モールスのレビュー・感想・評価
全39件中、1~20件目を表示
悲しき共犯関係。
オリジナルに求めていたのはまさにこれだった。オリジナルを見た時ヴァンパイア少女エリの悲哀を感じる作品かと思ってたが、その描写がなにかと生々しくて、生理的な気持ち悪さが勝ってしまい、さほど悲哀感を感じられなかった。北欧ホラーはなにかと描写が生々しい。最近鑑賞した「ハッチング」もそうだった。
このリメイク作はその点それらの描写は控えめで存分に悲哀感を感じることが出来た。まあ、クロエのあそこは映せないだろう。オリジナルもボカシ入ってたけど。
話はオリジナルと変わらず、作品のトーンもほぼ同じ。刑事の踏み込み方の不自然さまで同じ。しかし、オリジナルよりは品があるし、役者の演技も素晴らしかった。
アビー役のクロエはオリジナル同様のどこかはかなげで謎めいた神秘さとおぞましさを兼ね備えた難しい役を見事に演じていたし、オーウェン役の彼も十代前半特有の弱々しさと危なっかしさを兼ね備えた不安定な年頃の少年を見事に演じていた。
共にこの世界に居場所がない孤独な二人、彼らがひかれあうのに時間は要しなかった。
孤独なもの同士生きてゆく決心をした二人だが、オーウェンの行く末が想像されるだけにやはり悲しい。
この世界で永遠の命を持つというヴァンパイアの悲哀を感じさせる傑作がまたひとつ生まれた。
昔はオリジナルを見た後にリメイクを見るとがっかりすることが多かったが、「コーダ」といい、本作といい、オリジナルを超える作品が出るようになって嬉しい限り。
ホラーではないが
原題が一番良いですね。
【哀しい定めを背負った少女を演じた”クロエ・グレース・モレッツ”の魅力に魅入られた作品。】
舞台は雪に閉ざされた田舎町。
12歳のオーウェン(コディ・スミット=マクフィー:成長してからも活躍中)は、その華奢で大人しい性格からか学校では苛められている。母親は精神的に不安定。序盤から陰鬱である・・。
オーウェンの楽しみは、自分たちが住む古い団地の部屋から望遠鏡で他の部屋を覗き見すること・・。
ある晩、オーウェンが目にしたのは雪の中を”裸足”で歩く、隣に越してきた美少女の姿。
美少女は青白く”嗅いだことのない”匂いがする。彼女の名前は”アビー”(クロエ・グレース・モレッツ)。
彼女は、最初はオーウェンとの交流を拒絶するが、徐々に距離を縮め、壁越しに”モールス信号で遣り取りをするようになる・・。
アビーたち絶滅危惧種の一族が、街で行っていたこと。
アビーが、オーウェンを苛めていた子供たちに行ったこと。
ホラーテイストの作品ではあるが、アビーの背負っていた宿命とオーウェンの決意が儚くも美しい。
今作はスェーデンでベストセラーになった、ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストの”MORSE”が同じくスェーデンで”ぼくのエリ 200歳の少女”として映画化された作品のリブート版である。
が、体裁はそうだが、今作は一級の純愛映画である。(ホラーテイストも若干描かれるてはいるが・・。)
哀しい定めを背負うアビーとオーウェンの少年少女の恋を、今までにない視点から描いた映画である。
<ホラーテイストではあるが、不思議な魅力を持った作品。それを担っているのは、当時10代前半だったクロエ・グレース・モレッツだったのは、間違いない。>
<2011年9月16日 劇場にて鑑賞>
かなり忠実なリメイク
「ぼくのエリ 200歳の少女」のハリウッドリメイク版。さほど期待していなかったが、オリジナル版にかなり忠実なリメイクをしており、その完成度の高さに驚いた。ハリウッド的解釈によってオリジナル版とかけ離れてしまう作品もあるが、本作にその心配は無い。
本作の見どころは何と言っても子役2人の演技。これでかなり引き込まれる。時にホラー映画であることを忘れてしまうほど入り込んでしまう位だ。また、リメイクに際して嬉しいところもある。オリジナル版では明かされなかった少女のために人を殺める男性の正体など、2人を取り巻く環境もより丁寧に描いてくれていることだ。それがより切なくさせ、ラストに向けて畳みかけてくる。この様は圧巻だった。それほど残虐描写はきつくないが、R-15+のレーディングを受けている。確かに、怖いところは本当に怖いので、その点は流石ハリウッドという事だろう。それにしてはCGがショボいのが残念だが、
R-15+指定なのが本当に惜しい。これは年齢問わず様々な人に観てもらいたい作品だ。
ホラー?だけど切ないお話
切ない純愛モノ
ある意味純愛。でも…。
主演二人、音楽、序盤は素晴らしい
まず主演の二人は素晴らしい。
アビーのどこかいつも物寂しげな表情、オーウェンもあの若さでもう世界を諦めているかのようなくたびれた感、ウィキペディアには二人のケミストリーを称賛され・・とありますが、その通りだと思います。
徐々に変わっていく二人の関係も胸をちくっとされるようなものがあり、良かったです。
序盤も緊迫した空気で、病室のシーンからアビーが登場するシーンまで、画面にくぎ付けになります。音楽も良かった。
けれどまずアビーの変貌のシーンでおや?と感じました。
CG・・・いらなくない?別にそういう設定なのだからおかしくないのかも知れませんが、それまでの映画の雰囲気からいきなりぶっ飛んだ感じがして、個人的にはCGは使わないでほしかった。
お父さんの顔が見えたシーンも、見えないままの方がミステリアスでよかったような。映画の雰囲気的に謎のままの箇所がもう少しあってもよかったのではと思います。
それから中盤からは明らかに序盤よりも「これいる?」のシーンが多くなった気がして、時間いっぱいにのばすための時間稼ぎ感がありました。
最初がプラス点から始まっただけに、どんどん自分の中で減点されていってしまって、観終わるころには最初の期待値はどこへやらという感じ・・・。
116分長く感じました。
邦題(モールス)だけが残念。
ぼくエリの勝ち!
切ない。
「ぼくのエリ 200歳の少女」のリメイク作で、なかなか感動的でした。
オリジナル版も良かったですが、本作も素晴らしい。
ただ、ハリウッド映画となった本作、なかなか怖いです。アビー(クロエ・グレース・モレッツ)の襲撃シーンは「30デイズ・ナイト」並みです。
かなりグロは強めになったため、Rー15指定での公開となりました。
別にPG-12でも平気な気が……ま、いいや。
オリジナル版とストーリーをほとんど変えていないのも好感触。たまに、リメイクしたは良いけど、面白くないなー…とか、やっぱりオリジナル版の方が良いと思う作品が多い気がしますが、これはアタリ。
あと、なんといってもクロエ・グレース・モレッツがかわいい。
主演のコディ・スミット=マクフィーは演技が上手い。(もちろんクロエもだけど。)
彼が出演している「ザ・ロード」 はまだ観てないので、早いうちに観たいなと思いました。
とにかく、二人の演技に吸い寄せられます。
こわっww
ブラッド×クロエ
全39件中、1~20件目を表示