太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男のレビュー・感想・評価
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タイ・ラヨンでの撮影は経験したことのない暑さ
太平洋戦争末期のサイパン島で、米兵から“フォックス”と呼ばれて恐れられた陸軍大尉・大場栄。たった47人の兵を率い、4万5000人の米軍に立ち向かったという史実を題材にした実録小説を原作に、決して諦めずに生き抜いた日本兵たちの姿を竹野内豊主演で映画化した。
撮影はサイパンではなく、タイ南部の街ラヨンの海軍基地内(ジャングル)で行われた。気温は軽く40度を超え、肌感覚としてはずっとサウナにいるような気分のなか、大粒の汗を流しながら取材したことは忘れようがない。キャストそれぞれが真摯な面持ちで役に向き合い、かつて日本にいる大切な人達を守るために戦場へ赴いた男たちの思いを汲み取っているように感じ取った。
竹野内や唐沢寿明の立ち居振る舞いはもちろんだが、共演した岡田義徳の言葉が印象的だった。
「場所に酔わないようにしたい。自分がいい作品を撮っている気になる。一歩引いたところから見つめないと……」。
映画人たちも、必死に戦った作品と思えば、また違った見え方がしてくると思います。
総合的には良かったです
サイパンでの戦いはあまりよく知らないのですが、戦争映画とはいえフィクションなのでそう思って観ると良かったのかなとは思います。
ちょっと気になったのは、外国人俳優さんのセリフがあまりにも日本語が流暢すぎて、2年間の留学とは思えなかったですね。
外国人特有の日本語のイントネーションなんですが、そんな言葉知ってるの?とか文章に違和感無いとかちょっとご都合主義な設定なのかなと思います。
あと、将棋の例えのシーンがいまいちよく分からなかったですね。
本当にそういうシーンが事実としてあった出来事なら仕方ないですが、なんか無理やり日本びいきのシーンを入れました感が凄くて、必要性を感じなかったです。
例えの意味も伝わりづらかったですし、あのシーンだけはちょっとしらけました。
総じて綺麗な設定と展開だなと感じました。
無駄な命を犠牲にしない賢いリーダー
玉砕より投降(降伏)を選んだ男
2011年(日本)平山秀幸監督作品。
ナレーターがアメリカ兵の英語ですので、日米合作映画かと一瞬
思いました。
なるほど原作がアメリカ兵だったドン・ジョーンズの実録小説・・・
『タッポーチョ「敵ながら天晴」大場隊の勇戦512日』を原作としていたのですね。
当時(1944年)敗色濃い日本軍は45000の米兵に対して数百人しか残っていなかった。
ただし、日本の民間人が150人位も生活してたのですね。
大場は逃げ延びる途中で、民間人の投降をいち早く促しています。
大場の隊はゲリラ化してタッポーチョ山中を駆け巡り神出鬼没でアメリカ兵を翻弄した・・・
これも事実なのですね。
そして生き残った日本軍の大場大尉率いる連隊は、最終的に死ぬことより生きることを選びます。
アメリカ兵の攻撃から512日間も生き延びたのです。
投降したのは1945年の12月のこと。
ポチダム宣言でとっくに第二次世界大戦が終わっており、
日本軍が戦争に負けた事すらサイパン島の日本兵は知らなかったのです。
アメリカ人の目線の原作ですので、多少の違和感もありますし、米兵が友好的で、
“なわけあるかい・・・”的描写も多いです。
しかし大場栄と言う方は聡明な生き方上手な方とお見受けします。
地理教諭をしていた1934年20歳で徴兵を受けて陸軍に入営。
そして将校を目指して出世を重ねて大尉となる。
リーダーの器だったんですね。
1945年12月1日の投降の際の式たりは投降式典に則って行われたのです。
映画は全く嘘がなくその通りだったそうです。
投降のシーンは厳かで感動的でしたね。
(降伏の証として、軍刀をアメリカ軍将校に手渡した証拠の写真は現存しているそうです)
(アメリ人が写したと言うことでしょう、作者のドンさんかもしれませんね)
大場栄大尉は、アメリカ人からも日本人からも尊敬される立派な方だったのですね。
やはり当時の日本兵の決断としてはミラクル!
まさに『太平洋の奇跡』ですね。
太平洋戦争末期のサイパン、米軍から「フォックス」と呼ばれ畏れられた...
自己犠牲と投降の狭間
大げさ
心意気や良し
題材は嫌いじゃないけど、
演出がダメだ。説明台詞多すぎ。げんなり。
もっと大場大尉(竹野内豊)の人間味溢れるところを膨らまして、
言うなればもっと彼の顔アップのシーン多めで、
彼と関わる人々の心の動きを、説明無しで、表現すれば、
もっと染みる作品になったのではないか。
それを、戦争のしんどさを見せたいのか、
中途半端に戦闘シーン織り込んで流れを断ち切ったり、
目立つ役者を並べすぎてその良さを相殺してしまったり、
いくら史実に基づくとはいえ、
急に進んだり止まったり、話の転がりが悪い。
あと邦画の中での日本兵の狂気ぶり、
ここでもかなり過剰に(特に山田孝之)表現されてる。
この時期の日本人は特別だったんだよ、的に見えて、
その演出が言い訳がましくて逆にむかつく。
日本人がまともな戦争映画作れるのには
まだ50年くらい早いのかな。
【敗色濃厚な中、玉砕という選択肢を選ばず最後まで生き抜いた日本兵士たちの姿を真摯に描く良作】
ラストシーンの歩兵の歌
日本軍兵士・・
フォックスとは呼ばれなかった男
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