「難病もの」100歳の少年と12通の手紙 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
難病もの
いたずらをしても先生に叱られることがないオスカー。それがために愛情を感じられない病人の孤独。そんなとき出会ったのが、がさつで下品で乱暴なピザ屋のローズ。乱暴な言葉で叱られたことに愛を感じたのかもしれない。いやいやながら病院長(シドー)の頼みを受け入れオスカーの相手をすることになった。1日を10年分として、その年齢に沿ったことを手紙に書き綴る。
まずは思春期で、好きな女の子に告白せよと命令されたオスカー。肺に血液がうまく循環しない青い少女ペギー。同じ小児病棟のポップコーンに恋路を邪魔されたが、キスをして一晩一緒に寝るという経験をした。そんな青白い子より中国人(中国人じゃないけど)のほうが魅力的だぞ!キスも上手いし・・・
毎日ローズはプロレスの話でオスカーを喜ばせ、外の世界を見せたりもした。教会でキリストを信じさせることもした。そしてオスカーはクリスマスに病院を抜け出し、ローズの元へ・・・家族が集まっていた。そこで聞ける家族のコーラスも良かった。そして、喋りたがらなかった両親とも仲直り。急速に年を取るもんだから、人間的にも成長したんだな。
難病モノはちょっとずるいと思ってたけど、一味違った物語。ローズにとっても自分の家族への愛情の再認識。病院嫌いという苦手を克服もした。
何と言っても音楽がいい。ミシェル・ルグラン。これがファンタジーのしつこいところを和らげてくれたし、最後の葬儀のシーンでは少年少女合唱団の神秘的なコーラスが心洗われるほどの心地よさ。音楽によって加点。
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