「ヴァイオリン協奏曲とメラニー・ロランの美しさに!」オーケストラ! ミアさんの映画レビュー(感想・評価)
ヴァイオリン協奏曲とメラニー・ロランの美しさに!
このチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲がクラシックの魅力に目覚めさせて
くれたんだ!と感慨深げに夫が言う。(以下は夫のつぶやきデス)
ソリストは楽器と一体になっているもんだがメラニー・ロランがヴァイオリン
を弾く姿のぎこちなさは、彼女の美しさに免じて大目に見よう。
指揮者は立っているだけで、オーラが感じられるもんだが全く様になってない。
人柄の良さは感じられたが。
プログラムに、大好きなバッハの無伴奏チェロ組曲が奏でられると書いてあり
楽しみしていたのに、あの下手くそな演奏はなんだ!
途中、くだらなくてウトウトしかけたが、最後の13分間は素晴らしかった!
ヴァイオリン独奏は感情移入しすぎの感もあるが。
ガタガタでおそまつな楽団にキレた彼女が怒りのままに演奏を始めたが、
育ての親のギレーヌに渡されたレアの楽譜に沿ってヴァイオリンを奏でる内に、
レアが実の母であり、その血が自分に受け継がれている事を実感していく。
このあたりは感動的だ。
凍える大地で生きる厳しさに今日の糧の事しか考えられず、フランスでもバイト
に精を出す団員達も、不遇な時代に散っていったレアの為シャトレ座に戻って
くる。
久々の演奏で出だしはひどかったが、レアそのままのアンヌ・マリーの
ヴァイオリンに楽団の心も演奏も一つに融けあっていく。
実際は急造の楽団で練習なしに素晴らしい演奏など有り得ないが、まあ許そう。
気になる点は山ほどあったが、見終わって色々語り合いたくなる作品であり、
最後の13分間とメラニー・ロランの美しさは100点満点の映画だった。
( 私はハード・ロック、オルタナティブ・ロック系が好きでクラシックは
よくわかりませんが、笑って最後にホロリとして、とても楽しい映画でした!)