はやぶさ 遥かなる帰還のレビュー・感想・評価
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記録映画みたいな……
これは、はやぶさに関するセミ・ドキュメント映画みたいな感じです。
山根一真氏が関わっているようで、さもありなんという感じでした。
高校の鑑賞会で流すのに適した映画と言えるでしょう。
お金を払ってまで見るほどの価値はないかも。
「西田敏行一座」が出て来ない本作品は、それでもマシな部類だとは思うのですが、少なくともシナリオを、もっともっともっともっと練って欲しかったです。
渡辺謙も、モデルとなった川口淳一郎教授の魅力を演じるには力不足と思えたのが残念でなりません。
早い話、この映画の主役は誰なのでしょうか?
そういう根本からストーリーを組み立てなおす必要があるのでは、と感じたのでした。
希望の帰還を支えた人々
Blu-rayで鑑賞。
無人小惑星探査機“はやぶさ”の帰還―いやぁ、熱狂しました。世界初の偉業に興奮すると共に、改めて日本の技術力はすごいなと思いました。
当時は“はやぶさ”のグッズが発売されたり、題材とした映画が3本も製作されるなど社会現象となりました。本作はその中の一本。
“はやぶさ”の航海を支えた技術者やその関係者たちの、「プロジェクトX」的な部分がクローズアップされていました。骨太な人間ドラマを織り成す重厚な俳優陣の熱演も相まって、リアリティーのある物語に引き込まれました。
2010年6月13日、7年間60億キロの宇宙航海を経て小惑星「イト...
2010年6月13日、7年間60億キロの宇宙航海を経て小惑星「イトカワ」の微粒子を地球に持ち帰った小惑星探査機「はやぶさ」。世界初となるその偉業を支えた人々のドラマを描く。
『はやぶさ/HAYABUSA』は竹内結子の物語だった
『はやぶさ/HAYABUSA』は竹内結子の物語だった・・・っけ?それと比べると、山口(渡辺)を中心とした、ある意味、硬派な展開。そこに宇宙航空担当の新聞記者・井上真理(夏川)、町工場のオヤジ(山崎努)が絡んでくる。
タッチダウン失敗、二回目のチャレンジ。さらに行方不明となったはやぶさ。6年半かかって地球の軌道に近づいた“彼女”はもはや満身創痍となっていた。イオンエンジンも4基あるうち一基のみの作動という危機。流れを知っていてもかなりスリリングだ。
外部受託の企業もクローズアップされていて、今回はNECのエンジニア森内(吉岡秀隆)や町工場のおっさんもいい。吉岡と江口洋介の口論なんてのも見どころの一つだろうか・・・
クライマックスでもある大気圏突入。カプセルだけ切り離して帰還するはやぶさの儚い美しさと、様々な感情を持って見守る夏川結衣もいい。
JAXA への気持ちを高めて♪
JAXA に遊びに行くのに、
向かいながら鑑賞。
「はやぶさ」を扱った作品は、
いくつかあるけれど、
まだ、1~2本しか観ていないので、
まだ比較とかは出来ないにしても、
キャスト陣が、豪華で見応えがあったと思う。
江口洋介と吉岡秀隆の関係が、良かったな♪
男たちのはやぶさ
去年の秋から今年の春にかけて連作されたはやぶさ映画。
それぞれ特徴あって、「はやぶさ HAYABUSA」は堤幸彦監督らしくユーモアを交え、「おかえり、はやぶさ」は松竹らしく家族の絆を軸とし、そして本作は東映らしい男たちのドラマである。
大まかな話の流れは堤幸彦版を見ていたので新味は無いが、幾多のトラブルを乗り越え、小惑星イトカワからサンプルを持ち帰ったはやぶさと技術者たちの偉業には身震いする。
今回は技術者たちの苦悩をより掘り下げ、下請けの町工場長やその娘の新聞記者などそれぞれの形でこのプロジェクトに関わった多くの人たちの思いと苦労が報われ、やはり感動的。
見応えあるアンサンブル劇で、グッときたりドキドキもしたが、展開が少々淡白で一本調子。専門的なやり取りや用語が飛び交い、小難しく感じる。
竹内結子が入り口となって説明的でユーモアのあった堤幸彦版や3Dの松竹版のような何か特色が欲しかったが、生真面目なストレート勝負の作風は本作に合っている。
真摯な東映版も悪くはないが、僕は堤幸彦版が馴染み易い。先に見たからかな?松竹版も見てみなきゃ。
どのはやぶさ映画が好みかは、人それぞれ。
余談だが…
はやぶさ映画、各映画会社が競作したが、珍しく東宝は作らず。
結果的に共倒れ。東宝はこうなると分かっていた?だとしたら、さすがというか先見があるというか…。
感動
とても感動しました。思わず泣いてしまいました。
はやぶさの帰還までの研究者たちの葛藤や努力などをとても感じることができる映画でした。
自分は工業系の学校に行っているので、その大変さや気持ちを理解することができ、帰ってきた時涙が。
本当の研究者たちは本当に感動したと思います!!
ボロをまとったマリリン・モンロー
映画「はやぶさ 遥かなる帰還」(瀧本智行監督)から。
小惑星探査機「はやぶさ」打ち上げ直前に訪れた「NASA」の関係者が、
宇宙のはるか彼方へと送り出す「追跡管制室」をこう例えた。
「ここはボロをまとったマリリン・モンローだ」と。
NASAの管制室と比べると、月とスッポンほどの差があるが、
大切なのは、ロケットの完成度であり、スタッフの技術力だと、
皮肉ながらも、私は彼らの「嫉妬」とも受け止めることができた。
要は「外見ではなく、中身だ」・・そう言う意味で使われたと思う。
下町の工場は、小説「下町ロケット」(池井戸純著)を彷彿させるし、
宇宙のトラブルは映画「アポロ13」(ロン・ハワード監督)を思い出した。
しかし本当の意味の「ボロをまとったマリリン・モンロー」は、
管制室ではなく、小惑星探査機「はやぶさ」ではないだろうか。
宇宙を旅している時の姿は美しいし、度重なるトラブル・アクシデントも
多くの人の協力で、なんとか乗り切っていく。
最後は、美しい地球の姿を撮影して、大気圏で燃え尽きちゃったけれど、
波瀾万丈の人生を送って燃え尽きた「マリリン・モンロー」に例えても、
けっして誇大な表現ではない快挙には違いないのだから。
「燃え尽きたか・・」の関係者の台詞に、辻井伸行さんの音楽が重なり、
「はやぶさ」に感情移入して、涙腺が緩んだ私がいた。
この作品の主役は、やっぱり「はやぶさ」だな、
人間の私からみても、この小惑星探査機はカッコ良かったから。
藤原竜也より藤竜也
技術屋の意地・プライド・成功・挫折などなど。人に頭を下げることがないような技術屋が予算をもらうために役人に頭を下げる。事業仕分で「一番でなければいけないんですか」と予算をカットされる。当事者としては何と理不尽なと思うだろう。つぶれかけた町工場の社長も男のロマンを追い求める技術屋だ。藤中と森内はイオンエンジンの最後の手段をめぐって対立する。山口が全責任を負うということで藤中案が採用される。怒った森内は席を立つ。しかし、残った藤中が行う仕事量を知っている森内は席にもどる。プロジェクトはチームだ。サッカーや野球というスポーツのチームプレーと同様だ。個人の成功・達成感よりチームの勝利が優先する。プロジェクトにおける個々は自分が担当した局面局面で一喜一憂する。でも、「はやぶさ」プロジェクトは小惑星イトカワのサンプルを回収しなければ失敗なのだ。はやぶさ関連の作品はいくつかあるが、この作品を選んでよかった。自分を何十年もやってきたので好みは分かる。相対評価でなく絶対評価で合格だ。多くの技術屋が登場した中で藤竜也演じる陽気さを装う技術屋がもっとも気に入った。
はやぶさに懸けるそれぞれの思い
この作品をみて思ったのが、国を越えいろんな人がこの「はやぶさ」のプロジェクトにいろんな思いで望み見守っていたということ。どこまでが本当かはわかりませんが、様々な困難にチームが一丸となって立ち向かう姿勢は科学者や職人の底力を感じました。
不景気と呼ばれる今の時代、お金や家庭を養うためではなく誰も成し得なかった偉業に挑戦するために仕事をする人々が日本にいるということ、私にはとても羨ましく思えます。もちろん同じ日本人として誇らしく思えます。
映画としても、七年間の経緯を夏川結衣さんのナレーションと共にわかりやすく説明してくれるのでとてもわかりやすいです。この手の科学ものが苦手という方も難無く受け入れられる内容だと思います。
そんなわけでこの映画は「はやぶさ」含めそれに関わったすべての人に敬意を感じる、そんな映画です。
頑張れ町工場。
記念すべき、はやぶさ映画、第二弾!
今回のは渡辺謙主演で、いかにも東映らしい(?)
人間ドラマがメインの泥臭い内容の作品だった。
第一弾(竹内結子の)と比べてどうかといわれると、
まぁ好き好きですよねぇ^^;としか言えないが、
私的には第一弾はエンターテインメントであり、
この第二弾は熱血人間ドラマだなぁーと思う。
はやぶさ本体の作りや操作性など、惑星探査機の
あれこれは第三弾にお任せするいうことにして^^;
それぞれに特色があるので、いいのでは?と思う。
(どうでもいいけどこの三作、タイトルでの分類が
面倒くさいので、よくある邦画タイトルのように…)
「竹内結子のはやぶさ。」
「渡辺謙のはやぶさ。」
「藤原竜也のはやぶさ。」
…じや、ダメなの?その方が分かりやすいんだけどな。
さて真面目に。本作は…
はやぶさに関わった人間達を深く掘り下げ、その葛藤や
意見の相違などのぶつかり合いを、これでもかと見せる。
開発者達の熱意と、それに応えようと頑張るはやぶさの
イオンエンジンの光が痛々しいほどに胸に迫ってくる。
第一弾でもそのシーンはあったが、これほどの人間ドラマ
があったとは…なのでこれはこれで観て良かったと思える。
いかに沢山の人間が関わっていたかというのが見せ場。
民間のサラリーマンでありながらイオンエンジン開発者の
吉岡秀隆がクロス運転を巡り、江口洋介とぶつかるシーン、
試作品を請け負った町工場の親父・山崎努と娘の夏川結衣、
工場に興味を持つ孫との触れ合い、そして神頼みのシーン、
どんな天才でも、どんな冷静沈着な人間でも、やっぱり
最後は神頼みなワケだ…というのに、なんだかホッとした。
長い壮大なプロジェクトには相当の予算が必要なワケで、
巧くいって何歩、巧くいかなくても何歩、彼らの熱意が
すぐさま資金に代わるものなら、幾らでも生み出せたろうに。
開発者達が何を考え、どれほどの苦悩を抱え、それでもなお
消えない熱意と希望が胸を梳くという、リアルで温かい物語。
同じ題材で同じ動向を辿るストーリーでも、作り手の見解で
これほど映画の内容は変わる、といういい例だと思う。
第一弾で「宇宙バカ」という台詞を褒めちぎったが、
今作でもそれは十分に使える。どれほど冷静に考えようと、
諦めるべきだと追い詰められようと、自分の信念をそんなに
簡単に捨ててたまるか!という熱意。世間の興味は一時的に
それを持て囃し、成功すればもちろん大ニュースに化そうが、
失敗すれば総スカンなのである。あのNASAでさえも…(汗)
技術開発に勤しむ人々には、大いに励みになるのではないか。
だけど惜しむらくは、高い技術力を誇りながら(中小ゆえに)
経営が成り立たない町工場の現状である。
どんなハイテクが世間を賑わしても、たった一つのその部品が
そこの技術でしか生み出せないものだったらどうなのだろう。
人間が作り出すものには、まずはその人間を育てることから
きちんと始めないと、豊かな創造力なんて拝めっこないのだ。
(しかし何回観てもはやぶさ帰還の映像は泣ける…よくぞ帰った!)
別角度の宇宙から描くはやぶさと人間のドラマ
はやぶさを取材した映画やと去年、堤幸彦版が公開されており、展開に新鮮味は薄まっているが、人間ドラマとしての味わいはまた違う面白さが有った。
堤版では案内スタッフの竹内結子が可愛らしく丁寧に説明してくれるので、解りやすさを強調していたのが大きな特徴。
それをふまえたうえなのか、今作のナビゲーターは、プロジェクト責任者の渡辺謙が務める。
チームのトップが総指揮を取っている姿を追っているため、計画の中身に更に一歩踏み込んだ世界観に仕上がっていた。
より濃密に工程を描写する故、内容面が難解になり、把握しづらくなる恐れが高い。
そんな眠気防止のため、女性記者・夏川結衣の父親であり、部品の製造者でもある下町工場の社長・山崎努にクローズアップしているのが、今作の大きな特徴。
協力者の心中に迫る事で、堤版とは違う深さの人間ドラマを発掘している。
スタッフの江口洋介と吉岡秀隆との熱い衝突もとても見応え有り、危機感を煽り、息を呑む。
神社で山崎努と渡辺謙が帰還の祈願をするツーショットを観た時、
「あれ!?この2人の光景どこかで観たなぁ〜」としばし、考え込んでしまった。
鑑賞後、温か〜いラーメン食って帰りたいなぁ〜と思った際、
「あっ、そうや、タンポポやがな〜!!」
と、ようやく思い出した。
伊丹映画で一番好きな作品だったんだよねぇ〜。
たしか、ガンさんとロクちゃんやったっけ?!
(役名は思い出せない…)
あの時は最強のラーメン屋作りに切磋琢磨していたけど、30年近く経た今じゃ〜最強の宇宙衛星作りやもんねぇ〜〜。
つくづく時代の流れを感ずる。
私は何か変えられたことがあっただろうか?
夜空の星を見上げて、ふと呟く。
まっ、いいや。
ラーメン食って帰ろ〜っと。
その前に短歌を一首
『宇宙(そら)の波 乗り越え掴む 星の砂 のぞみ燃えども 夢を見上げて』
by全竜
はやぶさは燃え尽きたが、私たちの心の中で永遠に輝き続ける。
私達と大きくは変わらぬ等身大のヒーロー達は、不屈の情熱で、試練を乗り越え、はやぶさは満身創痍で地球へ帰還する世界的快挙を成し遂げた。はやぶさが燃え尽きる前に撮影した不鮮明な地球の写真は、あたかも、はやぶさの地球に対する万感の思いも映っているようだ。はやぶさには間違いなくはやぶさを愛する日本人達の魂が乗り移っていたのだ。はやぶさは、オーストラリアの上空で明るい流星のように燃え尽きたが、そのはやぶさの魂は失われることなく、私たちの心の中で永遠に輝き続ける。あなたにとっての『はやぶさ』とは何かと問いかけながら。
もっと違った切り口の“はやぶさ”を期待したのだが・・・
念入りな取材に基づき書かれた原作を丁寧に映画化したという印象を受ける作品。
渡辺謙演じるプロジェクトマネージャーを中心に、多くの人が、それぞれの持ち場で存分に力を発揮したからこそ“はやぶさ”は還ってきた。単純に技術的に高度というだけでなく、難題に対して想像力と知恵を働かせた結果であり、人間と遠く離れた“はやぶさ”の間に太い絆を感じる。
疲弊してなお人の期待に応えようとする“はやぶさ”がいじらしい。迷子の犬が一生懸命に飼い主を探しているようで、もはや金属の塊というよりは生命体に見えてくる。
その点では、一大プロジェクトの成り行きをよくまとめた作品だと思う。
だが、エンターテインメント作品としてどうかというと、実際にあったことを時系列に辿っていく大筋は先に公開された「はやぶさ HAYABUSA」と変わりはない。プロジェクトの誰を主人公に持ってくるかの違いだけだ。
ニュースとか新聞などから得ることのできなかった裏話はないのだろうか?
やっと還ってきた地球、“はやぶさ”が最後に観た地球、その写真データを送り終え、大気圏で燃え尽きる“はやぶさ”の姿には泣ける。
それでも残る競作「おかえり、はやぶさ」も観てみたいという気力は、残念ながら失った。それは、これまでの2本が主人公を変え、役者も違い見た目の色合いは異なってはいても、その切り口に変わりがないからだ。
むしろ、“はやぶさ”の発案から打ち上げまでのプロセスをじっくり見てみたい。そうすることによって、“はやぶさ”の帰還は奇跡だったのか、それとも人間の勝利、また日本の技術力の勝利だったのかが鮮明になってくるのではないだろうか。
2回目のはやぶさ映画
全体としては良い映画なんでしょう。言葉の端はしにも、皆でプロジュエクトを作っている感じが伝わってきます。俳優もそうそうたるメンバーで大掛かりな映画だと思いますが、去年、公開された竹内祐子主演の方が感動を覚えた感じがします。
なんだかなあ。。。
とても期待して公開初日から行きました!
だから、期待しすぎていたのかもしれない・・・
見終わったあとの感想は、ちょっと不完全燃焼でした・・・
はやぶさとともに人間ドラマを描いていて、こんな人達がいたんだーっと
思わせる展開で、それはそれで面白かったですが、なんか物足りない。
個人的な好みかもしれませんが、もっともっと、盛り上げて熱い映画にしてほしかったです。
淡々と終わってしまった感があり、「なんだかなあ・・・」って感じでした。
それでも最後はやぶさが燃えるシーンは泣いてしまいましたが、
それははやぶさファンだからでしょう。
あまりはやぶさに思いれがない人には、あまり面白くない映画かもしれません。
大衆ウケを狙う内容ではないかもしれませんが、
日本の技術を、はやぶさの奇跡を国民がもっと知るためにも、
もっと売れる映画にすべきだったのではないでしょうか。
少なくともキャストからはそういう意図が感じられます。
「はやぶさ」の軌跡と偉業をじっくりふり返る
期待通りでした。小惑星探査機「はやぶさ」の軌跡と、偉業に携わった技術者達のドラマを、落ち着いた語り口でみせてくれました。
辻井伸行による音楽、きっと美しいだろうとは思っていました。各シーンに寄り添ってとても良かったです。
長期間、遠くにあって姿の見えない探査機の運用がどんなものであったのか。着陸指令が出され「はやぶさ」から信号が戻るまでの、ジリジリと緊張した時間に上手く象徴させていると思いました。
イオンエンジンの運用をめぐる激論は見応えがありましたが、エンジンについての説明がもう少しあればとも感じました。
キャスティングは豪華で芸達者ばかり。中村ゆりさん、可愛かったです。
今作のナビゲーターは新聞記者、CGと併せて過不足ないものの、「1ビット通信」とか聞き慣れない用語を説明なくサラッと流すのでちょっと難しい印象。小さい子には去年公開の「HAYABUSA」が、イラストが可愛くて向いているかもしれません。
すばらしい!
ドキュメンタリー映画としても十分楽しめますが、プロジェクトマネージャーの山口役の渡辺謙を江口洋介とベテランの山崎努が支えはやぶさのことを良く知らない方でも人間ドラマとして十分楽しめるとおもいます。ここ数年間で一番感動しました。4回くらい泣いてしまいました。最後の「はやぶさ」の燃え尽きるシーンなどをふくめ、すべての映像がとても見事でした。
劇映画としては、微妙。科学記録映画と考えるべきかも。
2010年6月13日地球帰還を果たした工学技術実証衛星「はやぶさ(MUSES-C)」。それを描いた実写映画。第一弾は、2011年に竹内結子主演で『はやぶさ/HAYABUSA』。これは、第二弾映画となります。はやぶさを描いた映画はもう一作『おかえり、はやぶさ』が予定されています。
第一弾『はやぶさ/HAYABUSA』は、どちらかと言うと、はやぶさそのものに焦点を当てていたのに対して、こちらの『はやぶさ 遥かなる帰還』は、はやぶさを開発した科学者・技術者たちに焦点が当てられています。そういう意味では、『はやぶさ/HAYABUSA』がモデルとなった人物たちの完全コピーを目指したと言われておりますが、むしろこちらの『はやぶさ 遥かなる帰還』が完全コピーを目指すべきだったのでは無いかなと思います。
原作は、山根一眞氏の『小惑星探査機 はやぶさの大冒険』。原作本は、開発関係者におこなったインタビューを中心に構成されており、開発関係者の苦労話をわかりやすく読むことができます。ですがねぇ、脚本が良くないんですかね。映像にすると、リズムが悪い。一つ一つの断片的なエピソードの連続なんですよね。なので、見ていて疲れる。
また、正確に描写を行おうとするあまり、ちょっと細かすぎる演出・描写が多いかなと。だって、始まった瞬間の冒頭の画が、コンデンサーですからねぇ。これが、クライマックスのイオンエンジンのクロス運転の伏線だなんてね・・・。それと、リアクションホイールに、バッチリと“made in USA”と書いてあったり・・・。はっきり言って、楽屋落ちが沢山あります。私は、はやぶさプロジェクトマネージャー川口淳一郎教授の講演を何度が聞いたことがありますし、関連の書物をいくつか読んでいたので、起こっていることが理解できましたが、初めて見たり、聞いたりした人はわからなかったのでは?
もっとも、その細かすぎる演出・描写が、物事を正確に描いていると思わせたのは事実。正確性を取るか、娯楽性を取るか、中々バランスは難しいようです。
厳しいことを言っていますが、劇映画としては、『はやぶさ/HAYABUSA』の方が上ですね。この作品は、どちらかと言うと、劇映画風科学記録映画(ドキュメンタリー)として見た方が良いかも。それと、話題になったはやぶさを描いた映画なので、子供連れの姿を複数見ましたが、はっきり言って子供には難しいと思います。
ところで、はやぶさを追っていた女性の新聞記者は、毎日新聞の永山悦子記者じゃ無いんですかね? この映画の制作が、朝日系になってしまったので、さすがに毎日新聞ではアサイン出来なかったのかな。間違えていたら、申し訳ありません。
映画の最後に、『この映画を宇宙開発に携わる人々に捧げる』と言う様なメッセージが出ます。たしかに、そう言う作りになっている映画だと思いました。
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