「芋虫かと思ったら芋虫じゃなかったけどやっぱり芋虫だった。」キャタピラー 吹雪まんじゅうさんの映画レビュー(感想・評価)
芋虫かと思ったら芋虫じゃなかったけどやっぱり芋虫だった。
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「ジョニーは戦場へ行った」と「芋虫」から着想を得て…とのことですが、だいぶ「芋虫」してました。「キャタピラー」は日本語で芋虫ですし。セリフもそのまま使っている部分もありました。著作権の問題で揉めたらしいですが…そりゃそうよな。(著作権自体は切れていたが、倫理的、道徳的観点から問題となったらしい)
「芋虫」は倒錯的な表現を多用したエログロ小説ですが、「キャタピラー」は反戦メッセージを含んだものとなっております。主題歌が「死んだ女の子」であることからもそれが伺えます。また、社会から不条理を押しつけられた哀れな夫婦の物語という見方もできるでしょう。「軍神って何なのよ!」というセリフが全てを物語っています。
性欲を一方的にぶつける様なシーンが多く、そこは注意がいるかも知れません。冒頭の暴行シーンなどは少しきつかったです。
救いのない話ではありますが、久蔵の気が触れてしまったのは唯一の救いだったのではと思います。それは彼にも少なからず良心や人間性が残っていたことの証なのですから。
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