気を与えてくれたのではないだろうか
つながり
大好き
すごく好き
あったかくてせつなくて、すごく家族に会いたくなりました
父を失い壊れていく世界は、父の残した鍵によって再生し成長して、少年へ変化と深い愛と優しさと温もりを与えました
暗闇の中でもどんな困難が立ち向かおうとも、諦めずに光を求め希望を持ち続けて前へ進めば、その先にある結果は、決して自分の求めるものでなかったとしても自身の心に何かを変えうる新しい扉の鍵を与えてくれるのだと思いました
教訓になり、心があたたまるとても素敵な映画です
something lost
この家族の話というよりも、ニューヨークの街全体があの日喪失された何かを、愛情と諦めない努力で埋めていった姿を投影しているように思えた。311もそうだが、理不尽な死に直面せざるを得ず、同時にそれに無力であること、そして置き去りにした死に対して自責すること。誰かを失ったというだけではなく、果たせなかった自分自身に対する信頼関係が喪失したこと。あまり語られない。しかし、現場に居合わせた者は、十字架を背負わされている。それでも、生きていかなければならない。
不幸を乗り越える
中盤までは情報を小出しして視聴者を繋ぎ止めている感じで退屈だったが、
後半は泣かせる展開だった。
小さい子どもには酷すぎる出来事を
たくさんの愛情に支えられて、乗り越えていく姿を描いた映画
子どもは、いわゆるクソガキで、そこは子どもらしいともいえるが、
自閉症設定は蛇足に感じた。
ところで、Mrブラックのオフィスは、映画「LIFE」のオフィスと同じでは…。
変な事に気付いたせいで集中が切れてしまった。
泣いた。終始泣いてた。多分一つの映画で泣ける限界くらいまで泣いてた...
泣いた。終始泣いてた。多分一つの映画で泣ける限界くらいまで泣いてた。
おじいちゃんがタクシーで出て行こうとするときにオスカーが「パパは最低なお父さんに育てられたおかげで世界一だった」って言うところが好き。
鍵の正体がわかったあとにお母さんとオスカーの回想が重なるところが好き。
今まで見た中でかなり好きな方だけど、2回目は多分見ないな。こんなに泣くのは当分いいや笑
“絶望でも何もないよりいい”
オスカーがこんなこと思えるなんて、父は偉大だ
小さな身体にのしかかるには重すぎる
「死ぬのはお母さんだったらよかった!お母さんが死ねばよかったんだ!!」
母親は無言で涙を流す。息子の心ない言葉に泣いてるのではなく、こんなことを言わせるほど小さな心に重荷がのしかかっている事が可哀想で涙が出るんだよね。次の日のシーン、ドアの隙間からのI love youに心臓をえぐられた。母親には辛すぎる。あんな辛い思いをしてる息子が自分を思いやってるんだから。
息子がいる自分には辛い、えぐられる映画でしたが、名作だと思います。
喪失を乗り越える
ワガママで極度に臆病な少年が、最愛の父親の死を乗り越え成長する過程を描いた作品です。
「めぐりあう時間たち」同様の、あの何とも言えない重苦しさは健在ですが、少年を取り巻く大人達の愛がとても暖かいです。そしてまた、生意気な少年の、ふとした子供らしい率直な言葉が、理由も理屈もなく襲ってくる、避け難い人生の困難と喪失に静かに苦しむ大人達を癒しているようでした。
"So many of them have lost something or somebody."
"I'm… even glad to have my disappointment, which is much better than having nothing."
胸打つ作品
S.ダルドリーの作品に、ハズレはない。
回を重ねる毎に、期待が膨らむのに、それを裏切らない。
そして、配役にミスもない。
感情を押し付けたりもしない。
静謐に、そして絹糸のような繊細さで、受け手に喪失感を持たせる。
トムハンクス、サンドラブロックという一流の役者をも、喰ってしまいそうな少年オスカーを演じているトーマスホーン。
彼の壊れそうな、弾けて粒子になってしまいそうな心を、見事に演じていた。
また、アカデミー助演男優賞にノミネートされたM.フォン.シドーも 胸が苦しくなる程切なさを見事に感じさせてくれる。
テーマは9.11。決して明るい作品ではない。
ただ、もう一度言いたい。
S.ダルドリーの作品に、ハズレはない。
予備知識を入れずにご覧下さい。
必見です。
合わなかった
・お父さんの息子愛がひたすら神。あんな風に子供の成長と幸福のためならどんな苦労も惜しまない親になれたらどんなに幸せだろうなぁ
・もし「9.11」という、人間(特にアメリカ人)の心を激しく揺さぶる事件が絡まなければ、「突然襲った最愛の父の死を受け止めきれない自閉症の少年が、残された父との絆を追いながら成長していき、距離があった母親とも相互理解を深めていく」というストーリーは至極ありがち&結末もpredictableだと思う
・オスカーの気が強すぎて、ただのワガママ少年に見えてしまった。事件前の時点で既にアパートのドアマンには悪びれもせず暴言を吐くし。手伝ってくれるという老人にも上から目線で「ルールナンバー7!絶対に休まない!」とか言ってる時点でNCISで言うなら完全にギブス。応援したいという気持ちにはならない。主人公を明確に弱者にする必要はないにしても、成長譚がテーマなら成長する前と後の差がないと感動しない
・唯一泣けたのが母親の息子愛。でも「死んだのが父さんじゃなくて母さんなら良かった」と息子に言われた母親にあそこまでやらせるのは理想高過ぎだし無理があると思うよ!私なら里子を検討するレベル
・おじいちゃんの登場は何だったの?電車に乗れるようにはなったけどそれだけ?「投げっぱなし」by夫
・ブラック夫妻なんで急に復縁したの?超どうでもいい疑問
・最後に訪問した人たち全員へ手紙を書いたというエピソードは、オスカーの「同じ行為を繰り返すことが苦にならない」っていう性格が長所として描かれていてとても素敵だなぁと思った。手紙もらってみんな嬉しかっただろうなぁ~
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