バッド・ルーテナントのレビュー・感想・評価
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ザッ悪徳刑事
腰を痛めた悪徳刑事のニコラス・ケイジの演技が見事であるとともに、エバ・メンデスの出世作になるか!というとこでしょうか? アメリカのギャングの世界の裏と真実を見事に描いたのと合わせて、善悪の有る刑事の山あり谷ありの人生が表現してある。 エンディングでハッピーエンドってのがハリウッドらしいかなぁー サスペンスだったら最後anHAPPYであっても良かったかと。 それと昔刑務所で助けた囚人との水族館のシーンは何となくピンとこないかな。
最高だ
久しぶりに見返したら改めて素晴らしかった。
ヤクをカツアゲしたり、ラリったりしながらもお父さんの面倒を見たり犬を預かったり、犯罪捜査をしたりと世の務めをきちんと果たそうとしているところがいい。借金も踏み倒さない。
クズなのに、そんなもろもろを放棄せずに懸命にやりくりしている。
ストーリーもとても面白い。警察署の机に座っていると次々関係者が現れて問題解決を語っていくところが面白かった。
最近の映画にないパターンが面白かった。
オリジナルは見てないけど、リメイクだけに、最近見ない感じの映画だった。 内容は、グダグダ、ドロドロの泥試合を見ているような感じで、面白いというより、この映画、最後どうなるんだろう?とそればかり考えていた。 野球に例えると、チームのことなどまったく考えない個人プレーばかり、反則とエラーを繰り返すみっともない打撃戦で、時々乱闘などで中断しながら、サヨナラで終わる26対25の試合みたいだった。 ニコラス・ケイジが演じている主人公の警官は、ちょい悪でなく、かなり悪いオヤジ。 普通の映画の主人公だと、実は悪いことするには理由があって、最後に本当はいい人でした、みたいな感じで終わるんだけど、そうはならず、最後まで警官の立場を利用して悪いことをする役だった。 でも、なんとなく憎めないのは、悪いことはするんだけれども、暴力はふるわなかったし、どんな悪い人でも、殺すことだけはしなかった。 殺してしまった方が、自分の利益になるような人や、自業自得みたいな人でも手にかけなかったし、仲間が逮捕しないで殺してしまおうとするのを止めたりする。 他の登場人物も似たりよったりで、平気で悪いことする犯罪者や、けっして正しいとは言えない人ばかり。 このパターンだと登場人物がみんな死んで終わりになるのが普通ですが、そうはならなかった。 最近の映画にない変わった感じの映画ですが、後味はそんなに悪くなく、実際の世の中も、この映画のように、ひどいことだらけのような気がする。 それでもなんとか収まり、続いていくものなのかもしれないし、たまにはこういう泥試合みたいな映画も面白いかもしれないと思った。
ニコラスによる、ニコラスのための映画?
腐敗しきった刑事をコミカルに描いた作品。なんだか良く分からないけれど良い作品だ。これは、恐らくニコラスケイジによるところが大きいのであろう。彼のためにあるようなストーリーで、こういうテイストの役柄を彼以上にこなす役者はいないだろう。 どこか普通じゃない人間の生き様を描くことで、この世の真理の一端を垣間見させるような作風の多いヘルツォーク監督だが、これほどコミカルな彼の作品は初めて観た。さすがに名匠というだけのことはあり、ストーリーも表現手法もたんたんとしてはいるが、質感の良い作品に仕上がっている。ラストシーンのほのぼのとした感じも良い。思わず、結局人間ってこんなもんだろうなと感じさせてしまう。
それでも、生きていく
渋い 重い スッキリ晴れやかになる映画ではないな ~~~ 予告編からは コミカルな内容かと思っていたのですが、 渋みのあるニコラス・ケイジが満載になっていました。 犯人逮捕 警部補昇格→警部昇格 愛する女性が新たな命を宿す しあわせは一瞬の幻 いつも残るのは孤独だけ 出世しても 家庭的な幸せに恵まれても けっして満たされることのない喪失感 それでも彼は生きていく 生への執着もみせる 死んでるように生きている そこに生の煌きはみられなかった ☆彡 ☆彡 ニコラス・ケイジが そこにいるだけで漂う存在感 練りこまれた脚本 隙のない演出 ラストに浮かべた笑みは 未来への希望だったのだろうか 未来への絶望だったのだろうか
イカスハゲ
オリジナルのハーヴェイ・カイテル版は見ていないので解らないんですが 結構な面白さでした。 ただ自分は、「正義ってなんだろう?」って観終わったあと結構考えこんでしまいました。売春婦をかこってドラッグの転売、悪徳の限りを尽くし、破綻して行く。 でもあっと驚く結末に、この世の不条理というか正直ものがバカをみるというか…何なんだろう?俺みたいな人間はやっぱだめなんかなぁ… あ、ニコラス・ケイジの映画ってまともに観たの始めてですが良い役者ですね。つっても比較してるのが20年前のwild at heartですけど…
まだまだいけんじゃん!ニコラス!!
とにかくニコラス・ケイジの独壇場です。 ◎を何個でもあげたいし、彼の演技だけにお金を払ってもいいと思いました。 徐々にドラッグ中毒が進行していく主人公を、演技だけで表現しています。 しかも、頬をこけさせる、などの身体的なアプローチではなく、表情や演技だけでそれを表現しているのです。 ここまで狂気に満ちた演技を見せられると、悲惨というのを通り越し、怖くて笑ってしまう…もうスクリーンに釘付けです。 最近は普通のおじさんになっていたニコラスですが、やはり彼には怪演がよく似合います。 演出、音楽、どれをとっても衝撃的。ハイテンションなときに是非観てみて下さい!!
独特の世界に浸る2時間+α
ヘルツォークは好きだったけど、ニコラス・ケイジ主演で舞台がアメリカの刑事ものだなんて、ヘルツォークも終ったなと思ってました。とは言いつつ、久々のヘルツォーク映画だったので、観に行っちゃいました。 結論から言うと、かなりの傑作、いや怪作です。まず、冒頭からして不穏な空気が流れまくり、ニコラス・ケイジの形相がハンパない。最初から最後まで、ヘルツォークらしさ、異端児といわれる所以がありました。舞台や俳優が変わっても独特の世界を表現し続けていることを、ヘルツォーク自らがを証明した凄い作品だと思います。
目から鱗の衝撃映画
92年に公開した『バッド・ルーテナント 刑事とドラッグとキリスト』のリメイクだそうです。私はオリジナルは見てないのですが、 刑事なのにめちゃくちゃ、やりたい放題。どんどん壊れていくニコラス・ケイジが面白くてしょうがなかったです。 悪いやつなのに、完全な悪じゃない。しかも、それがニコラス・ケイジが演じるからこその憎めないキャラクターというのが最高にはまり役でした。 しかも、悪い奴なのにぽんぽん順調にことが進んでいくさまが、 巨匠ヴェルナー・ヘルツォークならではの皮肉がたっぷり含んであるようでよかったです。この映画は北野武さんとかに観ていただきたいですね。 この単純じゃない人、とか人生とか最近日本の単純なドラマばかり見てた私にとっては、衝撃度がすごくて新鮮でした。 映画ってやっぱりすごい超オススメです。 あと、ニューオリンズっていうのはジャズの発祥の地らしく、 ニューオリンズが舞台なだけあって、 音楽がかっこよかったです。 太りすぎたヴァル・キルマーはご愛嬌。 エヴァ・メンデスもはまり役でよかったですよ。 お時間あれば是非。でも、映画館でどっぷり浸かってみたほうがいいと思います。
キャラは立っていましたが、最後は何とも歯切れの悪い終わり方だったのです。
麻薬漬けになり、目も虚ろなテレンス刑事を演じるニコラス・ケイジが凄くはまっていました。やっぱりダークヒーローを演じた方が、性に合っているのではないでしょうか。 役どころは、単なる悪徳刑事ではなく、どここか警官としての誇りや人間味を捨てきれない二面性をもつ憎みきれない奴なんですね。その微妙なニュアンスをニコラスはきっちり役作りしておりました。 但し、ラストになって急にストーリー展開が急になって、中途半端にエピソードを処理していったのが気になります。 テレンス刑事がどういうきっかけで、まっとうな家庭を持ってみようと思ったのか。そして移民の一家を惨殺した犯人を殺さず生かしておいたのか、最後は何とも歯切れの悪い終わり方だったのです。 それにしても白昼よくまぁ、仕事中でもテレンス刑事は麻薬をかかさず吸い込むものです。よく同僚にバレずに済んだことが驚きです。といっても署内にグルになっている警察官がいて、容易に証拠品の麻薬を横領することができたのでした。 そして、麻薬を手に入れるためには、売人を脅して麻薬を巻き上げるなんて朝飯前。カップルでラリっているところを発見すると、見逃してやるからと彼氏の前で彼女を犯してしまうなんてことまで、やってのけます。 だけれどこんなダーティーな刑事でありながら、表の顔は水没した警察署の中に置き去りにされた容疑者を救ったヒーローで、署長からの信任も厚かったのです。 その裏でテレンス刑事は、ワルたちも手玉にとって出世の肥やしにしてしまう悪辣さでした。連んでいた麻薬の売人一味を罠にはめて逮捕に導き、自分の手柄にしてしまうのです。逮捕するまで麻薬の売人一味を彼は徹底して利用しました。賭博の借金の穴埋めとして、捜査情報をリークして高額の報酬を得たり、押収した麻薬を金に換えたり、はたまた自分を脅迫した人物を殺害させたり、この一味を自分の都合のいいように振り回すわけですね。その辺のワル知恵の回し方は、感心するほかありません。 問題は、本人の心の問題。オリジナルでは宗教にも触れられていたのが、本作ではカットされてしまい、テレンス刑事の心の葛藤や良心の呵責するところが分かりづらくなったことが残念です。唯一、父と自分と二代にわたって警官として写っている写真を眺めているテレンス刑事のシーンを描写することで、警官としてのプライドを取り戻そうとしているのかなと思わせるところぐらいでした。 それにしても父親もその後妻もアルコール中毒患者だったのです。義理の息子が薬漬けになっていることを知っているこの後妻に向かって、テレンス刑事が酒は止めた方がいいと忠告するとき、あんたにだけは言われたくないと言い返します。全くそのとおりだと思いましたね。 親子二代に渡って、警官にであるにもかかわらず酒と薬の中毒になってしまったこの二人に共通するトラウマを描ければ、もっと深みが出たのではないでしょうか。 そしてテレンス刑事の愛人フランキーに抱く、ラストシーンでの優しさは本物であったのかどうか。見てきた人の感想を教えてください。 そしてテレンス刑事は最後に変わったのか?ワルのままなのかについてもご意見ください。 (コメントはmixiかYahoo!ブログで流山の小地蔵を検索して、そちらへ。)
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