「魂は実在する」わたしを離さないで 映画ラブさんの映画レビュー(感想・評価)
魂は実在する
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人間の醜い部分を見せつける映画。
マダムと校長は、臓器移植のために誕生させたクローン人間には、魂がないと結論づけたわけです。
あれほど愛し合い、嫉妬し、泣き叫んだクローン人間に魂がないとはどういうことでしょうか?
愛し合うという行為は、魂が実在している証明にならず、単なる化学反応の一種にすぎないと言いたいのでしょう。
しかし、マダムと校長は厳密に考えての判断ではなく、単に自分達に都合が良くなるように、強引に彼らを魂がないと決めつけたのではないでしょうか。しかも別れ際、優しい言葉をかけ、自分達は良き理解者、善人だとでも言いたいように。利己的な面−自分自身の利益のために他人を欺く、決して相手に直接気付かれないように、なるべく悟られないように、そして自分は善良な人間であると一生自分自身を騙し続けて生きていく。そして大部分の人間は、かわいそうだと言いながら、見て見ぬふりをして生きていく。
人間社会が出来てから今まで決してかわらない人間の本質。
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