「魅了される、のぼう様のお人柄」のぼうの城 グッドラックさんの映画レビュー(感想・評価)
魅了される、のぼう様のお人柄
野村萬斎主演ならと、作品をチェックインしたのが2010.12.。上演延期や、いろいろ配慮した上の作品公開と聞きます。観れて良かったです。上映時間が長めですがまったく気になりませんでした。面白かったです。
「のぼう様」と民に親しまれた忍城城代・成田長親が、石田三成軍との多勢に無勢の戦いに打ってでます。
数と力にものを言わせる世に、こんなにも民と近しく心通わせ、人心掌握を武器に戦った武将がいたとは。
対する石田三成は、人の心には少々疎いタイプ。悪い相手を敵に回しちゃったものです。
攻め方の武将も守り方の武将も個性豊か、奇策あり単騎戦ありで見応え十分でした。
見どころはなんと言っても、のぼう様のお人柄。振り回されながらも慕ってやまない農民や武将達と同様に、
魅了されてしまいました。
農民達の威勢の良さもとても印象的でした。なんとなく武士に守られる農民の図式かと思っていたけれど、戦国の世、下克上の時代を強く感じました。
戦いを通して、大局観のある大人のリーダーへと成長した長親の決断は、頼もしくもあり切なくもありました。
のぼう様を演じた野村萬斎は圧倒的、他のキャストもぴったりでした。
衣装も個性にあっていて良かった。欲を言えば男勝りが可愛い若姫様の、一世一代の絢爛豪華な姿も見たかったな。
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