劇場公開日 2010年7月17日

「「狩り」ではなく「借り」」借りぐらしのアリエッティ 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0「狩り」ではなく「借り」

2025年5月10日
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鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

ドキドキ

カワイイ

2010年公開作品
2度目の鑑賞
前回はDVD
今回はDVDが貸し出し中だったので久々にBlu-ray
愛車のカーナビではBDは観れませんので

原作は『ベットかざりとほうき』『ボロワーズ/床下の小さな住人たち』のメアリー・ノートン
監督は『思い出のマーニー』『メアリと魔女の花』『ちいさな英雄 カニとタマゴと透明人間「カニーニとカニーノ」』の米林宏昌
脚本は『ルパン三世 カリオストロの城』『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』『紅の豚』『君たちはどう生きるか』の宮崎駿
脚本は他に『海がきこえる』『ゲド戦記』『コクリコ坂から』『思い出のマーニー』『劇場版 アーヤと魔女』の丹羽圭子

原作はメアリー・ノートンの小説『床下の小人たち』
企画段階当初のタイトルは「小さなアリエッティ」
「借り暮らし」というタイトルは鈴木敏夫プロデューサーと企画を持ちかけた宮崎駿との話し合いの中で決まったらしい

粗筋
12歳の少年の翔は病弱
両親とは離婚し親権は母親に
父親は出て行った
母親は仕事で忙しく翔とはなかなか住めない
翔は祖母の妹貞子の屋敷に御厄介することに
床下には小人の家族3人が住んでいた
生活必需品を手に入れるため人間たちから「借り」て生きている
ただし人間に見られてはいけない掟があり見られたら原則引っ越さないといけない
しかし夜中にアリエッティは父とテッシュを「借り」ている最中にベットで寝付けなかった翔に見つかってしまう

母親は52歳
父親は61歳
アリエッティの両親の年齢が「滅びゆく種族」を象徴している

一番の見せ場ははホミリー救出作戦

とてもじゃないがGoogleはマップ以外は不愉快で使えない
Googleの経営陣は全て機械なのか人間の心がない
いつものことながらサジェスト汚染が酷い
借りパクが許せないのだろう
高野健一に同情的なアレのようなタイプかもしれない
ハルのような婆さんも同類だと感じる
借りたものは返さないといけないのは当然のことだが小人は人間じゃないのでそもそも返す必要がないのは全くの正論
作り話に法律を持ち出して躍起になること自体おかしいがそれを100歩譲って受け入れてもやっぱりおかしい

ホリミーはパニック障害なのか知らないがテンションが他の2人の全く違う
過去にとても怖い思いをしているのだろう

悪役は家政婦
表情が良い

ホリミーと家政婦に強いストレスを感じる人が世の中にいるようだ
感受性が高すぎるんだろう
そりゃ生きづらいはずだがそれは世の中のせいではないし専門の病院で診てもらった方が良い

明らかに三浦友和
明らかに樹木希林
だがそれでも良い
洋服の青山のCMを思い出した
そもそも田中真弓だって野沢雅子だって明らかにそれじゃないか

評価が異常に低い人もいるようだ
自分には理解できない
お近づきにはなれないかな
監督が違うのだからそりゃ宮崎駿監督作品とは別物
角砂糖より甘い評価かもしれないがそれでも構わない
自分は映画「評論家」とか映画「ライター」ではないし彼らには全く憧れはなく根本的に向き合い方が違う

公開からおよそ15年経つが最初観たときより2度目の方がなぜかしら良い印象が増幅している
理由はよくわからない
歳を重ねたからか
そもそも原作が良いためでこのジャンルはそれなりにしっかり作れば大外れになるわけがないのだ

声の配役
14歳の小人の少女のアリエッティに志田未来
アリエッティの母親のホミリーに大竹しのぶ
アリエッティの父親のポッドに三浦友和
森に住むアリエッティ一族とは別の小人の12歳の少年のスピラーに藤原竜也
12歳の人間の少年の翔に神木隆之介
アリエッティの家族が暮らす屋敷の主人で翔の祖母の妹の牧貞子に竹下景子
長年住み込みで働いている貞子の屋敷の家政婦のハルに樹木希林
宅配業者に羽鳥慎一

野川新栄