「ヴァンパイアになってしまった男とヴァンパイアになりたい女」渇き 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)
ヴァンパイアになってしまった男とヴァンパイアになりたい女
パク・チャヌク監督のヴァンパイア映画。
蔓延する謎のウイルスに罹り亡くなっていく人々を見て、いたたまれなくなった牧師のサンヒョンは、彼らのためにと人体実験に参加する。
そこで色々あって、ヴァンパイアとなってしまった彼が、幼なじみのガンウの妻のテジュと出会ったことにより、物語が大きく動き出す。
期待を良い意味で裏切られました。
ホラー要素強めかと思っていたんですが、割とコメディ要素多め(と自分は感じました)。
それも、『籠の中の乙女』のようなカオスでシュールな狂気的な面白さ。
サンヒョンとテジュのロマンス要素も大きかったので、ヴァンパイアラブカオスコメディといったところでしょうか。
それでいてしっかり韓国映画。
色々な韓国映画で見たことあるような設定、演出、場面が多く、韓国映画の教科書みたいな映画でした。
好き嫌いは分かれると思いますが、こういうの大好きです。
パク・チャヌク監督の作品って展開はわかるんですが、毎回引っかかる部分があって。
必ず観終わってからネットのネタバレで復習してしまう。
最初は「ん?」と思っても徐々にじわじわと好きになっていく。
上手く言葉で言えませんが。
夜だけの逢瀬。水疱は渇きのサイン。
この手のファンタジー作品に多い雑さもあまり見られず、しっかり作られてましたが、サンヒョンが自分がヴァンパイアだと理解できるのちょっと早すぎない?
終始色気のあるキム・オクビンさん演じるテジュの変わりようが凄かった。
幸薄い感じの前半とは全くの別人に見える、ヴァンパイアとなってからの姿。
まるで、本当に人ではないみたい。
そして、ソン・ガンホにキュンキュンする日が来るとは。
2人とも本当にエロくて、愛おしくて。
夜中の病院でのHなんか完全にA◯でしょ。
ラ夫人もガンウも狂気的すぎて笑っちゃうほど。
グロいというよりは気持ち悪い、全体的に不気味さが漂っていましたが、中毒性のある韓国映画でした。