伝説巨神イデオン 発動篇

ALLTIME BEST

劇場公開日:1982年7月10日

解説・あらすじ

「機動戦士ガンダム」の富野喜幸(現:由悠季)監督が手がけたTVアニメーションの劇場版2部作の完結編。無限エネルギー「イデ」をめぐる地球人とバッフ・クラン人の争いに巻き込まれたコスモやベスらソロシップのクルーたちは、地球からも見捨てられ、必死の逃亡を続けていた。そんな中、バッフ・クラン人のカララがベスとの間にできた子を身ごもったことから、コスモらは2つの種族が分かり合える道を模索する。しかし、その思いとは裏腹に2つの種族の争いは壮絶な最終決戦へとなだれ込み、イデの「無限力」が解放されてしまう。

1982年製作/99分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1982年7月10日

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映画レビュー

3.0 時代の嚆矢たりえず

2025年9月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ファンなら、どんなことをしても見たい映画だった。それは、この映画が製作された背景によるものだが、一番大きいのは、『ガンダム』がヒットしたこと。そして、テレビアニメが、スポンサーなしに成立しないこと。この二律背反の原則だろう。今とは事情が違うが、熱狂的な人気を得ても、商業ベースに乗らなければ、テレビシリーズは打ち切りになる。残念だったのは、おもちゃの出来が決定的にしょぼかったことだ。いったいどんな低学年が、こんな小難しいSFを見るというのか。対象年齢を上げて、大人でも楽しめるキャラークター商品が開発されていれば、人々に愛されたかもしれないのに。

当時のサンライズは、『ガンダム』の成功をもう一度とばかりに、人気の出ないテレビシリーズを早々と打ち切って、劇場公開での成功を模索する。決定的に違うのは、『ガンダム』は打ち切られながらもテレビシリーズがきちんと完結したのに比して、『イデオン』は文字通り打ち切られたことだ。最終回に用意されていたエピソードが未発表のままお蔵入りになった。内容の暗さはさておき、ファンの渇望感は最大に膨れ上がった。

そして前代未聞の、テレビシリーズ総集編と、完結編の同時公開が為された。

ここに、『発動編』が完成した。

あたりまえの話だが、普通にその一本だけを見ても全く理解できない映画になった。長いテレビシリーズを、追っかけて見ていた人のためだけに用意された、ご褒美ムービーなのだ。ただしそのクオリティは最上級。湖川友謙率いる作画スタッフの情念と、当時から厳しい要求を満たす仕事ぶりのすぎやまこういちの素晴らしい音楽、作家性を追求し始めた富野喜幸という才能がぶつかって、訳の分からない凄みが出来上がった。アニメーション映画として、あり得ないほどの出来栄えとなった。

「わけわかんないけど、なんかすごい」映画が出来上がった。

のちに社会現象となった『エヴァンゲリオン』が、この方式に倣って劇場公開作品を制作したのには、苦笑いだった。

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うそつきかもめ

4.5 異星人との戦いの中にも人間の真理が感じられる

2025年5月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

斬新

子供には難しすぎる作品。ある意味風の谷のナウシカ(漫画)と同じテーマか。これだけ宇宙規模の殺し合い、壊し合いが人間のさがによって引き起こされるのを見ると戦争をする人間の本質的な愚かさを感じさせられます。時節柄、大義名分があれば戦わざるを得ないとするドバ指令が某国の大統領のように思えてきます。予定調和的とはいえ人類にとって救いなのか救いでないのか分からないラストはしかしその戦争の虚しさを抱えて感動です。チョイ役なのにズオウ大帝の最後のセリフがすべてを物語っているようで泣ける。

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FormosaMyu

4.5 真の完結編

2025年1月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

難しい

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HIRO

4.0 40数年ぶりに鑑賞

2024年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

新文芸座で初鑑賞。
TV放送当時は15歳で高校受験生だったので、もしかしたら途中で観るのやめたかな?
後半はあまり憶えていない。
40数年ぶりに鑑賞したけど、結構面白い設定とストーリーですね。
もっと単純な巨大ロボット物かと思ってたけど、かなりSFチックな内容だった。
皆殺しの富野と言われる作品ですが、なるほどかなり残酷な殺し方しますね。幼児まで。

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koji

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