映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 はばたけ天使たちのレビュー・感想・評価
全30件中、1~20件目を表示
ロボット映画の到達点。
ファンの投票で選ばれた劇場版の名作を上映する「シリーズ45周年記念!ドラえもん映画まつり」。その締めくくりとなるのがこの「新・のび太と鉄人兵団」である。
私にとっては実に十数年ぶりの鑑賞となったのだが…これほどまでに深く、心を打つ物語だったとは。想像を遥かに超えた名作であった。
真夏のある日。ひょんなことからドラえもんと口論になったのび太は、すねたドラえもんを追いかけ赴いた南極で、奇妙な青いボールを発見する。そのボールはなんと、巨大ロボットの部品を転送する装置であった。ボールを持ち帰り、転送されてくる部品を組み上げ、巨大ロボット「ザンダクロス」を完成させて遊ぶのび太たちだったが、それは人類の命運を懸けた戦いのほんの序章に過ぎなかった……。
原作者藤子・F・不二雄先生の描いた大長編「のび太と鉄人兵団」、そしてその映画化作品。それらをリメイクしたのが本作である。
前半まではいかにもドラえもんらしいコミカルなノリが繰り広げられるが、後半はテーマ性・展開共に非常にシリアスな物語となっている。
大まかなあらすじは同じだが、旧作との大きな違いはザンダクロス(ジュド)の頭脳が変身したキャラクター「ピッポ」の存在だ。このピッポとのび太との友情、そしてゲストヒロイン・リルルとしずかちゃんとの交流が、後半のストーリーの大きな軸となる。
原作のストーリーも十分面白いのだが、ピッポの存在が「友情」というテーマを深化させており、単なる改変・マスコットキャラクターに留まらず素晴らしいカタルシスをもたらしてくれる。
旧作からのヒロイン・リルルも現代的な作画で美少女っぷりに磨きがかかっただけでなく、任務と友情の間で揺れ動く心情描写、しずかちゃんとの会話で語られる「歴史の繰り返し」「差別」といった重いテーマ、そして本作オリジナルの設定によって、極めて魅力的なキャラクターに仕上がっている。しずかちゃんがリルルの手当てをするシーンの作画に、漫画へのオマージュがあるのも評価点だ。
お馴染みのメンバー達の活躍も見逃せない。怖気づくスネ夫にジャイアンが喝を入れるシーンは思わずグッと来た。小学5年生にして世界の命運を託されるというとんでもなく苦しい状況の中、悲壮な覚悟が垣間見える名シーンだ。
度々ツッコミどころへのフォローとして、SF的ロジックが語られるのも良い。子ども向けであっても子どもだましではない、制作陣の「SF」としての取り組み方も垣間見える。
作画クオリティも驚異的だ。戦闘シーンの爆発によって巻き起こる粉塵、無数の鉄人兵団、軽やかに動くザンダクロス……殆どCGを使わず手描きで仕上げられている。特に最終盤、巨大要塞に挑むザンダクロスのシーンは、ガンダムも顔負けレベルの超作画である。展開も相まって目頭も心も熱くなってしまった。
本編のパワーもさることながら、BUMP OF CHICKENの主題歌「友達の唄」が緩んだ涙腺を決壊させに来る。のび太とピッポ、しずかちゃんとリルルの友情を思わせる歌詞が、本作の〆として最高だ。
「ドラえもんだから」「子ども向けだから」等と食わず嫌いする事なく、多くの方に観て欲しい。紛れもなく良質な「ロボットアニメ映画」だった。
笑えて泣けてアツくなれる最高のドラ映画。アツさを共有したい。
再上映で見てきました。
数あるドラえもん映画の中でも屈指の名作だと思います。
できるだけ多くの人にこの映画を見てもらいたいので頑張って感想を書きます。
【ピッポとのび太の友情がアツい】
この映画では「友達」がメインのテーマとなっているため、他の映画以上にのび太が友達を思う気持ちにグッときます。
新作オリジナルのピッポですが、登場して大正解でしたね。キャラクターとしても可愛いし、のび太との相棒役としてピッタリでした。
はじめはのび太の敵だったピッポですが、のび太がピッポを必死で探したり怪我しながら守ったりと友達として大切にしてくれることで、最後は「のび太を守りたいんだ」と自らを犠牲にして敵の進軍を止めます。たとえ自分が危険でも友達を助けようとするのび太とピッポがとてつもなくカッコいい。それだけに最後の別れシーンの感動もひとしおなのです。
ピッポがドラえもんに「なぜロボットなのに人間と仲良くしているんだ」と聞くシーンがあります。のび太たちは「友達になるのに、人間とかロボットとかは関係ない」と即答で答えるんですよね。のび太だけでなくジャイアンやスネ夫もそう答えるのもアツい。このことを聞いて、「ロボットと人間は友達になれるんだ」というのび太の思いがピッポに通じたのだと思います。
湖のほとりでのび太がピッポに向かって「ピッポと戦うのは、いやだよ」と言ってピッポが号泣するシーンはマジで感動。
鉄人兵団が攻めてくることを大人たちは誰も信じてくれなかったのにジャイアンやスネ夫はすぐに信じてくれたというシーンからも、この映画では「仲間の友情」を大切にしてるんだなということが伝わります。
【しずかちゃんとリルルの友情もアツい】
本作メインキャラクターのリルルも、最初はのび太たちの敵として描かれていましたが、ピッポやしずかちゃんの「人を思う心」に触れて変わっていきます。本作はのび太とピッポ、リルルとしずかちゃんといった2組の友情が別々に描かれるところがいいですよね。
この二人の関係がまたいいんですよね。しずかちゃんも、時には拒絶されながらもリルルを懸命に看病します。友達を助けるのに理由なんかいらないんですよね。「時々理屈に合わないことをするのが人間なのよ」というしずかちゃんのセリフは、その矛盾こそがロボットたちとは違った人間の良さなんだよということが伝わる名シーンです。
リルルとピッポの昔からの関係が描かれていたのもよかったです。キャラの深堀り最高。しずかちゃんに対しては「敵を助ける意味がわからないわ」と言っていたリルルも、昔に自らのカケラを使ってピッポを助けていた過去があったのです。その自分の行動にもしずかちゃんと同様、意味なんてなかったのだということを思い出します。ピッポやしずかちゃんの心に触れることで「戦争マシーン」だったリルルが変わっていき、最後には「人を思う心」を始祖のロボットに与えることができました。
【シリアスとコミカルのギャップがすごい。めっちゃいいバランス】
本作は敵ロボットたちのデザインや声優さんの演技が素晴らしく、効果音やBGMも迫力あるものになっているため戦闘シーンやシリアスシーンは本当に引き込まれます。最後のピッポとボスとの闘いの演出にはシビれました。動きも凄いし、あえて無音にすることで迫力が増していました。ボスの声優さんは本当に上手ですね、怖いくらいの悪役を演じてくれていました。
一方でめちゃめちゃ笑えるシーンもたくさんありました。特にのび太ママとのかけ合いは最高でした。ザンタクロスを組み立てるときも、千秋さんの神曲「ニャバダ・ワンダフル」の効果もあってとてもワクワクします。劇場でも度々笑いが起きて素晴らしい空間でした。
【ラストシーンが神】
最後は鉄人兵団とのび太たちが戦うのですが、まず迫力がすごい。兵団の怖さがしっかり描かれているので、こんな軍勢に立ち向かっているのび太たちのすごさがよく伝わります。
そしてしずかちゃんとリルルが過去に行って始祖のロボットの心を改良することで現代のロボットたちをいなくさせようとします。ここで博士の言うように、「競争心」ではなく「他人を思いやる力」こそが天国のような世界を作るのに必要だというのは本当にその通りなんですよね。
ここのリルルとピッポが語り合っているシーンが最高です。心を改良すると自分たちが消えるのをわかっていて、それでもしずかやのび太を助けたいという思いが勝るんですよ。ピッポがボロボロになりながらのび太を守るところは音楽も合わさってヤバいですし、博士が答えなくなってリルルが「どうしたら…」というときにしずかを見てハッとするところもヤバいです。そのまま最後のお別れのシーンで「その名前、大好きだよ…」「友達に、なってね…」で消えていくところで一気にやられますね。劇場のあちこちですすり泣く声が聞こえていました。
そして戦いが終わって、のび太が学校でドラえもんと会話するシーンがあります。
「リルルとピッポは生まれ変わったのかな」「そりゃ、天使のようなロボットになってるさ」
窓を見るのび太の前に二人の影がバサッと映って、驚いたのび太がそれをみんなに伝えに行こうとするところでエンドロール。最高かよ。
そしてその時のピッポは美しい鳥になってるんですよね。「もっとかっこいい姿になりたかったピヨ」と言っていた願いが叶ったのでしょうか。
そんで主題歌が神。まさかBUMPが歌ってくれるとは。BUMPはいつもそうなんですが、歌詞がアニメの内容にドンピシャにハマってるんですよね。もう最後のエンドロールを見るだけでも映画を見る価値があります。
総じて、アクションもキャラクターもドラマも作画も演出もすべてが最高でした。こんなに心を動かされる作品に出会えて、ドラえもんファンでよかったと心から思います。
ユートピアを見たあとだと見方が変わる
まるでこの先起こるかもしれない世界を巻き込んだ戦争に対して課題を付しているようだった。
どこがとは言わないが、自身の国以外に対する反的な思考が強く出ている他国もあるが、それを強く暗示していたこの作品さ進撃のように似た者が感じ取られた。
進撃の有名なセリフとして「私たちが何をしたの」というものが、その通りである。
この映画を見たあとに思うのは、生まれ変われたのなら良かったねではなく、生まれ変わらなくても良い世界に生み出すには我々はどうしたらいいのかという課題を現実世界に移し出せるのではないだろうか。
のび太たちの世界に降り立ったロボットの他に、メカトピアにいるロボットたちの存在が薄くなっている点が気になったところではあった。
個人的にここを強く出して欲しいと思ったのは、しずかが「やっぱりロボットには私たちの気持ちがわからないのね」というセリフを喋るのだが、ここでドラえもんというロボットと今まで過ごしてきたことをギミックにしても良かったのではと思う。ロボットながらもドラえもんと一緒に過ごしてきたしずかなら、このセリフを喋った後に思いうかぶのはドラえもんじゃないか、と。
こういった上記の気になる点というのは、おそらく当時も課題にされてて、昨年公開されたユートピアで上手く改善されていたのではないか
沢城みゆきさんの声のキャラが素敵だ。 鉄人兵団の主役級巨大ロボット...
ご都合主義
原作が大好きだったので子供と見ました
話はかなり詰め込みましたね。
リメイクでしたが、極論的には鉄人兵団がいなくても成り立つストーリーでした。
むしろ上位者的な扱いだったので、実は人間が作ったくらいのオチの方が面白かったかもしれませんね。
新キャラや友情の要素を入れたかったのでしょうけど、無理な詰め込みで他の細かな設定が表層的過ぎたかなと。粗さが目立つし、今回ドラえもんは空気でしたね。せっかく共存したロボットの先例なんですけどね。
映像は素晴らしかったです。雨のシーンが多かったのが印象的でした。しずかちゃんが雨が上がっているのに気づくシーン、とても素敵なシーンでした。
雨と傘、何度か出てきましたでしたが、鏡のメタファーでしょうか?私には読み解ききれませんでした。
全体的なクオリティはかなり高かったです。
リメイク版。 旧映画ドラえもんの中でもいちばん好きな作品でした。 ...
旧作を意識しなければ良い作品だと思います。
この作品単体で見た場合、すごく面白かったです。
少し残念なのが、冒頭でいきなり鉄人兵団やリルルをネタバレしてしまうところが、不要かなーと思いました。
やっぱり最初に謎の少女が現れて、話が進むにつれて徐々にその目的が分かっていくみたいな展開の方が物語の没入感が高いように思います。
あと感情の表現方法が、尺が長くて回りくどく感じました。
具体的には、しずかちゃんがビルを破壊した後のシーン、リルルに撃たれた後のしずかちゃんが戻ってくるシーン、メカトピアでリルルが「それじゃ、私も消えてしまう」って、そこまでわざわざ自分から説明しないと今日びの子供は感じ取れないのかなーと、むず痒くなるような台詞の回りくどさが目立ったのが残念です。
まぁ、これはドラえもんに関わらず最近のアニメによくある、観る側に想像させたり考えさせない悪い風潮で、もう少し観る側に推し量らせる形でも良かったのかなーと思います。
自分も旧作の公開当時、小さくて「内部の重力場」とか「明晩」みたいな言葉は映画館では分からなかったですが、少し大きくなってから再び観ることで子供はやがて理解できるので、自分の経験則から話のテンポを損ねるような行き過ぎたサービスというか過度の噛み砕きは不要かなと感じました。
あと所々で「意味が分からない」みたいな変な日本語の言い回しも少しあれ?っと引っかかりました。
内容は今回の新要素となるピッポ、リルルとピッポの関係など新しい要素もとても良かったと思います。
ただ、ピッポに押し出されて、ミクロスが完全にほされてしまってる(笑)のと、鉄人側に感情を持ったピッポというキャラが入った故に、感情で動く「人間」とそうでない「鉄人」という関係で、無機質で人間を理解しなかった鉄人側(リルル)が人間に理解を示すという展開がブレて曖昧になった気がします。
あとこれもピッポが入った故ですが、ラストのリルル側の感動が少し薄れてしまったように感じました。(感動が半分になってふたつに分かれた感じかな)
でも新しい技術の進歩と共に旧作より良くなっている所も多々あるので、自分の子供には両方見せようと思います。
ずっと友達…天使の心を持つ者たち
"ドラえもん(劇場版)" シリーズ第31作。
Amazon Prime Videoで鑑賞。
原作マンガは未読、オリジナル版は鑑賞済み。
これぞリメイク。とても素晴らしい作品でした。
原作やオリジナル版への敬意を忘れず、新キャラの投入やバランスの良い換骨奪胎を経、テーマである思いやりの心を巡るのび太たちのドラマを巧みに掘り下げていました。
のび太たちが鉄人兵団に最後の決戦を挑むシーンは、オリジナル版と比べて壮絶さとエモーショナルさが格段に良いなと思いました。リルルとピッポの友達を想う気持ちが美し過ぎて涙腺が緩み、ピッポのある台詞に見事決壊しました。
[余談]
福山雅秋として我らがましゃ(福山雅治)が出演!
桜餅て…(笑)。
※修正(2024/03/13)
なんでリメイクしちゃうんですかね?
当時見た子供のお父さん、お母さんが子供と一緒に。。。
というコンセプトはわからなくはないが、勝手に時代に合わせてハナシを変えて
オリジナルキャラ足して、関係の深堀りなくして薄い関係の表現にしたり
話題作り有名人の大根声優演技で萎えさせるのホンマやめてほしい
他作品ほどひどくはないが、こちらもピッポとかいう新キャラを追加。
そして旧作の影の主役だったミクロスがバッサリカット。
なんだかなぁ。。。
三ツ矢さんがミクロスをやり、のび太に意地悪な質問をされ論理回路をショートさせられ
次の質問では驚くことに自己学習で裏を描くことを学習したものの
1問目より更に意地悪な問題でショートさせられる地球代表ロボのミクロスくん。
こういった論理の破綻の前フリが、後半のリリルが祖国を裏切る
場所は変われど、地球のロボと同じ用に論理回路をショートさせて
地球人の味方をするリリルの前フリになっていると思うのですがまるごとカット。
そもそも旧作より更にロボットというより、感情的で直情的
おおよそロボットらしからぬ情緒不安定さで人間らしさばかりが目立つロボットの新作。
ロボットのリリルとピッポも奴隷階級の出身も追加され
ロボットの奴隷は良くないけど、人間の奴隷はいいものってどんな思考回路やねんソレ。
そもそも人間なんてメンテナンス性も効率も悪い奴隷、ロボットがわざわざ使うはずもない。
ロボットの語源のロビタのハナシはしないとしても、旧作より人間っぽいロボット出して友情ってのはちょっと。。。
そもそもしずかちゃんとリリルの友情メインのハナシのはずが、無理やりピッポとのび太の友情話も突っ込んだもんだから
全体的に感情の落とし込みが薄くなっている。
そういや旧作のみたことある回路に改造(洗脳)されてしまった、ジュドーのオッサンは映画後どうなったんですかね?
この鉄人兵団と小宇宙戦争はこどもの「戦争ごっこ」が許された異色の作品。
ロボットをバッタバッタと倒すシーンや作業ロボット刈りに向かうジャイアンたちの姿は
一昔前の子供そのもの。
今の子供だってフォートナイトやスプラトゥーンのように銃の撃ち合いや戦いが好きな子供たち。
子供たちが望んて戦うって表現が今はもう許されず、真綿のようなやんわりとしたなにかで包まれたような表現だと感じました。
最後の湖攻防戦。
ここを突破されると地球存亡の危機。
旧作ではそくせき落とし穴で一人づつタコツボに籠もり、塹壕戦に。
そして空にはB29を思わせるロボット兵たちの大兵団。
更にロボット側は視界と射線を通すために、木々を燃やし尽くします。
焼けた野原の背後にはロボットの軍団。
新作ではそういった怖さは無く、なんとなく森を燃やし。
守備側のドラえもんたちが穴を掘るでもなく何故か突撃。
お前らが打ってでてどうすんねんw
監督や脚本書いた人達って、自分たちが小さい頃に戦争ごっこをやったことない人達なんだろうなぁと思いました。
ラストのミクロス「僕も、涙が出る装置が欲しい……」
その気持が理解できていれば君はもう立派な人間だよ。。。
そんな当たり前の心も持っていない人間がいかに多いことか。
今年、小宇宙戦争もリメイクされますが、旧作は完全な子供たちの戦争ごっこ
どんな改変をされてしまうのか今からドキドキ。。。
すくなくともちょっとキモかわいいのパピのデザインが変わっていないことは評価したい。
劇中で少年期が掛かかるのなら間違いなく見に行くんですけどねぇ。。。
カメラアングルとか、表現とか多連装ランチャーのシーンとか作画が頑張ってるのは評価したい。
ただ、全体的な感動や感じる作品の奥深さは旧作の足元にも及ばない。
チャラい音楽と押し付けがましい感動が新作の良さだと言うなら否定しません。
だったら一度でいいからアレンジのないリメイク見せてくれ。
アンアンアン、それで良いのかドラえも〜ん💦
国民的アニメ『ドラえもん』の長編映画第31作。
1986年の長編第7作、『ドラえもん のび太と鉄人兵団』のリメイク。
ある日、のび太の下へ巨大ロボットが降ってくる。
喜ぶのび太だったが、それはロボットが支配する星「メカトピア」から送り込まれた兵器だった。
人間を捕らえ奴隷にすることを目論むメカトピアの軍団にのび太たちが立ち向かう。
TVスターである福山雅秋の声を演じるのは『東京タワー』(主題歌)、『ガリレオ』シリーズの福山雅治。
国民的作品『ドラえもん』!
1969年、藤子・F・不二雄先生の手により生み出されてから、50年以上にわたり子供たちに愛されている作品。
日本国民ならよっぽどの高齢者でない限り、ほぼ全員知っている作品と言っても良いでしょう。
とはいえ、個人的にはそれほど思い入れはない。
子供の頃にちょこちょこっと漫画、アニメを観ていた程度。
劇場作品は1996年の『銀河超特急』を最後に卒業したかな?
だから24年振りの長編『ドラえもん』の鑑賞となりました!
原作漫画もリメイク前の作品も観ていないので、先行作品との比較は出来ない。ピッポがオリジナルキャラクターであることも知らなかった。
名作と評判であり、たまたまテレビでやっていたので鑑賞してみた。
子供から大人まで、幅広い年齢層にファンがいる作品ではあるが、あくまでも『ドラえもん』は児童向けアニメ。
子供が楽しむことができれば、作品としては大成功なのであり、大人がとやかく言う作品ではない。
そういうことで言えば、本作は大成功じゃないですかね。
『ドラえもん』シリーズとしては、かなりハードなSF展開が繰り広げられますが、きちんと子供目線に立った物語になっており、笑ったり怖がったりしながら物語に没入できるはず。
ゲストキャラクターであるリルルやピッポは可愛らしいし、彼女たちとの別れは子供にとってはかなり感動出来るのではないでしょうか。
子供向けアニメとはいえ、親世代もしっかりと楽しめるアニメーションに仕上げようという製作サイドの意図も十分伝わってきた。
ハラハラするようなサスペンスや、手に汗握るロボット兵団との戦いが繰り広げられるので、少なくとも退屈することはないはず。
ギャグシーンやコメディシーンにはかなり気を使っていたようで、大人が見ても普通に面白い。
のび太ママの前で色々なキャラが「ここは狭いから…。」という場面や、ピッポが生まれた場面なんかはついつい笑ってしまいました🤣
のび太たちが、誰もいない街でワイワイとバーベキューをする場面。ああいうの好きだなぁ💕
子供たちが誰からも支配されない自由な時間を過ごす。こういうシーン、個人的なツボ。
細かいところで気になる点はあるのだが、まぁそれは許せる(しずかちゃん、どうしてここに!?って、そりゃ家の風呂を勝手に改造されてるからだろ…😅)。
ロボット兵団とのラストバトル、ドラちゃんの秘密道具を活用すれば普通に勝てるだろ?とか思ったけど、それもまぁ許せる。
でも、クライマックスの展開は擁護しようがなくないか?
過去に戻ってリルルやピッポごとロボット兵団を消す…。
確かに感動的な別れを演出できるし、敵を一掃出来るしで最適解の様に思えるがちょっと待てぃ!
メカトピアには罪のないロボット達が沢山いるんじゃないの!?そいつらごとジェノサイドするの!?
それじゃ身勝手に侵略してきたロボット兵団となんにも変わらないじゃん!
ロボットたちは所詮物質、ってこと?いやでもピッポやリルルには心が芽生えたんだから、メカトピアの奴らだって心があるかもしれないじゃないか!
過去何万年にもわたり過ちの歴史を繰り返してきたが、それらを踏まえてより良き世界を創り出すように努力しよう!それこそ君たち子供たちに伝わってほしいメッセージなんだ!ってことならわかる。すげーわかる。
でも、過去を全て無かったことにして新しい世界を創ろう!というのは納得出来ないし教育的にも良くないっ!!
人間たちのような素晴らしい世界を〜、とかリルルが言ってたけど、人類の歴史は血みどろだし、現在進行形で問題は続いていますよ。そういう事実を教えることも大事だと思うよ。
安易な歴史修正は大問題だと、個人的には思うのだがそれを言い始めると『ドラえもん』という作品自体を全否定してしまうことになるので難しいところ。
まあ、子供向けアニメだということで広い心で楽しく観る分にはオススメ。何より子供、特に男の子なら大満足するのではっ!?
アニメーションのクオリティも抜群なので、アニメファンには大いに見所あり!
ドラえもんってモチモチしてて気持ち良さそうだな、っと思った(小並感)😋
ピッポいらなすぎ。
これは酷い。
ピッポの存在のせいで、リルルのキャラの良さが完全に薄れてる。
リメイクで子供受けするキャラクターを入れるのはわかるけど、どうしても受け入れられない。
福山雅秋の「桜もち」を聴いてみたいぞ♪
スネ夫が持っていた玩具のロボットもハイテクで素晴らしいモノだったが、それを見たのび太がドラえもんに駄々っ子のように強請るシーンでは、またこの子ったら・・・などと期待できない内容に思えてしまった。怒ったドラえもんがどこでもドアで北極に涼みに行ったので、追いかけるのび太。そこで見つけた巨大ロボットの部品を持ち帰り、青い球体が通信によって次々と部品を呼びよせたのだ。あまりに巨大すぎるため“鏡面世界”にて組み立てるドラえもんとのび太。ただ、頭脳の部分がなく、ドラえもんは未来デパートで頭脳に代わる部分を購入してきたおかげで自由自在にロボットを操ることができた。
リルル(沢城みゆき)は表面的には友達のようにのび太に接してきて、ドラえもんが留守の間に鏡面世界への入り口となる道具を借りる。そして現実世界にそっくりだが、生物は住んでいない鏡面世界で地球侵略の足がかりとなる基地を建設するのだった。リルルはロボットの星メカトピアから来た調査員。着々と準備は整っていった・・・
メカトピアにも人間は住んでいたのだが、一人の科学者(=神)が天国を作ろうと一対のロボット“アムとイム”を創り、やがてロボットがロボットを作り、人間が滅びてしまったのだ。やがてロボットの世界にも格差や階級が出来上がっていて、リルルたちは労働ロボットという位置なのだ。しかし、労働ロボットだけでは足りず、地球人を奴隷として捕獲しようと計画が立てられた。というストーリー。
青い球体と会話するため愛らしい姿にメタモルフォーゼさせたドラえもんたち。実は巨大ロボット“ジュド”の頭脳なのだが、彼らはピッポと名付けてしまう(笑)。相変わらずのび太君の命名は素晴らしい。可愛いヒヨコみたいななりだが、喋る内容は好戦的。怪我をしたリルルも攻撃的なのだが、やがてのび太たちの手厚い看護によって心に変化が芽生える。
SF要素満載!というか、宇宙人が全てロボットであるという設定も面白いし、鏡面世界という虚の空間という特殊な設定のおかげで破壊活動やカタストロフは和らいでいる(子供にも鑑賞可能にするためか)。大きな池に鏡面世界に繋げるようにしたドラえもんもエライ。対話による平和解決を望む子どもたちだったが、やがて鉄人兵団の大軍団がやってくると、ついに武器(とは言っても殺傷能力ナシ)を手に取る。何しろこの世界での人間はドラえもんと4人の子供たちしかいないのだ。絶体絶命のピンチ!
さらにSF要素は、毎度お馴染みタイムマシン。しずかちゃんの機転により、彼女とリルルがともに3万年前の神である博士に会いに行き、そこで“アムとイム”に人を思いやる心を持たせようという計画だ。過去を変えてしまうと、リルルもピッポも存在しなくなる!消えてゆくピッポやリルルを見てたら涙が止まらない。
ドラえもん映画の最高作品じゃないか?
福山雅秋
リメイク作品であり劇場版31作品目。
リルル×しずかにピッポ×のび太がプラスされた。追加シーンによって涙の描写がふえた分悲しみが薄くなった気がした。絵は新しい方が格段に良いのだけれど、敵のデザインは昔のほうが良い。いろいろ改変されてるがラストは旧作の方がグッとくる。ミクロスもカットしないで欲しかった。
リルル消える→それをしずかちゃんだけが知るというのが良かったのだが。話しの流れを「のび太と」にしようとしている事と、感情を説明してわかりやすくしてあげようとしてる製作者側のことを感じてしまう。なんだかわからない感情だけど泣けるみたいのも良いのだけれど。
全30件中、1~20件目を表示