聯合艦隊司令長官 山本五十六 太平洋戦争70年目の真実のレビュー・感想・評価
全54件中、21~40件目を表示
洋画の邦題並みにずれたタイトルでは。
70年目の真実とあるけど、描かれていることはこのあたりの歴史に多少なりとも関心持っていれば、知っていること。戦争の真実というよりは、山本五十六はいい人だというメッセージのこい映画で、洋画のトンデモ邦題なみにずれたタイトルともいえます。「人間 山本五十六」とかの方がピッタリきます。
マスゴミに踊らされる日本人は今も昔も変わりなく
マスゴミに踊らされる日本人は今も昔も変わりない。勝っているときはとことん強いが、負け出すととことん弱い。戦後の経済もそうだった。竹ヤリと精神論では絶対に勝てない。
「真珠湾は失敗だったな」「ああ、大失敗だ」
映画「聯合艦隊司令長官 山本五十六」
(太平洋戦争70年目の真実)(成島出監督)から。
「山本五十六」という指揮官の下で働いてみたかったなぁ、
これが鑑賞後、私の第一声であった。
もちろん主人公「山本五十六」の生き方を描いたので、
カッコよく脚色したところはあるかもしれないが、
それでも、この司令長官に見習うところは多かったと思う。
最後まで開戦に反対をしていた彼が、開戦の火ぶたを切る
真珠湾攻撃の聯合艦隊司令長官として活躍し、英雄視された。
その時の彼の心の内を考えると胸が締め付けられる。
そんな彼が、日本のマッカーサーと呼ばれた「堀栄三」と
心を開いて会話するシーンがある。
堀「真珠湾は失敗だったな」山本「ああ、大失敗だ」
日本国中が「アメリカ太平洋艦隊壊滅」とはがり、
歓喜の渦に包まれている中、彼らは失敗だったと。
根拠は「湾内に空母の姿はなく、無傷」、
「軍の施設や燃料タンクも手つかず」と冷静に判断している。
それが今後、どんな意味を持つのか、予想もしていたのだろう。
しかし「真珠湾攻撃は大失敗」という彼の言葉は、
とうとう最後まで軍部の中枢には届かなかった。
彼を「英雄」とするのであれば、彼の忠告に耳を傾ける、
そんな上官がいなかったから、戦争に負けた気がした。
すごく考えさせられる映画。この映画を見ていると、現在の日本がこの当時とまったく変わってないことがわかる。現在の日本は大丈夫なのだろうかと思った。
問題作で、あまり面白い映画ではないと思う。観客を泣かせるのを狙っているわけでもないようだし、負け戦をまともに描かれても、面白い訳がない。結果論で、最終的な結果(敗戦)は変わらないと思うけど、まず、真珠湾で、二次攻撃隊を出さないのが納得いかない。真珠湾攻撃にすべてかけるしかない。真珠湾で叩けないなら、もう叩かしてもらえない。消耗戦になれば、だんだんやられていくだけ。外務省の怠慢で、宣戦布告が遅れるのも納得いかない。ここは命をかけてでも間に合わせなければならないところ。それから、ミッドウェーで、魚雷を戦闘機につけておかなかったのはしょうがないとしても、そのまま陸上攻撃用の爆弾で出撃させず、魚雷に付け替えようとするところ、ここは一分一秒を争うところなのに・・・?もう見ていると悔しくてしょうがない。最終的には、なんでアメリカと戦争をしたのか納得いかなくなってくる。勝てるわけがないのに・・・・?
この映画見ていると、この当時と、現在の日本はまったく変わってないと改めて思いました。
責任者不在のまま、その時の雰囲気とか、集団の利益みたいなもので、動いていく。
正論を唱える人は、みんな個人的には正しいと思っているのに、いつのまにか排除され、おかしな方向へ、あぶない方へと向かっていく。誰も止められない。特に政府機関は競争とか生き残りがない(バブルの時は、民間企業もそうだった)から、特にそうなる。気付いた時にはとりかえしのつかないことになっていて、爆発、崩壊。そうなっても誰も責任をとらず、また同じこと繰り返す。
原発は特にそうだと思います。アクセルだけでブレーキがなく、廃棄物処理もできない危険なものなのに、バスに乗り遅れるなとか、戦ははじめてみなければわからん的なノリで、どんどん作って、とうとう爆発、とんでもないことになった。まだ、何も解決していないし、解決などするわけないのに、もう終わった的な大本営発表、すごく不安です。
あと日本の一千兆円を超える借金。学者も政治家もジャーナリストも、日本は大国だから大丈夫、今まで大丈夫だったからこれからも大丈夫、ただちに影響ない、と繰り返すけど、どう考えてもダメだと思う。アメリカと戦争するくらいダメだと思う。消費税などいくら上げても、お金がなくても借金して使うのだから、あればあるだけ使うのだろうし、返済などできる訳がない。これが爆発したらどうなるか、誰も予想がつかない。
もしかしたら、両方とも第三の原爆レベルの影響が出るかもしれないのに・・・・・?
説明的すぎる演出が下手
総合:60点 ストーリー:70点 キャスト:75点 演出:50点 ビジュアル:70点 音楽:65点
山本五十六のことについて、そして歴史のことについてよく調べてある。真面目に彼と歴史の動乱を描いている。有名俳優もたくさん出演している。
それなのになんで面白くないのだろうと思ったら、わざとらしい説明的な演出に理由があるのだと気が付いた。三国軍事同盟に反対だった山本だが、そんな山本に反対するわざとらしい軍人が出てきて簡単に山本達に論破された。山本の真珠湾攻撃を知って取材のために訪ねてきた新聞記者の男が山本を称賛していたのが、山本が今後は講和をしたいといった途端に怒って帰っていった。
いかにも山本に論破されたり、当時の馬鹿な風潮を知らせるために登場しました、そんな説明的すぎる演出がいちいちくさいのだ。そういう場面が軍隊の中でも市井でも繰り広げられる。
短時間に次々に歴史の出来事などを連ねていくために、一つ一つの場面もあまりにあっさりとしすぎている。CGも悪くはないがとりたてて良くもない。映像自体はそれほどは悪くないのだが、動きが悪い。特に空中戦ではとても戦闘機の空中機動とは思えないほどのんびりしていて、実際に撮影された本物の空中戦映像と比べるとあまりに迫力がない。
人格者と聞く山本五十六司令官・・
海保や自衛隊がクローズアップされ・・
安部政権が復活した日本で、今この新年早々にテレビOAする意義?
言いたい事も言うが、きちんと人と接し話を聞いた(と、される)山本司令官。
役所さんはモチロンはまり役だが・・
阿部寛さんや柳葉さん・吉田栄作さんもまた脇を重厚に彩る。
分野?【太平洋戦争もの】
星評価【☆☆☆☆〜】
星☆評価は・・
TVOA基準で(*^^)v
DVD買う度 ◎◎
モ1回見たい度 ◆◆
おすすめ度 *****
デートで見る度 【*女子は見ないだろう・・】
観た後の飲みたいお酒】
日本酒を湯呑みで♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪
草食男子見るが良い。・゜・(ノД`)・゜・。
これがじいちゃんたちの生き様死に様だったんだよ?
尖閣や竹島/の為に俺は死ねるだろうか?
『武士道とは死ぬる事なり』
男はDNAから戦争が好きだ!
だが、無闇に殺戮を好めば・・それはぢのバカ以下だ(´・_・`)
戦争反対!!!
上手くハナシをまとめた良作
このテの映画って、一歩間違えれば保守論客の自由帳みたいになっちゃうんですが、この作品は押さえる部分だけ押さえて上手くまとめ上げたって感じです。
何よりよかったのは、若い新聞記者を語り手にしたこと。山本長官を語る上でのキーマンは、軍と民間の橋渡し的ポジションの彼しかいなかったということを製作陣は分かっていました。そして、当時は軍よりもむしろ民間やマスコミの方が威勢がいいということも描かれています。何しろ新聞記者が長官に怒鳴るんですから。真藤に対して父親のように語りかける山本長官が、また素敵です。
生身の特撮シーンが殆どないのにはいろんな意見がありますが、僕は下手にアクションをつけるとハナシの落とし所が分からなくなるからあれで良かったと思ってます。
これは良作です。
箸の持ち方が気になる。
山本五十六、教科書でしか知らない人物、申し訳ない。
地元新潟が輩出した英雄。封切された年、新潟・長岡はそこそこ盛り上がったようである。
淡々と状況を描き、淡々と人物を描き、爆撃シーンもありつつ静かな映画だ。うるさいのは香川照幸扮する東京日報の宗像さんくらい。日本の勝利に沸く街の様子もあるが、娯楽の少ない不況下の発展途上国ってきっとこんな感じだろうな。
山本五十六の人物像は、温和で誠実、肝が据わっており、言うべきことは言うが命令や職務には従う。大人の日本男児、って感じである。これで彼に大胆な政治力があれば、日本は開戦しなかったかもしれない。
戦死した部下たちの住所氏名を記録して持ち歩いていたり、自分に対立して失敗した南雲を「責めるな」と伝え穏やかな対応をした等、実際のエピソードも随所に盛り込まれ、限られた尺の中でできるだけ山本五十六の人物像に迫ろうと試みたことがうかがわれる。一目ぼれで嫁にもらった妻がいながら、別に愛人が複数いたとのことで、人物像が美化された側面があったと推測してよいだろうが、これはこれ、役所広司版山本五十六である。
ストーリーテラー役・玉木宏の存在の違和感はあれど、限られた尺の中でストーリーを伝えるには説明役は必要だろう。
終戦まで彼の命はもたなかった。しかも、洋上で死ぬだろうと自ら予測していたのにも裏切られ、移動中の飛行機が撃墜される。「山本以外に優秀な軍人がいない」というリサーチに基づいて、アメリカ軍は山本殺害計画を立案していたそうである。突然に情報管理のミスによって死ぬことになったようなまとめ方は、あっけないなあ、むなしいなぁという印象。神とあがめられた英雄の死にしてはあまりに描き方がものたりなく思え、切なかった。でも、戦争で人が死ぬって、そんなものなのかもしれない。特に、当時の切羽詰った日本では。
最後に、どうしても気になるので書いておきたい。
子供の箸の持ち方が悪い。親がそれを怒らない。当時の躾の考え方からしたら、ありえないんじゃないか。腑に落ちない。
ちょっと美化しすぎ
これでもかというほどの豪華キャスト
これだけでも観る価値があります。
ただし、山本五十六をあまりにもよい人にしすぎだと思いました。
そりゅあ~役所さんはよい役者で好きですし、今回もしっかりとした演技をしています。
しかし、山本五十六は、戦争で兵隊を指示する側にいたわけですから、
馬鹿な軍部と一人だけ戦争に反対した男という関係は充分に成り立っていないと思います。
そこを割り引いて観る必要がありますね。
この戦争が愚かなものということはしっかり描かれていますから。
複雑な心境
大東亜戦争の日本側のまさに裏側の話。
今だから言えるのかなんなのか分からないけど、ちょっと美化されすぎてると思う。
全く汚れてる所が見られないから、山本五十六という人は英雄で素晴らしい人なんだと思ってしまう。
素晴らしくないとは思わないけど、やっぱり戦争止めることができる環境にいてた人なんだから他の手段が使って止めれてかもしれない。
特にラストシーンは飛行機が撃墜されてる時にあんな綺麗な死に方をするのは違和感がある。
日本人の気質としてというか自分の考え方と言うか、ここまで素晴らしい人なんだと思わされてしまうと、また偏った考え方になってしまうのがこわいから少し違った角度で考えてちょうどいい気がした。
ただ当時の世界情勢と日本と戦争において流れに身を任せる以外手段がなかったのが悲しい。
太平洋戦争×大東亜戦争〇
まともな戦争映画も、人を楽しませると言う点では物足りない。
作中では大東亜戦争と言ってるのに、映画宣伝では、太平洋戦争と言ってるんだよね。まぁ大人の事情があって踏み込めないんでしょうね💧。
見ていて疲れた
山本五十六にスポットライトを当てた海軍の映画で勉強になった。しかし重々しい場面が多くて疲れた。
ともするともう一度戦争が起こって次こそ戦勝国として国の運営がなされればいいと思うことがあるのだが、やっぱり日本は戦争に向いていないんじゃないかと思わされた。また、あれだけ強固な組織として存在していた海軍や陸軍が解体された事を思うと、東電の解体くらい大したことないのでさっさとやって欲しい。
日本が三国同盟を結ぼうとするのに反対する海軍が国民からとても批判をされていた場面が、現在の目選では非常に滑稽なのだが、実際当時を偲ぶととても笑えない。またイタリアが仲間として信頼に全く足らない事が、先日の豪華客船の事故で船長が我先に逃げ出していたことではっきりしている。この映画の阿部寛のような責任感など全くないので当時の日本の選択眼のなさは本当にまずかった。
先見の明と賢明な判断力。
新聞記者役の玉木宏が、山本五十六をいそろくと読めなかった、
という公開前のインタビューがやけに印象に残っている^^;
私とて山本五十六という人物が数々の映画で描かれてきたこと、
その内容は知っていても戦時中を知っているわけではないので…
彼の真実の姿など分からないし、ただ実際のお顔(写真にて)を
拝見した時、うぉ!カッコいい~!と思ったことだけは確かだ^^;
さて、なにを演っても役所広司は巧いなぁと感心させられるが、
今回も神と謳われた伝説の司令官を飄々淡々と演じている。
実在の五十六もこんな風に教養があって、良き家庭人で、そして
何よりもこの国の将来を見据えた人物だったのだろうと思える。
最後まで三国同盟に反対を唱え、米国との戦争を避けようと考え
ていた彼だが、聯合艦隊司令長官に任命され敢え無く了承する。
真珠湾攻撃は講和が目的だったのに対し、政府も国民も勝ったと
浮かれ放題、国自体が戦争に好意的に傾くことにまた苦悩する。
今作ではやたら「平和」を強調するフレーズが多く使われているが、
戦争の最中にあってそれを言ったとは思えない(この辺はおかしい)
彼が訴え続けたのは、圧倒的な軍事力を誇る米国に対して、
日本が(負け)戦を仕掛けるべきではないと、そう訴えていたのだ。
どれだけの兵が死に、国民が死に、国が荒れ果てるかが分かって
いた彼(自身の故郷)の、先を見据えた賢明な判断だと思うが、
それでも時代はそれを許さず、無残に戦争へと突き進んでいく。
面白いと思ったのは(悪い意味で)
同じ頃を描いた米国映画でも日本人と同じように考えていた外国人
(戦争が始まればモノが高く売れる、儲かる)が数多くいた事実や、
相手の空母(今回は奇襲攻撃)など中枢機関を壊滅させてサッサと
戦争を終わらせて国へ帰ろう、と誰もが思っていたことだった。
どこの国も同じじゃないか。まずは自分の生活が一番大切なのだ。
折しも日本には不幸なモノが(なんと二回も)投下された。
とても人間のやることとは思えない、と今でもそう思えて仕方ないが
相手国にすれば、もうこれで終わりにしたい、の一心だったわけだ。
…だから今でも思う。
なんでこの時、肝心な時に、五十六は生きていてくれなかったか。
そこにいてこの(負け)戦を早く終わらせてくれなかったか。
大切な時に大切な人間はいつもその大切な場面にはいてくれない。
今の日本もそうなのである。
五十六に対する諸説はあるようだが、今作のテーマ性は感じ取れる。
ただ、好みの問題だろうがこの演出方法。淡々とし過ぎている部分が
やけに多く、もっと観たい所や聞きたい台詞でサラリと流される感じ。
彼の身辺を描いた作品なので分かる気もするが、上映時間の割に
深くはないんだよなぁ、と玉木君の台詞をぼ~っと聞いてしまった私。
(非常に少ないけど戦闘機のシーン、特撮!って感じが良かったです)
暗い過去から未来を学ぶ映画
僕は戦争映画を沢山観る方では無いけど、山本五十六の名前は知っていた。
歴史の授業にも登場するし、日米合作の超大作『トラ・トラ・トラ!』や
迷作『パールハーバー』などにも登場。
アメリカにとっては敵国の司令官でありながら、
優れた軍人または人格者として描かれてきた人物だ。
彼が実際どんな人間だったのか興味があったのと、
成島出監督の新作だからという理由で鑑賞。
派手さは無いが真摯なドラマである事は
他のレビュアーさん達に既に語られているので省略。
まずは太平洋戦争の知識に疎い僕のような若い世代でも
どういった情勢や思惑があって戦争が進行していったのかが
非常に分かり易い作りになっている所が有難い。
戦闘シーンも良い塩梅。
真珠湾攻撃ではカメラも爆音も遠くて正直拍子抜けな印象を受けるが、
日本の敗色が一気に強まるミッドウェー海戦では一転、
爆音も兵士の苦痛の表情も、ぐっと観客に近付く。
これが、実際に戦争を動かす立場にあった人間にとっての“距離感”なのだろう。
そもそも活劇的興奮を追求する映画ではないのだから
これくらい淡々とした描写が適切かと思う。
(本作を『戦争スペクタクル』と銘打った広告もあったが、
担当者さんは映画をちゃんと観たんすかね?)
最も興味深かったのは当時のマスコミに関する描写だ。
あれは最早“報道”ではなく“煽動”。
マスコミに嘘を吐かれたら僕らは何を信用すればいいのか?
実際、今日のマスコミだって一体どこまで信用できる代物なのか?
「目と、耳と、心を開いて世界を見よ」という言葉は
何も玉木宏演じる若き記者だけに向けた言葉ではない。
政治家やマスコミを頭ごなしに批判するのは楽だが、
この映画はそれに煽動された側にも責任がある事を匂わせる。
あの戦争を繰り返さない為に、受け取る側もしっかり情報を見極めなくては。
映画の人々のように、眼前の利益に目が眩んで
自身に都合良く情報を解釈することは避けたい。
「何事も、大元まで辿ってみないとね」
しかし、
『すべて山本五十六の思惑通りなら、戦争回避あるいは講話に持ち込めたはず』
という印象を受ける描写の数々は、いささか山本五十六という人間を
パーフェクトマンとして描き過ぎではとも思った。
まあその辺りの真偽は研究家でも無い僕が言えた事じゃないが。
以上!
過去は変えられないが、学ぶことは出来る。
良い映画でした。
<2011/12/25鑑賞>
全54件中、21~40件目を表示