劇場公開日 2011年6月25日

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ゲキ×シネ「薔薇とサムライ」 : インタビュー

2011年6月23日更新
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古田新太&天海祐希、息もつかせぬ「あ・うん」の呼吸

昨年、劇団☆新感線30周年興行として上演され、東京・大阪で8万人を動員した演劇「薔薇とサムライ」。17世紀、ヨーロッパの小国を舞台に、王室の血筋を引く女海賊を巡る運命の物語で、女海賊から女王まで華麗な七変化を魅せる天海祐希と、「五右衛門ロック」で人気の石川五右衛門演じる古田新太の競演が話題を呼んだ。チケットが取れなかった人、見逃した人も多いこの舞台だが、映画館で一般公開される。最新のデジタルシネマ技術で撮影、上映し、映画館にいながら、生の舞台さながらの迫力で楽しめる「ゲキ×シネ」の企画で、6月25日から全国公開される。主演のふたりに「ゲキ×シネ」の魅力や、その舞台裏などを聞いた。(取材・文:鈴木透子、写真:堀弥生)

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――おふたりの息がぴったり合っていましたが、工夫されたところは?

古田:おいらが釈迦で、ゆりちゃん(天海の愛称)が悟空ですから(笑)。テンポ的に息が合うというか、やりやすくて楽しかったですね。五右衛門とアンヌの関係も、ぽんぽん言い合う間柄だったので、そんなに相談もしなかったし、2人で頑張って作り込んだという訳でもないですね。

天海:古田さんが高いところから、私のレベルに下りてきてくださっているので、とてもやりやすかったです。

――お互いの役者としての魅力を教えてください。

天海:古田さんは、すごく安心できる方で、とても心強いんです。だから、多くの演出家や製作の方たちが、この人を呼びたがるんだって納得しました。

古田:でもね、彼女は俳優としての威力が全然違いますよ。ものすごく古い例えだけど、(元野球選手の)サミー・ソーサみたいです。「球を受け取れる気がしねえ」みたいな。女海賊たちに、「大丈夫だ、元気だせ」って言いながら、ニカッと笑ったりしているゆりちゃんに、女の子たちがメロメロになってたよね。「てめえ、自分の威力、知ってんな!?」なんて思いましたよ(笑)

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――プライベートでも息が合ったコンビのようですよね。

古田:そうですねえ、怒られてばっかりですよ。「いいかげんにしなさい、やめなさい」って(笑)。

天海:「だめでしょ! こらっ!」なんて言っていますね(笑)

――ほかの若い役者さんは?

天海:(山本)太郎くんは、カーッとなると自分が何をしたか忘れてしまうんです(笑)。今日すごくよかったよって声をかけたら、「すみません、僕何したんですか? 全然覚えてなくて」って言ったので驚きました(笑)。

古田:(神田)沙也加ちゃんは、すごく勉強熱心。いつもお姫さま役が多いのだけど、今回は沙也加ちゃんに「いつもの20%増しでよろしく!」と言ったんです。スタッフも「もっとアイドルっぽくやってみて」って。そうしたら、お母さんのCDやビデオを見て研究したと言っていました。ブレスの仕方や語尾の上げ方を真似して、パロディにしたそうです。でも、本人は小さいころから松田聖子の娘と言われてきて、そう簡単にはできないという気持ちもあると思うんですよ。偉いなあと思いましたね。

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――舞台を映画で上映する「ゲキ×シネ」の魅力とは?

古田:こんなにちゃんとカット割りしている舞台中継はありません。生で見るより、見やすいと思いますよ。舞台だと、誰を見ていいのか、よくわからないと思うんです。ゲキ×シネは、今ここ見るべきところですっていうのを、映画やテレビのようにチョイスしてくれる訳ですから。例えば、ゆりちゃんが歌っているときの、この不細工な顔の男、とかね(笑)。

天海:今ここがポイントで、試験に出ますよーみたいな(笑)。それから舞台だと、なかなか全国各都市をくまなく回ることは難しいのですが、ゲキ×シネとして上映されることで、皆さんの近くに行けると思うとうれしいですね。劇団☆新感線は、なかなかチケット取れないですしね。

古田:映画やテレビのゆりちゃんしか知らない人は、今回初めて舞台女優としての天海祐希を知ることになると思います。

天海:皆さんが、慣れ親しんでくれている天海祐希とはひと味違うと思うので、どんなご意見を持っていただけたか、知りたいですね。ファンレター、お待ちしています(笑)。

古田:絶対に「アマルフィ」とは違う訳だから。まあ、「アマルフィ」で、あんな格好(コスプレのような衣装)されても困る訳ですから。

天海:急に織田さんの横であんな格好は、ちょっとおかしいですよね(笑)

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