劇場公開日 2023年11月17日

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「ボンドガールはM」007 スカイフォール 竜虎さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ボンドガールはM

2015年5月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

今作は50周年記念作品ということで、いままでダニエルクレイグ版には出てなかったQやマネーペニーなど、オールスターが揃い、かつMの世代交代が行われるなど今作でようやく新たなボンドが完成されたと言える。
その為、脚本もMの過去が描かれたり、ボンドの過去が描かれたりし、またボンド自身が衰えから復活を遂げる様が描かれるので、50年という月日を感じさせてくれる。
演出もオールスターを意識しており、Qから武器を受け取ったり、古いボンドカーが登場したり、はたまたボンドとQのやりとり、マネーペニーとのやりとりは、ついニヤリとしてしまう。ただそのぶん前二作のようなアクションが減っており、少し残念ではあった。
キャストは、Qの配役はとても挑戦的だが面白く仕上がっていたし、レイフファインズのマロリーも作中で次第に背景が明かされるので時間が経つに連れて好感度が上がった。マネーペニーについては悪くはないのだが、ボンドガールという側面も反映するならもう少し綺麗どころでも良かった気がした。そしてなによりハビエルバルデムが今作のキャスティングのハイライトだろう。彼の異質さが今作の形を固めており、彼との比較としてMやボンドが描かれるところに今作の見所がある。
映像は世界各地を描くことについては上手く行っており、日本の軍艦島をロケハンして作られた廃墟には感動した。また新たなMI6も出てくるがこれは、少し安っぽい感じもしてしまった。
音楽については、今までのボンドの名曲を使いつつ、随所に新しさが見られたのと主題歌が上手くハマっていたので好印象である。
総じて78点と言ったところか。

竜虎