「軍国主義の末路」キャタピラー ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
軍国主義の末路
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過去の日本男児は、手も足もない芋虫となって帰ってきました。
芋虫は軍神様と讃えられ、村人達はバケツリレーにひたすら精をだす。戦争により、人は、国は、ここまで滑稽に狂える。
そして、跡継ぎと勲章にしか価値を見いだすことができない軍国主義を、勇ましいDV男の軍神様が体現しています。
芋虫となった軍国主義の日本に、義務として仕えた当時の日本女性の気持ちが、シゲ子の怒りと侮辱から感じとることができました。
「戦争が終わった」と聞いて満面の笑みを浮かべるシゲ子と、肉塊でしか存在できない軍神様の絶望死。女性の解放と家父長制の終わり。
この作品は、愚かな戦争を招いた「男社会(家父長制)」に従属させられた女性や死んだ女の子からの怒りと恨みを代弁しているようでした。
「平和な世界にどうかしてちょうだい。炎が子供を焼かないように。甘いアメ玉がしゃぶれるように」
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