「純粋に面白かったと思う」告白(2010) Malcoさんの映画レビュー(感想・評価)
純粋に面白かったと思う
この作品は本当に賛否両論分かれる作品だろうと観ながら思っていました。
公開されて早8年、今更ですが同時に戻った気分でレビューしたいと思います。
この作品を映画から入る人、湊かなえさんの小説から入る人、人により入り方は様々かと思います。
私は映画から入り、作品に惚れ込んでしまい、小説を読み、3周するくらい惚れてしまいました。
湊かなえさんの独特の作品の書き方、あの表現が当時の私には新鮮で、新しい文化に触れた感覚をいまだに覚えています。
湊かなえさんの書き方は独特で、少し説明すると、章ごとで語り手が変わり、語り手は登場人物本人、というものです。章ごとに語り手が変わるので、読み進めて行くと、キーとなる人物の章になり、全貌が見えてくる、という仕掛けがある書き方です。
その作品の表現を最大限に活かして、映像化したこの作品を素晴らしいと表現せず、なんと言うのでしょうか。
内容も申し分ない、キャラ設定も無理がない、オチも違和感がない、私は素晴らしいと思います。
賛否両論がある前述したのは、その独特な湊かなえさんの書き方を活かした映像化が好きな人と嫌いな人に別れるからだと思います。
2010年、私は中学生でした。
作品の登場人物と私自身を投影して重ね合わせて見ていた作品でした。この作品は紛れもなく私の青春の1つです。
コメントする