「絶望の中で」ヒミズ みやこさんの映画レビュー(感想・評価)
絶望の中で
絶対に今年最初の映画はヒミズ、と決めていたので受験生にも関わらずセンター試験のあと公開初日に観に行った。
それほどのものすごい期待値だった訳だけれど、ヒミズは期待を裏切らなかった。終始映画に漂うのは絶望感。不条理。とてつもなく暗い映画である。そんな中で、そんな中だからこそ主人公2人のストレートな言葉に胸が痛んだ。映画を観ている間、何度も訳もなく涙が出そうになった。染谷くんの演じた主人公は、別に特別なんかじゃない。誰の中にもいるはずなのに、その存在を認めたくなくて、みんな彼を遠ざけてしまう。そんな彼の姿を直視するのだから、ある意味本当に危険な映画だと思った。
こんなにも絶望に満ちた映画だけれど、観たあとには小さな希望が残る。頑張らなくてはと力をもらえた気がする。とても良い映画だった。
ちなみに染谷くんと二階堂さんの脇を固めた俳優陣の皆さんの演技もとても素晴らしかったです。
コメントする
町谷東光さんのコメント
2012年1月18日
「希望」って大事ですよね。
救い、とも言えます。
私は救いのないままの話も大好き…そう、園監督の「恋の罪」もそういえると思います…そうなんですが、青春モノというくくりの中で商業作品を提供するなら、その要素は大切。
そして、最後のシーンに素直に感動できる。
春はもうすぐです。
がんばれ~、みやこ!