劇場公開日 2011年1月15日

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「成功と孤独」ソーシャル・ネットワーク りりーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0成功と孤独

2011年1月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

つい先日のGG賞の、作品賞を獲得した作品。
また、米誌タイムの2010年「今年の人」に選ばれた、マーク・ザッカーバーグが作った「フェースブック」誕生の物語。

マークが、ハーバード大学在学中に起業したフェースブックは、あっという間に大学中に広まり、また、あっという間に社会現象化していく。
若くして億万長者になった男は、友達から提訴される。

サクセスストーリーではない。
サイト創設に絡んで、野心、嫉妬、コンプレックス、憧れ、悩みなどが、複雑に絡み合った若者達の姿を描く。

アイデアを盗用されたと言う、マークから見れば、マークが欲しい物すべてを持っている大学生。
お金持ちの友人で、創業時共同経営者だったエドゥアルド。

この二人から提訴される。

マークとこの二人からの視点でみせるし、時間も行ったり来たりするので、最初は戸惑った。

しかし、ネットビジネスの暗部をみた。
それに、お金のにおいを嗅ぎ取って、マークに近寄ってくる者。

早口で喋るザッカーバーグのセリフのキレが良い。

交流サイトを瞬く間に世に広めているにも関わらず、マークは孤立していく。
何よりも、コミュニケーションが下手なのだ。
頭が良すぎるからか。
いえ、そうではない。
会話がヘタなのだ。

映画を見ている間中、ずーっと気になっていた。
≪なんで、相談しないんだろう??≫
≪なんで、一人で勝手に決めてしまううのだろう??≫
ネットの世界では、一分一秒が命取りになることもあるのかもしれない。
だけど・・・ なんで??

ネットにケータイを駆使しているにも関わらず、孤独感が襲う。
今時の若者の姿をみているようで、辛いものが込み上げてくる。

相手を思いやり、優しい気持ちで付き合おうよ。

りりー