劇場公開日 2011年8月5日

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「【哀しい定めを背負った少女を演じた”クロエ・グレース・モレッツ”の魅力に魅入られた作品。】」モールス NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【哀しい定めを背負った少女を演じた”クロエ・グレース・モレッツ”の魅力に魅入られた作品。】

2019年5月19日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

幸せ

 舞台は雪に閉ざされた田舎町。

 12歳のオーウェン(コディ・スミット=マクフィー:成長してからも活躍中)は、その華奢で大人しい性格からか学校では苛められている。母親は精神的に不安定。序盤から陰鬱である・・。

 オーウェンの楽しみは、自分たちが住む古い団地の部屋から望遠鏡で他の部屋を覗き見すること・・。

 ある晩、オーウェンが目にしたのは雪の中を”裸足”で歩く、隣に越してきた美少女の姿。

 美少女は青白く”嗅いだことのない”匂いがする。彼女の名前は”アビー”(クロエ・グレース・モレッツ)。
 彼女は、最初はオーウェンとの交流を拒絶するが、徐々に距離を縮め、壁越しに”モールス信号で遣り取りをするようになる・・。

 アビーたち絶滅危惧種の一族が、街で行っていたこと。
 アビーが、オーウェンを苛めていた子供たちに行ったこと。

 ホラーテイストの作品ではあるが、アビーの背負っていた宿命とオーウェンの決意が儚くも美しい。

 今作はスェーデンでベストセラーになった、ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストの”MORSE”が同じくスェーデンで”ぼくのエリ 200歳の少女”として映画化された作品のリブート版である。

 が、体裁はそうだが、今作は一級の純愛映画である。(ホラーテイストも若干描かれるてはいるが・・。)
 哀しい定めを背負うアビーとオーウェンの少年少女の恋を、今までにない視点から描いた映画である。

<ホラーテイストではあるが、不思議な魅力を持った作品。それを担っているのは、当時10代前半だったクロエ・グレース・モレッツだったのは、間違いない。>

<2011年9月16日 劇場にて鑑賞>

NOBU