「異種独特のワールド」ブンミおじさんの森 SHさんの映画レビュー(感想・評価)
異種独特のワールド
死後、一体どうなるのかという普遍的なテーマに対して、独特な見解を提示しているように見えた。理想郷を語らず、そして道徳的でもなく、ごくごくナチュラルに死者や精霊といったものを取り扱っているところに好感を持てる。
淡々としていて、神秘的なものも日常のなかに普通に存在しているような描き方がこれまでにない表現のように感じたし、非常に魅力的。それ故に、一般的に多々作られているホラーやお化けものといったものと比べて退屈なものとして見做される危険性はある。静的なところを耐えに耐え、異種独特のアピチャッポンワールドをじっくりと堪能すれば、何かしら得るものは少なくない─発見とか癒やしとか優越感とか…。
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