探偵はBARにいるのレビュー・感想・評価
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待望していた「探偵」シリーズの映画化第1弾
東直己の「探偵はバーにいる」シリーズは、長年にわたり映画化を待望していた作品だっただけに、製作準備に入っていると聞いた時は小躍りしたことを覚えている。今作は「ススキノ探偵シリーズ」の第2作「バーにかかってきた電話」を映画化したものである。
地元・北海道で、しかもこんな格好いい役で主演のオファーがあったのだから大泉洋も小躍りしただろう。相棒役の松田龍平の存在感も素晴らしかった。
第3弾まで製作されたが、大ヒット!とまではいかず。もう少し観ていたいのだが………
街の香りが画面から強烈に立ち込めてくる
札幌の街の香りが映画全編にわたって立ち込めている。例えば、ウディ・アレンの映画にはニューヨークの街の匂いが感じ取れるように、この映画にも街の匂いがある。札幌でなくても成立するストーリーとキャラクターだが、これが札幌でなくては魅力が半減する、そんな風に思わせる力がある。
主役の大泉洋と相棒役の松田龍平にとって、本シリーズは代表的な役どころとなるのだろう。このシリーズがどこまで続くかわからないが、振り返るとこの2人の俳優を語る上で、決して外すことのできないシリーズとして認知されるのではないか。
探偵キャラクターは今まで数多くあったが、大泉洋は、かっこ良さととぼけた味わいの絶妙なブレンド具合で、新たな探偵像を確立した。
昭和的な雰囲気、あえて悪く言えば古臭さも漂うが、本作は無理に新鮮さを出そうとすることなく、古さを逆に武器に変えているのも良い。
指図しているのは名前の分からない男(髙嶋政伸)。 この男がマジでヤバい男で劇中で人を何人も殺すことになる。 オレが髙嶋政伸の出演映画ベスト10を選ぶならこの作品は必ず入れるだろう。
動画配信で映画「探偵はBARにいる」を見た。
2011年製作/125分/PG12/日本
配給:東映
劇場公開日:2011年9月10日
大泉洋
松田龍平
小雪
西田敏行
田口トモロヲ
波岡一喜
有薗芳記
竹下景子
石橋蓮司
松重豊
髙嶋政伸
マギー
安藤玉恵
榊英雄
片桐竜次
桝田徳寿
カルメン・マキ
本宮泰風
吉高由里子
街田しおん
阿知波悟美
野村周平
新谷真弓
中村育二
映画「探偵はBARにいる」シリーズ3作品の1作目。
2024年の今から13年前の映画である。
原作は東直己の「ススキノ探偵シリーズ」 (全11巻)
の第2巻。
Amazonで見てみると、11巻の書評はだいたいすべて☆4つ以上ついている。
オレは知らなかったが、人気シリーズのようだ。
予備知識なしで見はじめる。
知っているのは大泉洋と松田龍平が出演していることだけ。
いつもバーにいる探偵(大泉洋)に電話がかかってくる。
仕事の依頼のようだ。
すでに口座には10万円が振り込まれているらしい。
気前のいい客だ。
弁護士を訪ねて、ある質問をして欲しいらしい。
で、探偵は弁護士を訪ねいろいろ質問をし、
相手の反応を探った。
仕事を終えた直後に、
探偵は暴漢たちに襲われて拉致されてしまう。
そしてさらに暴行を受けて
両手を縛られて雪の中に生き埋めにされてしまう。
暴漢たちはどう見てもヤクザだ。
指図しているのは名前の分からない男(髙嶋政伸)。
この男がマジでヤバい男で劇中で人を何人も殺すことになる。
オレが髙嶋政伸の出演映画ベスト10を選ぶならこの作品は必ず入れるだろう。
命からがら雪の中から逃げ帰った探偵はこの事件について調べ始めた。
原作がいいのか、脚本がすばらしいのか
冒頭からラストシーンまで大いに楽しむことができた。
頼りがいがあるのかないのかイマイチつかみどころのない
相棒(松田龍平)ぶりもとてもよかった。
カルメン・マキの歌もよかった。
映画「探偵はBARにいる」シリーズの残り2作を見るのが楽しみだ。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
今もキチンと面白い。
昔も今も田舎暮しなので、観るたびに、「ちょっとでいいから、こんな粋なバーに毎日入り浸れる生活をしてみたかったな…」という思いにかられる映画。
やりかけのオセロはそのままにしてもらってあり、定位置に座ると缶ピースと龍角散がセットで出てくるし…。
そういうKELLER OHATAのたたずまいが大好きで、昭和生まれのオヤジ心はくすぐられまくる。
探偵と高田のバディの最強感がいいのはもちろんだが、個人的には桐原組若頭の相田が特に好き。
なんか、感覚的にはもっと前の映画のイメージだったが、エンドロールの2011というクレジットを見て驚いた。
今回の視聴で、この10年ちょっとで、だいぶ世の中自体も変わったり進んだりしたことが確認できたし、吉高由里子発見もアガった。
中身はベタだが、とても丁寧に作られているので、今もキチンと面白く、安心してみられる。
それこそ、スーパーニッカのダブルを飲みながら、楽しくみたい一本。
吾輩は探偵である、名前はまだない
探偵は最後まで名前で呼ばれなかったことに、終わってから気付いた。偽名はあったけど。しゃれた設定はいろいろあるが、なんかいまいちテンポが良くない。あと、探偵の勘が冴えない、ってのがダメよ。みんな後からわかるって…。俳優など素材はいいのに、味付けが薄くておいしくできなかった感じ。でも、安藤玉恵のウェイトレスははじけてて良かった。小雪はきれいだけど、時々すごく男っぽく見える。
札幌を観光した気分にはなれた。
BS松竹東急の放送を録画で鑑賞。
なかなか面白かった。続編できるのも納得。 ハードボイルドとコメディ...
なかなか面白かった。続編できるのも納得。
ハードボイルドとコメディのバランスが絶妙。
高嶋政伸の怪演に笑う。
吉高由里子に騙された。
J:COM
ハードボイルドだけど、なりきれない"らしさ"が魅力
音楽が松田龍平さんの実父、故 松田優作さん主演の大ヒットTVシリーズ「探偵物語」に代表される'70~'80年代に流行した探偵ものや刑事ものを想起させる
札幌すすきの歓楽街の居酒屋、スナック、キャバレー、そして純喫茶、出てくる全てが昭和テイスト
主人公達のオンボロ愛車「高田号(光岡 初代ビュート)」もボコボコ・ベコベコで味ありすぎ
テンション高めの大泉洋さんと抑揚が無く生気が低めだけど格闘家の松田龍平さんが織り成すハードボイルドっぽくもありコメディ要素もありのなんともシュールな作品でした
大した見所はありませんが、なんか後を引く不思議な作品です
おもろかっこいい!
名前は聞いたことあるけど手をつけていなかったこの作品。
大泉洋と松田龍平のキメないかっこよさが存分に発揮された最高にクールな一本でした。
そしてこの2人のかっこよさを引き立たせる札幌の景色もまた、この映画に欠かせない要素の一つ。
雪上での乱闘シーンはクスッと笑えてかっこよくて、何度も見返したいシーンです。
続編もまだ未視聴なので楽しみです!
キザに決めている探偵の大泉洋。 普段のイメージとは違うため、逆に笑...
キザに決めている探偵の大泉洋。
普段のイメージとは違うため、逆に笑えます。
大泉洋らしいコメディもありつつも、ストーリーはしっかりとした、切ないお話で楽しめました。
時代と場所の演出がいい
ずっと気になっていたので今になってネトフリで見つけたから見た。ミステリー系にハマっててその系統だと思って見たが、想像とは少し違った。
大泉洋演じる"探偵"。小説や映画の探偵というと、ホームズのような頭が冴えて推理を展開し、事件を解決する姿を想像する。
私もその想像をして、謎解きするのかなと思いながら見てみたが、このドラマの探偵は、どちらかというと、現実の探偵に近い。
依頼人からの指示に従ってどこかへ行ったり、人を調べたり。大泉洋の身のこなしが軽いのもノンフィクションの探偵味が強い。
映画の内容もミステリーやサスペンスという雰囲気ではなく、私はヒューマンドラマだと思った。探偵の人間味もよかったけど、霧島は堪んないなあと思った。あの滲み出る感じは西田敏行ならでは。人としての魅力が溢れてる。高田は思ってたより出番少なかったけど1番すきなキャラクター。こういうシリーズものはレギュラーキャラの魅力は重要。あと沙織もよかった。ハマり役すぎる。
全体的に役者が素晴らしかった。すごくよかった。その点でもヒューマンドラマの雰囲気が出てるのかもしれない。
あと半ばヤクザ映画みたいになるのも想像とは違ったけど、元から好きなので面白く見れた。任侠もの好きな人も楽しめるんじゃないかなと思う。
最後に、何より映画の雰囲気と時代が堪らなくいい。少し昔の人と人の繋がりが濃かった時代。ススキノが舞台で、ススキノらしさも感じるけど、どこに住んでる人でも懐かしくなるような雰囲気で、それがとてもいい。バーとか喫茶店とか、あの世界観は堪らない。あの渋い感じと探偵って組み合わせだけでわくわくするなあ。
次の作品も見ようと思ってる^ ^
大好きな小説
どこまでもおばかで、楽しくて、鋭い推理と展開の原作が大好きな小説の映画化と聞いて鑑賞。
はちゃめちゃならんとうが雑な仕上がりで、ちょっとがっかり。わきを固めていた松田龍平と小雪が光っていた。
大泉さんは三の線がハマる
大泉さんの真骨頂は「水曜どうでしょう」。
次がこの作品だとおもいます。
彼には二枚目は似合いません。
かと言って「新解釈三國志」のような「作られたスベリ芸」も似合いません。
彼に似合うのは、騙され、嵌められ、ディスられてからの、それらへの愚痴です。
その点で本作は、大泉さんが輝く方向性と言えます。
探偵ものは、コロンボから古畑任三郎、名探偵コナンに至るまで、謎の質よりも探偵のキャラで価値が決まります。
その点でこの作品は、上質な探偵ものに分類されると思います。
頭を空っぽにして楽しめない!!
舞台の雰囲気や主人公の飄々とした感じを楽しみたいと思っても、台詞のやり取りの中で多くの人物が登場するため考えてしまい、頭を空っぽにして楽しめない作りだと思います。ヒロインと特に交流も無く、愛着も無いまま終盤の展開に入るのも、ポカーンという感じでした。北海道に関西の暴力団が進出、はピンと来なかったので、中国マフィアの方が良かったです。
ハードボイルド?
「ハードボイルド=冷酷非情な現実を感情を交えずに簡潔な文体で描こうとする創作手法。~」(by明鏡国語辞典)
となると、この映画はハードボイルド?
”俺”は感情のままに動き過ぎるどころか、思いっきり感情表現しているし…。
日本って、拳銃バンバン撃ちまくって、血が飛び散っていれば、ハードボイルド?
バディ関係が描かれていて、「守る」とかの言葉が入って、日頃の憂さを晴らしてくれるべくドンパチやって、登場人物の行動に泪できれば、良い映画?
と、文句つけつつも、
エンディングの曲と札幌の夜景が心に沁みわたり、 素敵な映画を観た気分になる。
エンディングの力ってすごい。
原作未読。
一人称小説と、映画の差かなあ。
「俺」語りで進む物語。
小説だと「俺」が語る物語に付き合わされるだけだから、読者は「俺」の視点しか共有できない。
でも映画では、電話の声、話している相手の表情なんかも見えちゃうから、「ど~してそこに気がつかない!!!」「気づけよ、探偵~!!!」って地団駄踏んでしまう。
「俺」の想いは溢れかえっているんだけどねぇ。その想いを叶えるだけの、観察眼・力量がないよ。よく探偵やっているなあ。探偵というより便利屋か?
たくさんのエピソードが出てきて、粗筋としてはどうなるんだろうと振り回されましたが、視聴し終わった後では、ただ振り回されただけで、「だから何?」といった感じです。
ススキノという場所・”俺”の紹介エピソードを推理のミステイクに使おうとしたのか、たんにうまく脚本に織り交ぜられなかったのか、演出・編集が下手なのか。
特に、クライマックスの派手なドンパチが、あまり説得力なくて、登場人物の被害者感に酔っている感じが胸糞悪くて鼻白んでしまって、『セーラー服と機関銃』の焼きまわし?と思ってしまった…。
小説は、丁寧にプロット組み立てて、練り込んだ話なんだろうけどね。
豪華な、芸達者な役者が勢ぞろい。
でも、魅力を活かしきれていない、っていうか殺しちゃっている映画。高島氏を除く他の役者さんはそれまでのイメージだけで使っていて、演技させていない(一番勿体ないのは石橋氏)。
それでも、
本音と建前のギャップ、ああ言えばこう言う掛け合いのせりふ回し。
もっと、演技させてあげてよといら立ちつつも、お気に入りの松田氏の立ち振る舞いを観ているだけでも眼福。
Barの雰囲気にも酔えたし、
高島氏てこういう役もやるんだぁという意外性。
そして、上にも記したエンディングの力等、
視聴し終わった後「お金と時間返せぇ」にはならなかったけれど。けれど、もったいない。
大泉氏の噂の番組『水曜どうでしょう』を知らないが、
この探偵二人組をモチーフとして、『ブルースブラザース』のような、Barを舞台にしたコントにしてくれないかな。その掛け合いだったら、いつまでも観て居たい。
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