赤い靴

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劇場公開日:

赤い靴

解説

アンデルセンの童話「赤い靴」をベースにバレエダンサーの愛憎と悲劇を描いた名作。ロンドンのバレエ団にバレリーナのビッキーと新人作曲家の青年ジュリアンが入団。アンデルセンの「赤い靴」をモチーフにした新作バレエが大成功を収め、2人はやがて愛し合うようになる。しかし、バレエ団を主宰するレイモンドは、ビッキーがバレエだけに集中するようジュリアンをクビにしてしまい……。2011年、マーティン・スコセッシ監修のもと、2年間の歳月をかけて修復した「デジタルリマスター・エディション」が公開。

1948年製作/136分/イギリス
原題または英題:The Red Shoes
配給:デイライト、コミュニティシネマセンター
劇場公開日:2011年7月2日

その他の公開日:1950年3月1日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第21回 アカデミー賞(1949年)

受賞

作曲賞(ドラマ/コメディ) ブライアン・イースデイル
美術賞(カラー)  

ノミネート

作品賞  
原案賞 エメリック・プレスバーガー
編集賞 レジナルド・ミルズ
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映画評論

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(C)1948 Carlton Film Distributors Limited. All Rights Reserved. Licensed by ITV Studios Global Entertainment Ltd. and Distributed by Park Circus Limited

映画レビュー

4.0何の因果か

2024年1月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

たまたま『バンド・ワゴン』のあとに見ることになった。芸能・劇団の天国と地獄を見た。どちらもおとぎ話。/童話『赤い靴』をメタ化する視点が面白かった。

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ouosou

4.0編集に難はあるけど、それをも超える魅力的な映画。

2023年3月4日
PCから投稿

アンデルセンの童話をモチーフにした
1948年制作のイギリス/バレエ映画。

スターへの階段を登る主人公ヴィッキー。
同じく有名人へ仲間入りを果たすジュリアン。
同じバレエ団で繋がるダンサーと音楽家。

バレエ団は「赤い靴」を題材に新しい公演へ。
足を入れると死ぬまで踊り続ける赤い靴の話。
美しいバレエダンサー。
美しい舞台装置。美しい音楽。
公演は世界中で大ヒットする。

ついにヴィッキーはバレエを取るか、
それとも愛を取るか悩み、結論を出した。
しかし自身の意思とは別に靴は動く、
赤い靴に命があるように動き、踊る。

そしてラスト、彼が赤い靴を持ち
照明がそこを示すそのシーンは
なんとも悲しく、強烈な印象を残し終わる。



バレエを踊れるモイラ・シアラーも良いが
レオニード・マシーンの怪しくも躍動的な
バレエ・シーンはこの映画の成功を決定付けた
と、個人的には思う。

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星組

3.0「アラベスク」から現代まで

2022年4月17日
iPhoneアプリから投稿

山岸凉子「テレプシコーラ」への飢餓感(続編が読みたい!)から「アラベスク」を読み直していたところ、作中でこの作品への言及がありました。

「踊らずには生きられないダンサーの悲劇」のように紹介されており、まさか空美ちゃんのようなキャラが主人公では…?と思い鑑賞。
結論からいうと空美ちゃんではなかったです。。

主人公のダンサーは裕福な家の子で、私が想定したようなハードな追い込まれ方は序盤ではあまり見られませんでしたが、劇中バレエ「赤い靴」の場面では舞台ではあり得ないイメージ演出が連発されたり、なかなか実験的で楽しめました。

いよいよ終盤になるとバレエか個人の幸福か、というような二者択一を迫られ、一挙に緊迫感が高まります。
才能ある女子が迫られがちなこの問題、「アラベスク」の当時はもちろんのこと、現代でも充分起こりえるやつ。
結末は感傷的ですし展開が甘い部分も少なくないですが、バレエ、童話という古典的な題材でありながら、テーマや着眼点は現代にも通用するものを持っているなと思いました。

Amazonにあったバージョンは登場人物の顔もぼやけきっていてほとんど白黒映画、というほど褪色した場面もあったので、この作品の真価を知りたければ修復された4kバージョンを観るべきなんでしょうね…
ダンスはもちろん、音楽も作り手が天才という設定に負けない迫力があり、サントラが欲しくなりました。
ていうか映画のために新作バレエ一本作って曲も書き下ろす、なんて信じられない贅沢な話ですよね。

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ipxqi

4.0色彩豊かで鮮やかな映像に記録されたバレエ劇の「赤い靴」の素晴らしさ

2022年3月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

昭和25年の日本初公開に於いて、この映画の色鮮やかなテクニカラーが大変な話題になったという。当時としては、これだけの色彩映画は無かった。ソビエト映画の「石の花」が既に3年前に公開されて評判を呼んだというが、こと色彩の美しさの点では遥かに「赤い靴」が優れている。この映画の見所が名手ジャック・カーディフ撮影の映像の美しさであり、それを最大限に表現したバレエ劇の舞台美術とその本格的なバレエ公演の見事さにある。
物語はバレエ団を舞台にしたバックステージもので、主人公のプリマドンナ、ヴィクトリアが恋愛とバレエの板挟みに会い、最終的には悲劇に終わる。このストーリーには、二人の男のエゴによりヴィクトリア一人が追い詰められるという、女性蔑視の点が見受けられる。常々イギリス映画を観て思うのは、紳士の国と言いながら女性に冷たい男が登場することだった。フランス、イタリアのラテン系と比較して、このアングロサクソン系はやはり違う。男が威張っているだけなのかも知れないが、女性に優しくない。この映画を観て、そんな思いを更に強めるくらいヴィクトリアの立場に同情してしまう。そこを含めて、このイギリス映画を観ると面白いと思う。

バレエ映画では、アメリカ映画の「巴里のアメリカ人」があり、この映画と双璧を成す。バレエダンサーを主人公にした名作では、ヴァネッサ・レッドグレイヴ主演の「裸足のイサドラ」があり、バレエの素晴らしさを映画で楽しめる三作品だと思う。

  (1978年 4月22日 中野武蔵野館)

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Gustav