ディア・ブラザー

解説

殺人罪で収監された兄の冤罪を晴らすために、弁護士資格を取り18年かけて兄の無罪を勝ち取った女性ベティ・アン・ウォーターズの実話を、ヒラリー・スワンク&サム・ロックウェル主演で映画化。1983年ボストン。ベティ・アンの兄ケニーが殺人罪で逮捕される。収監されてなお無実を訴え続ける兄だったが、家族以外は彼の言葉を信用しない。そこでベティ・アンは親友のエイブラの助けを借りて、自力で兄を助ける準備を始める。監督は「恋する遺伝子」のトニー・ゴールドウィン。

2010年製作/106分/アメリカ
原題または英題:Conviction

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

5.0スワンク選手でございます

2023年8月24日
PCから投稿

ご贔屓スワンク選手の大炸裂

法廷ものかと思いきや、弁護士になるまでの過程と服役中のお兄ちゃんのシーンに多くの時間が割かれていますが、人物描写が実に丁寧でリアリティが抜群です。

最近実話の冤罪ものを何本か拝見しましたが、アメリカって今でも証拠捏造や人種偏見による冤罪がいまだに何百件もあるんですね。日本では考えられない。

死刑廃止論の理由の一つに冤罪があり、そんなの今時あり得んだろう、と思っていましたが、確かにアメリカはヤバイですね。

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越後屋

4.0染み込むように…

2022年11月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

兄の無実を信じて、子育てし、働きながら弁護士になり、証拠を集め、そして…

実話に基づいて作られた映画だそうです。

ということで、ある程度結末は想像つきましたが、期待を裏切らないラストで、染み込むように救いを感じるストーリーでした。

それにしても、警察の横暴は許せませんね。

唯一、気になったのは前半の展開が時系列に編集してないこと。幼いときから、仲のいい兄妹が、成長し兄はアウトサイダーになり、事件が起き、冤罪で逮捕され、という流れがなぜかシャッフルされて構成してあります。
混乱しましたね。

ヒラリースワンクも年相応に老けメイクをしているのでしょうが、彼女だけがトシを取らない感じでした。
逆に、捏造した女性警官役の若作りにも無理があったような…

とにかく、映画の中で何十年の時間がすぎているということが、あまり上手に描かれていないのが残念です。

2014.6.22

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うそつきカモメ

3.5死刑制度再考

2020年11月22日
PCから投稿

殺人で有罪判決を受けた兄を救うためとはいえ、ここまでできるものだろうか……。
途中はベティ・アンの執念がいきすぎた狂気にも見えた。

幼い時に恵まれない環境の育ち、お互いだけが支えだったからこその絆の強さなのかもしれない。

やはり、冤罪の可能性がゼロでない以上、死刑制度は間違ってるのかなぁ。。。

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UNEmi

5.0Am I going to make it through school, pass the bar?

2019年9月7日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

これは本当にあった兄弟の絆を話を映画化したもの。
ベティ・アンと兄のケニーは、幼い頃から、お互いを思いやって育ってきた。でも、
ケニーに終身刑が言い渡されてしまう。この判決に納得のいかないベティ・アン。兄の無実を信じていたし、兄も監獄で、妹が自分を出してくれるという確信があったと言う。ウエートレスだったアンは大学、LSAT,法律学校、バー試験と、自分の家族も犠牲にして、兄を救うためだけに弁護士になった。お互いに信じあっている兄弟の絆は誠に強い。

米国マサチュセツ州には死刑制度がない。だから、証拠不十分で、有罪を言い渡された人々はなんとか無罪を証明しようとするが、これは至難の業だ。その当時はDNAという有力な証拠になるものもなかった。
死刑制度がないから、無実の人間が救われることができるが。
このケースだけではなくDNAという証拠がなかった時代は数多くの無実の人が終身刑だった。

終身刑が言い渡された後の裁判の書類は10年だけ保存しなければならなかったので、アンが弁護士になってから、兄の裁判の書類はすでに破棄されていた。幸いなことに、理解のある人々の協力でそれを見つけ出すことができた。
2001年に兄は刑務所から出られ自由の身になった。18年投獄されていた。

自由の身になって約6ヶ月後兄は交通事故で亡くなったと、最後に書いてあった。

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