「クルーニー 走る」ファミリー・ツリー きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
クルーニー 走る
なぜか削除されてしまったので、ごく短く再録。
僕的には「家族ものの映画」では五指に入るお気に入り。
ボーイフレンドのシド君は、まさかの鉄拳を顎に喰らうとは思ってもいなかっただろうが、
重苦しくなりがちなスクリーンには幾つもの笑いも配置してくれてある、
サンダル履きでドタドタ、
みっともなく走るクルーニーがいじらしくて可愛い。クルーニーだって腹が立ってシドを殴りたかったのだ。
でもあの場では悲しむ娘のためにそれを我慢した。
そして全てがとても涙ぐましい。
お母さんが不倫していただなんて、そりゃあ辛さすぎて、パパだってプールに沈んで大泣きしたかったはずなのだ。
相手の間男の妻も、本気の取り乱しようで、苦しい病院の場面だったし、
そして
子らには場を外させて、ちゃんと植物状態の妻を面と向ってなじり罵る夫が、正直だ。
義両親の実家にも、足は重いが会いに行った。
この映画は、もちろん子供たちも最高のキャスティングではあるのだが、より大人たちの物語として、「結婚」と「別れ」と「死」に、
そのプロセスにまっすぐと向かい合う、そういう異作だったと思うのだ。
その家族のどうにもならない崩壊の痛みを
最後はビジネスよりも、親戚よりも、
「ソファーでアイスを食べながら3人でテレビを観るシーン」で包んでくれた脚本家は
本当にいい人だと思った。
・ ・
DVDで鑑賞。
これ、うちの息子が、親たちの離婚をずっと傍目に見ていて、だいぶ月日が経ってからバイト代で買い、僕あてに贈ってきてくれた特別の一本です。
一緒に贈ってくれた「アバウトタイム」と並べてデスクに置いてあります。
アイスを食べる日はまだ来ていませんが。
NOBUさん
アレクサンダー・ペインは「ペインpain=痛み」なのかと思ったらPayneさんなんですね。まさかね(笑)
この人の「サイドウェイ」も僕は大好きです。
お天気の連休ですね〜✨✨
コメントありがとうございました。