マルドゥック・スクランブル 圧縮のレビュー・感想・評価
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世界観についていけない
殺されかけた少女が、犯人を追い求めながらも、自らの再生を目指す物語。 冲方丁原作のSFサスペンス。この映画の脚本も冲方丁自身が担当されているようですね。 作画はしっかり。キャラデもアクションも劇場版クォリティ。 声も、主人公には人気の林原めぐみを起用。不幸な生い立ちから、人生に絶望した主人公を上手に演じていました。 ただ、物語の世界観の説明が不十分で、上手に物語に入っていけません。 また、数少ない登場人物の周囲だけで物語が進行してしまい、全体像が見え難くなってもいます。ラスボスの存在感が希薄になっていったのも、それも原因かもしれません。 私的評価はやや厳しめです。
まだ三分の一だからなんとも
シェル・・・殻 ボイルド・・・ゆで卵 ウフコック・・・半熟卵 バロット・・・孵化直前に茹でられた卵 シェルは中身のない殻だけの男。 ボイルドは既に完成された大人の男。 ウフコックは自分が何者なのか模索しているネズミ。 バロットは自己が形作られる前にサイボーグ化した少女。 生きるために自己の有用性を示そうとするネズミと生きる理由そのものを探す少女の「生きる意味」を問うSF。 または、マルドゥックという都市で繰り広げられる卵たちの交差。マルドゥック・スクランブル…エッグ。 途中で出てくる殺し屋っぽい人たちにはお肉由来の名前がついている。 肉体を失った卵たちの対比としてお肉なのかと思ったが、妻は生まれる前の卵に対して既に生まれている肉、子どもと大人の対比ではないかと言う。 今後の展開でサイボーグ化について、単なる設定なのか意味を持つのかによって見方は変わってくるかなと思う。 三部作を一本の作品として考えた場合、まだ三分の一しか観てないわけで、今のところはこんな感じかな。面白かったけどね。 冲方丁という人の他作品から想像するに、ウフコックとバロットの説明されない関係性が重要になるだろうから要注目。 あとは、体を激しく動かさないガンアクションがクール。
完全版も観たいです。
これだけ短時間の中に独特な世界観を巧く映像化したものだと感心しました。 だからと言って態とらしい説明が入る訳でも無く、展開もスムーズで面白かったです。 あのような終わり方だったので続きも当然観ますが、積みっ放しになっている原作も読んでみようと思います。
それが今のおれの有用性だ
一度死んで生まれ変わった少女が生きる意味を探す物語。ウフコック八嶋智人が良い声だし上手すぎる、説得力ある。ピッタリ。 登場人物や機関の名称などが卵にちなんだものになっている。 「バロット」は孵化直前に茹でられたアヒルの雛、「シェル」は卵殻、「イースター」は復活祭を祝うカラフルな卵、「ウフコック」は煮え切らない卵、「ボイルド」はゆで卵。 ボイルドが差し向けた異形の殺し屋たちは、バロットを殺すのが目的ではなくて、ウフコックを使い手に逸脱させるのが目的。思惑通りになってしまうバロット。力を手にした若さ故の過ち。 万能兵器である道具存在のウフコック。自分のことを濫用したボイルドを許さず決別したが、バロットに対してはどうするのかというのがPART1。ものすごいいいとろで終わる。 大今良時のマンガ版も傑作。
(ナチズムに賛同する気は全く無いが‥ゲルマンと⇒)日本人てのは優れて‥
手先が器用? ‥クラフトマンシップつながり? 冲方さんや士郎さんの世界観‥/日本人のイマジネーションと繊細なクリエイティビリティて‥ まさに世界イチなのでは無いだろうか? そして実は‥ この作品をイチバン盛り上げているのは‥ CVの林原めぐみさんと八嶋秀人さんだろうヽ('ー'#)/? バレッタとウフコックを良く表せてるd(^O^)b 原作未読な俺は‥ かなりシンドイが‥ 【圧縮】に続く‥【燃焼】と【排気】も期待大です‥ 絶対見ます('◇')ゞ (圧縮の5分長い完全版も見たい!) ☆評は‥ DVD100円水準にて‥(^-^) DVD買う度⇒⑤★★★★ モ、1回見たい度⇒⑤☆☆☆☆☆ オススメ度⇒⑤♪♪♪♪♪ デートで見る度⇒①◎ 観る相方o(^o^)o】男子の一人見をオススメします〜~ヽ('ー`)ノ~ ジャパニメーションの底力‥ ◇ジブリは墜ちた。 後は‥ ◇プロダクションIGや‥ ◇マッドハウスや‥ ●サマーウォーズや‥ ●攻殻機動隊や‥ ●レッドラインが引き継ぐから‥ 万事に⇒おK! 素晴らしいし‥ ‥美しい(・ω・)ノ メイドインジャパン‥ ‥‥クールジャパン? ジャパニズム最高(*^_^*)♪
15歳の少女バロットとネズミのウフコックの会話は、ハードボイルド小説のよう
原作は、沖方丁の人気SF小説。「蒼穹のファフナー」などアニメ制作にも関わる原作者が脚本も手掛ける。 原作の過激な暴力や性描写のため、アニメ化は難しく、一度企画も流れたらしい。 今回も何とかPG12で公開にこぎつけた。 原作未読、映画を見た感じでは、舞台は近未来で、宇宙にも進出し、大きな戦争もあったらしい。「ブレードランナー」で描かれた世界に近いか 遺伝子工学やサイボーグなどのテクノロジーが発達する(使用は制限されている)。 中でも、ネズミ型の万能兵器ウフコックは、魔法のような超テクノロジー。 ラジオやパソコンのマウス?などあらゆるものに変身できて、人語も操り博識で哲学さえも理解してる。 悲惨な生い立ちで娼婦に身を落としていた15歳の少女バロット(声・林原めぐみ)は、若くてハンサムなカジノ経営者シェルに拾われて庇護を受けていたものの、ある一言が(脳にトラブルを抱える)彼を激怒させ、残酷なやり方で殺されかける。 シェルの犯罪を追ってるドクターイーストらに助けられた瀕死のバロットは、禁じられた特殊技術を施され蘇った。 その代償として、シェルを裁く法廷に証人として立つ一方、ウフコック(声・八嶋智人)が護衛につくだけでなく自らも射撃など身を守る術の訓練を受ける。 法廷を有利にすすめるシェルだが、殺し屋たちも雇いバロットの抹殺を計る…。 バロットを護衛するため、四六時中行動を共にする万能兵器ウフコック。 金色のリアルなネズミの姿から(トッポジージョのような)シャツに吊りズボンのマスコットのようなカッコウをしたり、もっとすごいものに変身したりもする。 15歳の少女バロットとネズミのウフコックの会話は、ハードボイルド小説のようで、ときに哲学的でもある。 原作者が、映画「レオン」の影響を受けたとの話もあり、男と女の関係を思わせるようなところもある。 全体の画がアニメ「攻殻機動隊」のようだが、雰囲気は、ヒロインが出ない「イノセント」のようなハードボイルド色が濃い。 そういうのが好きな人には、おすすめ。 三部作で今回のラストもいいところで終わってしまってる。
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