麗しのサブリナのレビュー・感想・評価
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ファッションも見所ですね
ビリーワイルダー監督の1954年作品。モノクロ映画。
今まで観る機会が幾度とあったけど見逃していたこの映画。配信で。
ロマンティックコメディの原型をみるような洒脱なワイルダータッチ!何と言ってもヘプバーンが美しく可愛い、それにつきる。
憧れのパーティを見つめるその瞳。車の下からひょっこり顔を出す可愛さ。(彼女は最初から美しいのだけどそこには触れてはいけない)
全編妖精のような可憐さをフィルムに残すことに成功している。これだけでも映画史に刻んだ偉業と言えよう。
ボガードはいささか居心地の悪さを感じるが(ハードボイルドになりようないし)そこも味だと思えば。
女優を美しく撮る、洒落た会話、決断し行動するパッピーエンド、とここから発展しているロマコメの原点を楽しむのが良いでしょう。
ワイルダー監督の「遊び心」
ワイルダー監督は 1920年代、ドイツで ライターだけでは稼げず 美女(?)のダンス相手(?)をしたりしながら、脚本家の道に進んでいる
その、晩年の風貌からは 想像できないが
ユダヤ系である為、ナチスの台頭と共に 渡米し、
アメリカで 色々ありながらも、大監督となっている
そんな彼の 感覚と遊び心が、この作品を お洒落で
メルヘンな コメディ映画にしている
若く 美しい、新人に近い ヘップバーンを
ボガード、ホールデン、ウィリアムズ、ハンデン等の 芸達者で固め、メルヘンにリアリティー感を与えている
また、衣装は イーディス・ヘッドが担当し アカデミー賞受賞
ジャンパースカート、フラットシューズ等、可愛い! ドレス、サブリナパンツについては、そのデザインの創作について ジバンシーと対立している
舞台となる ララビー邸は、当時のパラマウント社長宅(素敵~)を借用してる
これらの仕込みが、
ヘップバーンを、最高に輝かせている
この作品を含めて、ロマンチック映画の主役となった
ヘップバーンの相手役が 皆、かなり年上なのは
「乙女の夢」の実現に、やっぱり財力と
(小娘に付き合う)忍耐力が 必要だからなのね
てっきりカラー作品と思ってました。違うのね。 コメディとはいえ話に...
てっきりカラー作品と思ってました。違うのね。
コメディとはいえ話にやや無理がある感。
まず最初の自殺未遂。ちっとも深刻さがない。
次にパリから帰っていきなり洗練された美女ってとこ。なんで?パリの料理学校で下手こきまくってたやん?
そして最高に無理があるのはやはりデイビッドからライナスへの乗り換え。あれほど恋い焦がれてやん?「家族だから同じだ」って?アホか!だいたいハンフリー・ボガード、歳いきすぎ、サブリナと釣り合わん!弟も弟、納得すんな(笑)
ラストも今ひとつ、もう少し劇的であって欲しかった。
とまあ、いろいろ文句をつけましたがオードリーはやっぱり魅力的。その一挙手一投足を見るだけでこの映画十二分に価値ありです。
ヘップバーン きれい
午前10時の映画祭にて。
1954年のアメリカでは、まだまだ会社社長と運転手の身分格差は大きなもので、運転手の娘と社長の恋愛なんて考えられず。そうした背景の下で描かれたお伽話。とはいえ、主人公の一人ライナスは、何度も「なんの問題があるものか、時代は20世紀だというのに」と言っているから、そんな階級社会の最後の方なのだろう。
あの「ローマの休日」の翌年というだけあって、ヘップバーンはいよいよきれい。ローマの休日だけかと思ってたが、さすがにいろいろあるんだね。
2年間パリに行き、伯爵と友達になって教養、化粧や身のこなしを身につけたら、社長兄弟にも気づかれないほど洗練されて、という設定は、まさに少女漫画かと思ったが、いやいや逆に少女漫画が映画の設定を引用しているのかもしれない。作成されたのはそんな年代だ。
軽いコメディとして長く残ったこともよくわかる。楽しくて、そして美人女優が主演してるという、映画の一つの王道だよね。
あー、ヘップバーンを満喫できた!
しかし、デビッドもライナスもおっさんすぎるだろう。この頃の俳優って、ほんとにおっさんばかりだったんだね。ハンフリーボガードにもウイリアムホールデンにもごめんというコメントだが、心から思った。
アイドル映画
オードリー。なお恋人役
ありがとうビリーワイルダー
彼のストーリーはいつも希望を持たせてくれる。
正反対のディヴィットとライナス。私はもちろんライアンを応援する訳ですよ。ディヴィットなんかにサブリナを大切に出来るわけがないから。絶対あれは危険人物じゃないですか。だから観客はサブリナのお父さんとシンクロさせられるんですね、親心で観てるんです。
オードリーヘップバーン、本当にキュートで美しかった。誰よりも綺麗でしたね。小さい顔と知的な雰囲気、華奢な背格好がサブリナにピッタリでした。オードリーの使い方がわかってるなあと思いました。
ライナスとサブリナのシーンがいちいちオシャレでドキドキするんですよね。
まず屋内テニスコートで弟の代わりに踊るシーン。そこで弟の代わりに踊ってキスをする。(この時ライナスに下心があったのかは謎。そもそもディヴィットを座らせて怪我させたのはわざとだけど、それが自分の恋のためだったのか、仕事の為だったのかは定かではない。)そして、聞く。
「フランス語で、妹の黄色の鉛筆 はなんと言う?」
「君は弟のそばにいる は?」
「僕は弟と代わりたい は?」
いや〜ライナスやることが洒落てる…
言葉を使った駆け引きということでは、『once ダブリンの街角で』のワンシーンを思い出しました。
それと、サブリナがビルの一階から電話をかけるシーン。ライナスは話させておいて、いつの間にか後ろに立ってるんですね。いや〜おしゃれ。
あと女の人のキスしてとか抱いてとかって本当信じちゃいけないというか、自分を欲してると思っちゃ間違いですよね。これ見て改めて思った。
ディヴィットとの見かけの恋じゃなく、こういうライナスの優しさとか本当にサブリナを想う気持ちが勝利するのを観たいんですよ!せめて映画では!!
ラストシーン、潔すぎて笑えました。間延びさせたくないですよね、
ビリーワイルダーらしいコメディやら音楽やらファッションやら、何もかもいいですよね。
次は「昼下がりの情事」
楽しみです。
永遠の妖精は銀幕にて更に輝く
セノバにて当時、オードリー・ヘプバーン特集を組んでおり、今作はそのオープニングを飾る
前日のダイアナに引き続き、伝説のプリンセスに銀幕で再会できるのは映キチ冥利に尽きるだろう
同年『ローマの休日』で一躍スターダムに登りつめた勢いをそのままに、アン王女から一転、大富豪に仕える運転手の長女・サブリナという一般階級の娘を魅力いっぱいに振り撒いていており、誰もが一挙手一投足に釘付けと化す
特に今作はキュートな少女時代と、学校を卒業し成長した淑女の2パターンのヘプバーンの美貌に出逢えるため、ファンの間では『ローマの休日』を凌ぐ支持が未だ根強い
特に自慢のドレスを着こなし、憧れの一族のダンスパーティーにエスコートされる時の華麗なる出で立ちは、映画史に残る眩しさを放つ
サブリナは御屋敷の御曹司でプレイボーイのウイリアム・ホールデンに恋心を抱いており、父親以外の使用人仲間はみな彼女を応援するが、身分の違いゆえに富豪一族は2人の仲を苦々しく思っている
たまりかねた兄のハンフリー・ボガートが邪魔をしようとするものの、掛け合ううちに彼もサブリナに恋をしている事に気付く…
そんな奇妙な三角関係が軽快な台詞回しでテンポ良く進む
階級社会独特の陰湿な世界観は一切無い洗練された会話劇の面白さこそ、ビリー・ワイルダーの真骨頂であり、この持ち味は後の代表作『お熱いのがお好き』『アパートの鍵貸します』etc.でも遺憾なく発揮、ファンを歓喜させた…って今さら説明しても、ウンチクにもならぬだろう
つまり名作は先ず観なきゃ何も始まらないってぇ事である
因みに、来週は『パリの恋人』
更に大人びたオードリーの美貌を堪能できる作品で、しかもカラー
早くも来週が待ち遠しくて堪らない秋の昼下がりに、短歌を一首
『月の庭 かざす指先 じらす夜 グラス浮つく 車庫のそよ風』by全竜
ずっと飽きない
前半はやや軽薄
総合:70点
ストーリー:65
キャスト:75
演出:65
ビジュアル:60
音楽:65
料理学校でわざわざ卵の割り方を勉強したりするようなくだらない場面があったりして、最初はその演出の軽さにあまり入り込めなかった。オードリー演じるサブリナのパリ前と後で髪型以外たいして違いがないのに周囲の反応が全く違うというのにも賛成できなかった。そしてホールデン演じる軽い男のデビッドとの、巨額の仕事上の相手との婚約者がいて数日後には結婚をひかえているにもかかわらずいきなりの恋物語は、最初は彼の浮気くらいにしか見えなかった。これで婚約解消して乗り換えると言われても軽すぎるし、そんな物語など見たくもないと思った。
でも幸いにも後半はだんだんと真剣な話になってきて盛り返してきて、美しく着飾っているオードリーもあって見直して評価が上がった。歳の差もあるし不自然な部分も多いのだが、出演者も有名どころが揃っていたので良しとしよう。
本当に「麗しい」
王道ロマンチックラブコメディー。
全体に漂う洒落た雰囲気、ところどころにあるクスッとした笑い。
丁寧に物語は運ばれ、観ていて全く不安感がない。
観終わった後は間違いなくハッピーな気分に浸ることができる。
主役以外にもサブリナの父やライナスの父など愛すべき人々がたくさん登場する。
ラストのハグには感動。
新聞記事や帽子を使った洒落た演出にも注目だ。
しかし、話に大きな波はないし、ドンデン返しもない。
王道なだけに話の先も読めるので退屈にも感じてしまった。(少々眠気も・・・)
なので、一度観ればもう満足と感じてしまうのだけど(少なくとも私は)、
オードリーの美しさを堪能するためだとしたら話は別!
いつまでも、何度でも観たいくらいにオードリーが美しく可愛いのだ。
まさに「麗し」のオードリー。
先日観た「ティファニーで朝食を」の彼女もとっても素敵だったが、
この作品のオードリーは若さもあってかさらに輝いて見えた。
彼女がいるだけでその場が輝いているように見えるし、
「こぼれるような笑顔」は誰をも虜にさせるような愛らしさと気品に満ちあふれている。
またこの作品でも彼女のファッションは素晴らしい。
まず、まだあか抜けない頃のオードリー。
「あか抜けていない」設定だけど、私から見たら十分可愛いしオシャレ。
しかしその印象は、「可愛らしいお嬢さん、ガール」といったものにとどまる。
やはりこの映画の見所は、変身後のオードリーだ。
パリから帰国し駅に降り立った彼女の姿はなんともエレガント!
一目で「ガール」から「レディー」へ変わったのがわかる。
オードリーには可愛い系が似合うと思っていたけど、このような大人っぽい恰好も似合うのだな~と感激してしまった。
プードルのキラキラした首輪もオシャレで抜かりなし。
その後は怒涛のファッションお披露目。
ゴージャスなパーティードレスや
若々しいショートパンツ姿にもノックダウンされそうになったが、
一番お気に入りの服はイブニング・カクテル・ドレス。
華奢な肩に小さなリボン、キュッとしまったウエスト、
そこからAラインに広がったスカート。
背中はVラインで肌見せ。
オードリーの可愛らしさを引き出しつつ、上品さも醸し出す計算されたデザイン。
ジバンシーさんありがとう、と言わざるを得ない。
ヘッドアクセも可愛いし今でも十分通用するファッションには恐れ入る。
オードリーを見ていて思うのは、彼女は
「一つの完成された作品」だということ。
メイク、ヘア、スタイル、ファッション全てに無駄がなく、計算されつくしている。
まるでパズルをすっきり当てはめたような満足感にも似たものを彼女を見ていて感じるのだ。
まさしく、そのまま漫画から出てきたような奇跡の存在だ。
余談:
白黒映画は苦手だ・・・。
カラーの鮮明な画像に慣れているせいか、
白黒というだけで、すごく退屈な映画に見えてしまう。
眠気を感じたのはこれも原因の一つかもしれない。
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