「手と足を もいだ丸太にして帰へし」キャタピラー きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
手と足を もいだ丸太にして帰へし
石川県の鶴彬 つる・あきら
川柳作家。享年29歳。獄死。
手と足を もいだ丸太にして帰へし
この川柳でもって、戦時中、彼は警察に連行されて、獄死しました。
容疑は治安維持法違反の思想犯。
ベッドに縛り付けられておりましたが、拷問等は行われず赤痢による死亡ということになっております。
東京・中野区の野方署でした。
若松監督は、この句にインスパイアされて、たぶん本作を撮りましたね。
我が家に傷痍軍人会のおじさんが二人来て、
白装束で玄関に立ってアコーディオンを弾きました。
物悲しい奏曲が終わったときに、うちの母がおじさんたちに言った言葉が忘れられません。
「ご苦労さまでしたとの一言も言わないんですか?」
「いや。あなた方の体をこんなにした国と闘いなさい」
そう言って母は台所に走り、大きなおにぎりを彼らに持たせました。
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レントさんのコメント
2024年5月20日
立派なお母さまでいらっしゃいますね。再び日本は台湾有事は日本有事などと言って愚かな戦争を起こそうとしております。戦争で戦うよりも戦争をしないために彼ら為政者と戦いたいと思います。
Don-chanさんのコメント
2024年5月20日
きりんさん 共感とコメントどうもありがとうございます。
近所のTSUTAYAのエピソード、面白く読ませていただきました...
なんでしょう、じーんとくるこの感じは、感動の一種でしょうかね