「文学」わたしを離さないで usachuさんの映画レビュー(感想・評価)
文学
文学としての原作で語られるべき「不条理」が映画となると見えづらくなっているようで残念。
与える者と奪う者の違いは何か?清々と与え続けることを受け入れる者の心の拠り所は何か?鑑賞後に静かに考えさせられる。
対照的な映画に「アイランド」があるが、やはり「提供」を黙って受け入れていくことは可能だろうか?クローン技術の時代背景として1960年代はどうしても違和感を覚える。
三人の主人公は逃げずに「死」を受け入れ、誰にでも訪れる宿命として達観していく。素直に「アイランド」のように逃げ回り「生」を取り戻す展開も映画としてアリだが、この作品はあくまで「文学」として理解したい。
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