第九軍団のワシのレビュー・感想・評価
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これぞアメリカ映画!!
正義と悪が居て、ヒーローが居て、悪は野蛮に描かれていて、正義は文明人。
父の名誉のために戦うヒーロー。
失った誇りを取り戻すために立ち上がり決死の戦いを繰り広げる老兵。
絶体絶命のピンチになるけど、信念を持った正義は最後に必ず勝つ!!
そして、不可能と考えられていたミッションを成して帰国し、
出発前に家族の名誉を侮辱したインテリ君に言ってやってスカっとして終わる。
「どれだけヒーローをかっこよく描くか」に特化したアメリカ的要素満載のアクション映画。
戦闘シーンのかっこいいアクション映画を見たいときには良い!
なんか感動的な話に仕上げてるけど‥
アザラシ族側の視点で観ると、ローマ帝国が侵略しに来たから土地や家族を守る為に返り討ちにしたら、自己満の名誉の為に逆恨みされて部族長を殺され、怒って追いかけたら全滅?
マーカスとエスカの2人になってから面白くはなったけど、どう考えても主人公マーカス(ローマ)側が悪いよなぁ〜って思いが拭えず、全く乗れませんでした‥。
エスカだけはイイ奴だな、とは思いましたが、壁の北側の部族にしたら、とんでも無い裏切り者だよなぁ。
マーカスは世間知らずのお坊ちゃんだから仕方ないかもね。
そしてアザラシ族、可哀想‥。それだけ!
二世代に渡り死守した名誉
父親、家族の名誉をかけて、奪われた黄金のワシ奪還のために戦う若きローマ戦士の物語。その過程で父親の面影を追い、敵国出身の奴隷と友情・信頼を育みます。
どこまで史実に沿っているのか分からないのですが、とても完成度の高い映画でした。
Brigantes/Celticとか?北英の印象がガラリと変わりました。
内容のイメージ的には、舞台・時代背景は異なりますが、"Gladiator" "The Last of the Mohicans" "The Revenant" 「走れメロス」辺りを足したような感じです。女性は全然出てこなくてロマンスは皆無ですが。Tatumはこの時代の衣装が良く似合ってました。
エンディングだけ何だか異様に軽くて不釣り合いでしたが、映像は美しく、静かで逞しい作品でした。
ブリタニア人とイギリス人
折しもイギリスでは今日、EUからの分離の是非を問う国民投票があるそうだ。自分もユリウス・カエサルの「ガリア戦記」と、その時期について語っている塩野七生「ローマ人の物語第4巻」をちょうど読んでいたので、「第九軍団」という言葉には心が湧き踊る。
2頭立ての馬に曳かせた戦車での描写や、ローマ軍重装歩兵の亀甲陣の戦術は塩野の著述と映画が同じである。文章で読んだことを映像で確認できて満足。ブリテン島北部への潜入以後はご都合主義のオンパレードであるにしてもだ。
むろん、「ガリア戦記」も塩野の著作も、この映画もローマ帝国側の視点に立っている。野蛮で獰猛な、ローマの文明世界とは相いれないブリタニア人というのが共通するスタンスであろう。
そのブリテン島の住民も、産業革命やピューリタン革命以来西欧世界の文化や思想の代表格となってきた。このことは、20世紀に合衆国が覇権を握ってからも、UK出身のミュージシャンがヒットチャートを席巻し、音楽史に名を残した人々のいかに多いかに思い返すだけでも十分に実感できる。
紀元後21世紀となる現在、このブリタニアにおいて、再びヨーロッパ世界からの分離を主張する声が大きくなっているという。
「ガリア戦記」の紀元前1世紀や、この映画の紀元後2世紀のように部族長たちではなく、このたびは西欧式に議会や国民投票で意見の集約が図られる。
しかし、いずれにしても、少なからぬブリテン島の住民たちは、古代のように大陸の干渉から逃れたいと思うようになってきたようだ。彼らが西欧に包摂された「イギリス国民」である以前に、ブリテン島の島民であることを世界は思い出すときが来たようだ。彼らはハプスブルグ家の領邦であったこともなければ、ナポレオンやヒトラーに屈したこともないのだから。
演出力が高い
総合:85点 ( ストーリー:65点|キャスト:80点|演出:90点|ビジュアル:80点|音楽:75点 )
亀甲隊形というのは知らなかったが、個人の戦いに加えて集団戦法をしっかりと描いてくれていて、演出の質がとても高い。亀甲隊形から円陣、そして戦車が出てきて退却までの指揮官としての指揮ぶりもしっかりと劇中に取り入れられているのが良い。冒頭の場面だけでこの作品の良さが十分にわかった。続いて壁を越えて敵地に潜入する命懸けの冒険も楽しめた。
美術も衣装も良く出来ていて当時の状況が出ていたし、美しくも厳しい風景と音楽とで物悲しさと任務の危険さを表す情緒的雰囲気が出ていた。異民族の描き方も、異様でありながらも彼らをただ倒すためだけの敵役として描かず、彼らも被害者であり彼らの言い分もしっかりと取り入れているのもいい。
気になったのは物語で、危機の際にずっと以前に兵士をやめたかつての軍団の兵士があっさりと揃い、しかもしっかりと昔のように戦えるというのに不自然さと都合の良さがある。負傷し疲労困憊しているはずの主人公がいきなり回復して力いっぱい戦えるというのも変だった。この結末は駄目。
それと主人公と奴隷の二人の信頼関係を築く部分をもっと描いていてくれないと、物語の核となる部分が弱くなる。設定がいいし当時のことも良く調べてあるだけに、この部分で質を下げている。
ワシは北に消えた
チャニング・テイタム主演だし、もっと活劇タッチの内容かと思ったら、違った。
西暦120年。ローマ帝国最強と言われた第九軍団が忽然と消えた。名誉の象徴であるワシの紋章と共に。
20年後、第九軍団指揮官の息子が真相を探る旅に出る。
興味をそそるストーリー。原作は、宮崎駿も愛読したというベストセラー。
アクションシーンもあるが、重厚な歴史ドラマといった印象。
序盤は息子マーカスが戦地で負傷し、名誉除隊するまで。なかなか本題に入らない。
奴隷エスカと出会い彼を引き連れ、父の汚名を晴らす旅に出るのは中盤になってから。
このエスカとの間に芽生える友情のドラマが大きな比重を占める。
尚、真相は神隠しのような神秘的なものに非ず。
時々焦点が定まらずを感じたり、歴史的背景を知っていないと分からない部分もあるが、チャニング・テイタムとジェイミー・ベルの熱演、ドラマチックな展開で、それなりに見応えはあった。
楽しかったけど少し足りない
私は原作を読んでからみました。
わりと原作を尊重していますが時間の都合でしょうか、エスカとの絡みが原作と違ってました。
二人は旅の中で信頼を築くのではなくて、信頼を築いた上で旅をしてほしかったです。
あと原作にはコティアという女の子がでて来ますが彼女も見たかったです。
と、原作を知っているものとしてはそう思いましたが、原作を考えずに映画単体として見ればすごくよかったと思います!
期待せずに観にいくのはアタリが多いかも!
予備知識ほとんどゼロで、いきつけのミニシアターで観てきました。
はっきり言ってミニシアターだけでは勿体無いくらいの仕上がりですね。
序盤の蛮族との戦闘シーンなども「あ、こんなふうにして戦ったの」というような
生々しい迫力。
チャニングテイタムと言えば、真新しいところでは「君への誓い」が記憶に新しいですが、
そっちの映画は期待を完全にハズしてさっぱりでした。
が、この映画では本領発揮!?マッスルパワーと男気全開まっしぐらって感じで、
ただただ良かった。
ローマ領から外の荒涼とした景色と不気味なほどの先住民族たち。
映画での描かれ方としては完全にローマ視点でアンフェアっぽいです。
後半に蛮族の少年を待つ悲しい描写がなんとも切ない。
でも、これが「ローマ第九軍団」の映画としては徹底した世界観なんだと不快感は持たなかったです。
奴隷との展開が途中見透かせて展開読めそうなところが評価的にほんのりマイナスですが、
全体通してかなり面白い作品に仕上がってたと思います。
馬 対 土地の利 なんて「やっぱり、そうなん!?うーんでも馬に!?」なんてハラハラの
シーンもけっこう楽しめました。
再度観にいこうと思ったんですが、公開期間が短かったため1度きりの鑑賞でした残念。
ローマ帝国戦記ものとして抜群の面白さでした。大穴的作品です!
公開は3月24日(土)とだいぶ先なのですが、マスコミ試写で見てきましたのでご紹介します。
ローマ帝国戦記ものとして抜群の面白さでした。『300』のような亀甲陣形による戦略的な戦闘シーンがあり、また父親の名誉挽回に、奪われた軍団のシンボルの奪還のため単身敵地に乗り込む冒険あり、また冒険の相棒となる奴隷との怨念と友情が複雑に交差しあう人間ドラマありのどこをとっても楽しめる作品でした。
主演のチャニング・テイタムのまっすぐな正義感がとても役にはまって心地いいのと、叔父の貴族役で登場するキーファー・サザーランドのお父さん、ドナルド・サザーランドの厚みのある存在感がよかったです。
パートナーの奴隷にとって主人公は、一族を攻め滅ぼした親の敵。いつ復讐に転じるのか、敵地からの往復の間じゅう、敵からの襲撃に加えて、相棒の奴隷の裏切りもあるという要素にドキドキの連続だったのです。
歴史上消えた第九軍団5000名の謎も興味深いところです。軍団の長アクイラの息子マーカスはずっと父親が遁走したのではないかという不名誉な疑念を受け続け、それを晴らすために自らもローマ軍の士官として、第9軍団が戦った戦地へと赴いたのでした。
生き残りと出会っても、真実を明かに語ろうとしません。この謎がラストに思わぬピンチからマーカスを守るところも見どころです。
『スラムドッグ$ミリオネア』でアカデミー賞撮影賞を受賞した名カメラマン、アンソニー・ドッド・マントルが撮影監督を担当しているだけに、この手の作品としては映像が情緒的で美しいのです。スコットランド北西部で撮影された最後に対決するアザラシ族の集落のシーンは、特にロケーションがは素晴らしかったです。サマー諸島を見下ろすこのロケ地は小さな島々が点在する美しい場所。でも強風はすさまじかったそうでスタッフの苦悩を忍ばせてくれました。
資料【消えた第九軍団5000名の謎】
数年にわたりエブラカム(現在のイギリス北部ヨーク)に駐在した第九軍団は、西暦120年を境に歴史上の記録から突然姿を消した。スコットランドを目指して北に侵攻したきり戻ることがなかったとされている。今日の歴史学者の間では、第九軍団の行方についてイギリス北部で忽然と消えたという説と、どこか別の場所に配置されただけだという説の2つに意見が分かれているが、どちらにせよ5000名の大軍が消息を絶ったのは正真正銘の歴史的事実である。
もっと オリジナリティを
プレビューで観るかぎりでは、「ご主人さまと奴隷と…」という あまり耳にしない配役で 新しさを感じたのですが、全編とおして観ると そうでもなかったです。 面白かったのですが、新鮮さやオリジナリティを 感じません。 『ロード・オブ・ザ・リング』や、『300』、最近観たものでは 『ロビン・フッド』などにも似ている気がします。 なので、期待度を下げて観ると 満足できるかと…
西暦120年、ローマ帝国の支配下だったカレドニア(今のスコットランド)で起きた内乱を 平定するためローマ帝国最強の第9軍団が出撃するが、そのまま消息を絶ってしまう。 その20年後、第9軍団の副司令官だった父親を捜すため 軍人のマーカスが冒険の旅に出る(作品情報より抜粋)。
主人公(ご主人さま)マーカスを演じた チャニング・テイタム。 いつ見てもセクシー・ボディ全開の イイ男♡ お芝居も 回を重ねるごとに上手くなっている気がします。 今回は 踊るシーンはないものの、槍や剣さばきなど 運動神経バツグン!ってところを 惜しみなく披露。 凄味をきかすという場面は もう一息ですね (だって恐くないんだもん♡、笑)
奴隷・エスカを演じた ジェイミー・ベル。 キュートな男子。 『ディファイアンス』では 繊細な心の弟・アサエルを好演していたジェイミー。 いつも難しい役どころに挑戦する姿勢は すばらしいと思います。 プレビューでは 迫真演技に映ってましたが、実際は…まだまだ、ですね。 どうせなら、もっと絶望して 根性の曲がった奴隷くらいの設定から始まれば、後半も 共感できたかも。。 というより 主演のチャニングも若いし、どちらも押しが弱いというか 爽やかさでもってるという印象でした。 ジェイミー、ちょっとだけ『ターミネーター4』の アントン・イェルチンに似てました。
マーカスの伯父さん役に ドナルド・サザーランドが出てましたが、おまけ程度の 役どころです。
ロマンス一切なし、最初から最後まで “男祭り”の作品です。 撮影場所にもこだわりを感じるという部分では、一見の価値ありかと。。 チャニング好きの方、必見です★★★
P.S. プチ・ネタバレですが…… エンディングの(刑事ものコメディのような)二人のセリフで、「じゃ、続編でも作れば?」と シラケてしまった。。 なので-0.5の3.5評価。 あれがなければ、もっと男気で終わってくれれば、少しは重みのある作品になりえたのに。。ザンネン。
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