ミッション:8ミニッツのレビュー・感想・評価
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今年一番の映画です
量子力学をある程度勉強したことがある人ならすんなり受け入れることのできるラストです。実はこの宇宙もこの映画のラストと似たような事象から誕生しているのかなぁ?今年映画館で20本ほど映画を見ましたが、今年一番の映画でした。序盤から画面に釘付けであっという間の92分でした。
あまりに切ない状況の中で
冒頭の美しい空撮からその世界に引き込まれ、堪能しました。
死が確実な乗客達に繰返し出会う、あまりに切ない状況の中、主人公の心の動きも彼の推理もすんなり入ってきました。登場人物にずっと共感し寄り添える緻密で丁寧な語り口は、無駄口があんまり無くて品がいいんです、上手いものです。
その割に博士のザッパリした描きよう、とってもいいです。
キャスティングも良く考えられていて、隅々までピッタリでした。
スティーブンス大尉を演じたジェイク・ギレンホール、すごく良かったです。テンポがゆっくりの時こそ彼の真骨頂、温かさが心にしみます。
せっかくディズニー配給で広く公開されるんだし、もっと間口が広くなるようなキャッチコピーなら良かったですね。
久しぶりに満足
予備知識なしで思い付きで観てきたので、もっとアクションとか想像してましたが全然違ってなかなか良かったです。
推理的なものに期待する人はいまいちなんだろうけど、この映画の主人公にとっては犯人なんかどうでもいい!
途中の脱力感や最後のミッションに対する思い入れなど、見せ方が上手いです。
下手にダラダラしてなくてちょうど良いかも。
最後の主人公の選択が本人にとって幸せなのか、そうでないのか…
考えると自分的には悲しすぎますが、人間の尊厳なども含めて考えさせられる映画です。
映画通ほど…!!!!
良い意味であざとい作品です。
小粋な単館系の様相というか、お軽い小品のフリした、かなりの爆発力秘めた大作だけど、それをオクビにも出さず、素晴らしいストーリーテリングをわざわざサプレッサーで消した様な、大人しめなトーンというか。
微妙なさじ加減で観客を満足させてしまう、唸らせてしまう、この作風の妙味というか。
醸しの巧みさ。
要するに、タマランのですよ、この映画。
ダンカン・ジョーンズ監督の長編二作目。
前作「月に囚われた男」で独自の世界観を提示し、世界の映画ファンを唸らせて、しかも親父はデビッド・ボウイという!という!
いやー、いやいや。この人、本物です。
物語の筋書きをここで語っても仕方ないので省きますけど、SFをこうやって語れる人は、今の映画界隈で彼しか居ないんじゃないか?と思ってしまう。
これは自分の場合なんですけど、どの映画も程度の差こそあれ、映画鑑賞中はスクリーン眺めてる自分を俯瞰、客観視してるもんなんですけど、これに関しては中盤辺りから、物語に完全に没入してました。夢中でしたね。
きっちり、ラストの締め括りまで胸踊らせてました。
ま、あのラストがベストか分からないし、「映画通が騙される」って煽りはどうかと思いましたけども。
でも、あのラストは、うん。素敵でした。
ハッピーでも、アンハッピーでもない。けど、相当な満足を得られるのは確実なラストでした。
良かった、マジに。
『映画通ほど“観て欲しい”』―そう思わせる映画でした。
くどいリフレインシーンに耐えられるかどうかがポイントですね。
この作品、映画通ほど意味不明に追い込まれる作品かも知れません。他人の意識を取り込み再現するドラマとしては、インセプションに近いと思います。
死者の死亡時の脳は死ぬ直前8分間の記憶が遺されているそうなのです。本作は、ハイテクで、その記憶を別な人間に取り込んで再現して、犯人を特定。次のテロを未然に食い止めるまでを描いた作品でした。
けれども、そういう設定を一切説明せず、爆破される列車の8分前の車内から描かれるので、最初はなんでリフレインするのか、訳が分かりませんでした。ある程度予習の必要な作品です。
この8分間のリフレインが曲者です。何度も体験することで、手かがりを得て記憶を蓄積、犯人とテロの真相に近づいていくのです。まるでタイムスリップやパラレルワールドといったSF映画の手法を取り入れて、少しずつ手かがりとなる映像を追加していく映像は斬新です。しかし、余りに同じパターンが繰り返されるので、小地蔵は途中で飽きてしまいました。もちろん、途中で主人公の靴にコーヒーがこぼされたりするシーンなど、微妙に変わっていくところなど、間違い探し的な興味が掻き立てられるかもしれません。
そんな余裕も、最初に何が起こっているのかアウトラインが分かれば出てくるというもの。消化不良に終わった作品でした。
さて物語は、シカゴに向かって行く列車の車内から始まります。アフガンに赴任していたはずの陸軍大尉コルターは、なぜ自分がこの列車に乗っているのか分かりません。そして、座席に向き合って見慣れない女性が親しげに声をかけてくるのです。その女性は、自分のことをショーンと呼ぶのです。
何のことだか気持ちが動転した、コルターは、トイレに駆け込むと、鏡映る自分の姿に驚愕します。そこには、全く別人が映っていたのでした。
所持していた身分証明書には、“ショーン・フェントレス:教師”と記されていました。そのとき突然、車内で大爆発が発生。なす術もなく炎に飲み込まれていったのです。
何のことかさっぱり分からぬまま、場面はいきなり暗転。コルターはコクビットのようなボットのなかに閉じ込められていました。ボットをオペレーションするグッドウィン大尉とのやりとりで次第に自分が負っているミッションを思い出していきました。
列車をねらった爆破事件が発生し、乗客は全員死亡。しかも犯人からは、次なるテロの予告が送りつけらていて、一刻も早く犯人を逮捕するための政府の極秘の計画に、コルターは選ばれたのでした。それは、列車爆破事件の犠牲者の“死ぬ8分前の意識”に潜入し、犯人の手がかりを捜すことだったのです。コルターは、犠牲者の体を借りて再び列車内の捜索を開始します。そしてまた死ぬ8分前の映像がリフレインしていくのでした。
ドラマのポイントは8分間という時間の壁。秒刻みのミッションが、緊張感をかき立てられます。爆破時間になると決まってポッドに引き戻されるというお約束。ポッドと列車内と研究室の限られた空間のなかで、リピートしながら少しずつストーリーを変化させていくのは、ミニマムな場面設定を構築していくジョーンズ監督のお得意の手法です。テクノロジーに翻弄される生と死のテーマややるせない情感などと相まって、前作の「月に囚われた男」と同じテイストを色濃く感じました。
展開を積みかさねるなかで、コルターに心境の変化が表れます。列車で共に旅しているクリスティーナに恋心が芽生え、救いたいという渇望に変わっていったのでした。しかし、コルターが爆破を回避できたとしても、乗客全てが死んだ現実は変わらないはず。
またコルターは、クリスティーナにアフガニスタンに向かった自分がどうなったか調べて欲しいと依頼します。コルターの念いが叶ったとき、何が起こるのかは見てのお楽しみに。この秘密計画の全貌が明かされるラストには驚かされてしまいました。普段映画を見ない人であれば素直に驚くでしょうけれど、映画通だとかえってこれまでの伏線の整合性に考え込む終わり方でした。
あれってどういうことなのか、これからご覧になる方にぜひネタバレをお願いします。
飽きずに楽しめましたよ
事故の8分前に戻れる、そして現在の事件解決に繋げるという発想は素晴らしいです。
しかし、この作品に大きな期待をしていたのでまあ3.5の評価が妥当かと思いました。
とにかく見る価値はある作品になっておりますので是非ご覧になってください。
この“非現実的な部分”が いい
フィクションなのは明らかですが、この非現実的な部分と 現実とのリンクの仕方が面白い☆ ちょっとクドいかなぁと思ったりするけれど、実はね…の部分で ショックと、切なさと、“やったぜ!”な気分も盛り込まれていて、この間 観た“恋愛映画”より おすすめです。
列車を爆破させた テロリストを捕まえるため、スティーヴンス大尉(ジェイク・ギレンホール)が、ある装置で時空を超えて 過去にさかのぼる。 乗客の一人・ショーンの意識に入り込み、(実際には)爆破されてしまう列車内で 捜査をするのだが テロリストを特定できず、再び爆発の8分まえに戻って。。。という流れ。
スティーヴンス大尉&意識の中で ショーンを演じた ジェイク・ギレンホール。 なかなか よい演技をみせてくれました☆ ちょっと強引なストーリーの流れでしたけど、ジェイクの良さも アピールされてたし。 セクシー度をおさえても、泣き顔キュートな ジェイク♡ ファンの方、必見です!
列車の中でショーン(ジェイク)と一緒にいる女性・クリスティーナを演じた ミッシェル・モナハン。 何度もおなじセリフで 疲れたでしょうね、でもショーンとのやりとりが自然で そのギャップが ストーリーを盛り上げていたとも言えます。 『デュー・デート』より 良かったです。
スティーヴン大尉をリード(操作)する グッドウィン大尉を演じたベラ・ファーミガ。 見始めは、何で(士官っぽっくない)彼女を 配役?と思ったのですが、後半はなるほど、、と納得。 オスカーノミネートの実力を 見せていただきました、敬礼。
ちょっと曲げて見ると 『ア〇ター』な感じもするような…ですが、こちらの方が 現実的…いや、どちらも非現実的ですね(笑) でも、この 非現実的な部分がいい! 大作やシリーズ物を観るときの 休憩として、この作品はお勧めです。
P.S. 「頭の体操」にも なりますよ☆
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