「気が合うんだな、俺たち。」春との旅 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
気が合うんだな、俺たち。
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映画「春との旅」(小林政広監督)から。
世の中には、いろいろな事情を抱えた人が、
いろいろな人間関係の繋がりを感じながら、
解き(ほどき)、結ぶ行為を繰り返して生きている。
物語は、仲代達矢さん演じる主人公を通じて、
家族・兄弟・そして祖父と孫という微妙な関係を、
表現している気がしていた。
そして最後に現れたのは、主人公のひとり娘の夫と、
離婚したあとその夫と結婚した妻、言い換えれば、
主人公とは、まったく関係のない女性が、
「できることなら、一緒に住みませんか」と誘う。
驚きとともに、遠慮する主人公に、こう投げかけた。
「他人であっても、人は人。
気が合えば、それが一番じゃないですか」と。
深い繋がりを感じていた、血縁関係よりも、
「気が合う」というキーワードで繋がった他人同士、
それもまた然りだな、とメモをした。
「孫娘・春」と旅をした主人公、最後に気付いたのは、
「気が合うんだな、俺たち。」という関係だった。
気が合う、ウマが合うって関係は、捨てたものじゃない。
そんなふたりの関係に、最後は拍手をしてしまった。
P.S.
冒頭でふたりが降り立った駅名「増毛駅」と
19歳になる孫娘のガニマタ歩きが気になって仕方なかった。
どうみても、意図的な演技たよなぁ、あの歩き方。
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