劇場公開日 2011年5月27日

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「自分の運命は自分で操作するもの」アジャストメント SAOSHIーTONYさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5自分の運命は自分で操作するもの

2011年5月26日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

単純

興奮

この映画の予告を観たときはてっきりサスペンススリラーか何かだと思っていましたが意外にも「ターミネーター」のようにSF要素をちょっとだけ取り入れたラブストーリーでした。この映画の宣伝方法のミスはさておき、この作品はなかなか面白かったです。そして、人の運命についてちょっとだけ考えさせられました。

主人公のニューヨーク在住の政治家デビッドはバレエをしているエレーナと恋に落ちるのだが彼らの運命を奏さすべく“アジャストメント ビューロ”と呼ばれる面々によって操作され引き裂かれようとするのだがデビッドは彼らの運命操作に立ち向かおうとします。

注目はマット デイモン、エミリー ブラント、アンソニー マッキ―の好演とラブストーリー要素さらにはチェイスシーンの数々。マット デイモンは今回はボーンのイメージを完全に捨て普通の人を普通に演じています。エミリー ブラントは「プラダを着た悪魔」のイメージが強いのでこういった役は以外でした。(ちなみに私は「ウルフマン」は未見です。)そして、「ハート ロッカー」のイメージが強い黒人俳優のアンソニー マッキーの好演もとてもよかったです。

ラブストーリー要素は“素敵”という言葉がよく似合います。デイモンとブラントはいわゆる“スクリーン カップル”としては最高でした。ニューヨークの町並みとフィットしていていい感じでした。さて、チェイスシーンですが、ほとんどが走ったりするタイプのチェイスシーンであり、カーチェイス等はありませんので悪しからず。

この映画にメッセージがあるとっすれば、きっと「自分の運命は自分で切り開いていくもの」と言うものなんでしょう。しかし、人間には操作できる運命と自然災害等によって運命を断ち切らなければならないときの2パターンあるということを忘れないでほしいです。

この作品に弱点と言うか欠点があるとすれば敵となるテレンス スタンプ率いる「アジャストメント ビューロ」がそれほど怖くないと言うこととコーヒーの中に入れてしまった携帯電話がその後3年も使えるだろうか?と言う点です。

いずれにしても、これはなかなか面白い作品でした。劇場へ急げとまでは行きませんが、良いラブストーリーが観たいという方にお勧めです。

SAOSHIーTONY