冬の小鳥
劇場公開日:2010年10月9日
解説
フランス在住の韓国人女性ウニー・ルコントが、韓国から養子としてフランスへ渡った自らの少女時代を映画化した自伝的デビュー作。父親に捨てられ孤児院に入れられてしまった9歳の少女ジニ。はじめのうちは状況を受け入れられず反発してばかりの彼女だったが、やがて自らの運命を受け入れて養子縁組に希望を抱くようになる。「シークレット・サンシャイン」のイ・チャンドン監督がプロデューサーとして参加。
2009年製作/92分/PG12/韓国・フランス合作
原題:A Brand New Life
配給:クレストインターナショナル
スタッフ・キャスト
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2019年9月19日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ドキュメントに近い作品。
故にドラマ性には乏しい。
見ていて心動かされることは少ないが、
心に残る作品。
この作品もそうだが、
韓国映画には独特の間があって、
「そこはもうちょっとカットして短くできるんじゃないかな~」
と思うことも多いが、
逆にその間がないと後々のシーンが生きてこないのかな、
と思うこともしばしば。
ジニが脱走しようとしたシーン
ジニが仮病で残った後の行動。
尺が長すぎるような、魅せられてるような。
2019年1月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
序盤で田舎の田んぼでキム・セロンがおしっこするシーンがあった。いいのか?こんなシーンを撮って・・・
最初はだんまり屋さんで、ご飯もテーブルから払い落としたり、逃げ出そうとしたりで周りは皆手を焼いていたが、2歳上のスッキと仲良くなり、人間らしさを取り戻したジニ。怪我をした小鳥をこっそり飼っていたが、やがて死んでしまう。
やがてスッキを気に入るアメリカ人夫婦。懸命に自分を売り込む姿がいじらしく思えるほど。ジニに一緒に行こうとまで言ってくれたのに、ジニはあくまでも父親が迎えにくると信じているのだった。
孤児院モノ映画。日本じゃよくある内容だからストーリー的には新鮮味はない。最後はジニにも貰い手があったし、というか、パリまで一人で行かねばならないというのは珍しい。一波乱あるかと思っちゃいました。なぜか終盤になってから若干ドキュメンタリータッチになったような気もする。
キリスト教系の孤児院。初潮があったら貰い手がなくなるといったエピソード。死んだ小鳥と同化するかのように自分で穴を掘って埋まる仕草(直後にマリア像のカットイン)。脚の悪い長姉イェシンの失恋エピソード。終盤の写真撮影で初めて笑顔を見せるジニ。映像表現・編集がとにかくうまい。
☆☆☆★★
※ 鑑賞直後のメモから
『この道は母へと続く』『クロッシング』(韓国)系良質な作品。
上記2作品は、主人公の男の子がみずから行動して打開しようとするが。この作品では、監督自らの自伝的作品の為に、作為的な盛り上げは無い。
上記2作品並みに、幾らでも映画的な虚飾は可能だったと思うが。流石に自分に嘘はつけなかった…ってことだろうか?
足が悪い、姉さん的存在の女の子。占いを信じて海外に行きたい女の子等。触れ合った女の子達とのエピソードが、淡々と綴られて行く。
みんながお別れの場で歌う♫蛍の光♫がもの哀しい。
敢えて盛り上げを拒否したラストをどう受け取るかで、評価は別れるか…と言ったところ。
2010年10月14日 岩波ホール
2017年7月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
いきなり父親に孤児院に預けられ、現実を受けとめられずに心を閉ざしながらも、孤児院での生活を淡々としてゆく。
順々に孤児院を巣立っていく子を見送りながらも、それを自分に置き換えられず、亡くなった小鳥を埋葬したのを自分に投影して、マイ埋葬の穴を掘る。
孤児院の子どもって敏感にいろいろ感じているだろうに、闇を隠しながら蓋をしながら集団生活する現実を知った。
父親を思う気持ちが痛いほど伝わってくる。