パーマネント野ばらのレビュー・感想・評価
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四国の島に残った女のたくましさ
・最後でどんでん返しものだったとは、濃い~登場人物のオンパレードのなか管野と江口のシーンだけ空々しかったのはそういう理由だったのか
・とはいえそれで引っ張るには話が無さすぎて退屈
・下ネタで湧くおばさんたちや過去の親とのトラックのシーンなどが印象に残ってるがいかんせん体温は上がらず
・菅野美穂の顔の表情だけで持っていく演技はすごかった
ラストが近づくにつれ涙腺崩壊。
この切なさが好きで何度も観ている。
菅野美穂さんの透明感ある少女っぽさに驚いた。
登場人物が魅力的でいい。
チェーンソー親父を見捨てないパブのママさんの小池栄子さん。
男運悪すぎる池脇千鶴さん。
「わたし狂ってる?」😭😭😭
なおこの言動を温かく優しい目で見守る。泣ける。
ともちゃんとなおこがコインを埋めるあたりから
もう涙が止まらない。
パーマ屋のお客さんのおばちゃんたちの会話がとても笑える。
大好きな映画。
悲しいラスト
一番まともな感じの人が一番壊れてたっていうラスト…
映画の途中あたりから西原理恵子さん原作だということを忘れていたが、見終わって思い出した時、府に落ちた。
西原さん…落とす時はとことん落としますね…
ホラーより怖いです。
1人で生きるのは難しい…。
この町の人間はみんな狂ってる…。
男に依存してないと生きていけない女性達。
これが都会と田舎の違いなのかもしれないですね。
都会だったら、やりたいことが沢山あるけど、田舎に住んでいたら1人じゃ生きていけない。
その穴埋めとして、男を求めてしまうのだとしたら切ないです。
依存しすぎた結果、一番一途だと思っていた女性が、実は一番狂っていたという衝撃のラスト…。
温かい砂の温もりを、大好きな彼の体温と錯覚するラストに涙が出そうになりました。
平凡に幸せに生きることは、単純なようで実はなかなか難しいのかもしれないですね…。
最後にびっくりホロリ
高知県の漁村が舞台で田舎ほんわかものかなぁ、と観ていると、登場人物それぞれが抱えている問題や精神的な弱さが交錯しつつ、それが総体で地域社会を構成している様子が描かれていて良かった。やはりそこで終わらないのが吉田大八映画。いつもラストで観客の視点を主要人物の内面に反転させることで、物語に散らばった様々な伏線を一機に回収して終わらせる。そこには単なるカタルシスを越えた物語やテーマに深みを与える要素があるから、感心させられる。とても良かった!
●不思議な世界観。
コミカルなのに、ちょっと怖さがあるというか。
西原ワールドと吉田大八の化学反応が素晴らしい。
夏木マリたちのババア全開っぷりと、菅野美穂の危うさ。不思議なバランス。
横道世之介に近い感覚。
田舎町の安定感というか、強さというか、何気ない日常がステキだ。
違和感の正体
主人公の菅野美穂と教師の江口洋介の恋に関しての描写があまりにも不自然。学校に部外者が入って、教師と親密そうに歩いている状況など、私の想像力では納得できない。
また、周囲の人々のダメダメぶりからすると、この二人の「まっとう」な感じに歯が浮いてしまう。
画面の深度を意識したカットを重ねあげる点や、小道具の上手い利用、小池栄子、夏木マリらの素晴らしい人物造形のおかげで、くどい説明的な部分を感じさせない。
その中でも、主人公の義父である宇崎竜童がダメ男のダメ男たる所以を語る「夜中の2時のスナック」のセリフが忘れられない。
異論は多いかも知れないが、レオス・カラックスの映画を思い起こさせる。
このような純映画的な演出がしっかりとなされているにもかかわらず、菅野と江口の浮きっぷりに不思議な違和感を感じたのだ。
しかし、映画の終盤になって、この違和感が映画全体を支配する仄かなサスペンスの演出であったことが解る。
主人公の小学校時代の回想にむしろ騙されていた自分に苦笑いである。
この違和感を生み出した菅野美穂の演技力と、ここまで観客を引っ張ることに成功した吉田大八監督の演出力には脱帽である。
恋って気が狂うもの
恋愛って、すればするほど気が狂うもの…
なのかもしれないなぁ。
女って受け止める側だし、どぉしてもねぇ…
主人公の彼女は確かに気が狂ってる。
だけど気持ちもわかる。
歳をとると恋愛は人を変えて反芻するだけ?
な気もしてしまう。そんな自分に気づく時
もぉその恋は終わってしまってるんだろうな。
だから気が狂ってくる気もする。
この歳で観たからか共感出来るなぁ…
この作品は深く考えると怖い映画ですね。
歳をとるって嫌だなぁって感じる作品でもあります。
『桐島』より面白い
これで、吉田監督の作品鑑賞は2作品目です。大ヒットの『桐島』とこれ。
実は私、正直に申せば『桐島』はあまり好きになれなかったんです。それは『桐島』のレビューに書いたとおり。だから正直に申せば、吉田監督の作品を今後積極的に観るということはなさそうだなぁ、と考えていたわけです。
でもそんな私がついついこの『パーマネント』を観てしまったのは、そう・・・偶然BSでやってから・・・
しかしっ! そんな偶然での出会いではあったのですが、観てよかったと思える作品でありました!
なんでしょうね、最初は「あぁ、やっぱり吉田監督だわ」みたいな感じで批判的な気持ちだったんですよ、正直。特に前半、なんだか邦画独特の、という感じのユルい笑いでつないでいくところとか、私的にはキツイなぁと思っていたんですけど、そうですね、どこら辺からだろうか、うん、やっぱり菅野美穂と江口洋介の邂逅が描かれ始めたくらいからですかね、特にそうした場面での菅野美穂のテクテクした不器用な歩き方を観たところぐらいから、それでもって菅野美穂が寂しさを泣きながら訴えるあたりから、なんかこの映画の結末が知りたくなってきたって感じがあるんですよね。まぁ、要は菅野美穂の魅力にやられたということでしょうかね。
そしてラストの展開・・・菅野美穂の決定的セリフ・・・正直、ドキッとしましたよ。なんというか、まったくこうした展開を予想してなかったんで、急に恐ろしいものを見せられてしまったというかね。
『桐島』と『パーマネント』の違い、なんだろうなぁ・・・と考えましたですね。やっぱり『桐島』はあざとい感じがしたのかなぁ・・・などと考えてしまったりです、はい。
最後のおちが。
前半のダメな大人達の海辺の暮らし
は観ていてとても楽しい。
ち○この話で集まるおばちゃん達の中に
混ざりたい。
大好きな感じ。
が、
最後でこんなおちになるとは 想像外で
驚きました。
こういう作品がもっと沢山みたい。
この恋はつらいな
主人公のどこか寂し気な佇まいが、幼児期の不安定な家族関係からなのか、離婚して好きではないと言っている町に仕方なく帰ってこなくてはならないことの憂鬱さからなのか、恋愛がいつまでたっても平穏にすすまない町の女性たちのドタバタな中でラストにその訳が明かされたとき、確かにこれほどつらい恋の形はないだろうな…と鳥肌がたつほどの悲しみに包まれました。
まだ何も始まっていない恋だからこそ美しい形のまま永遠に心に残ってしまう。現実には自分のすべてを黙って受け入れ認めて包んでくれる人などいないし、目の前で見せられているほかの男のような嫌な部分もその人には見ることもなかった。これからというときにただ優しい大人の憧れの恋人のまま、掴み取る前に風のようにすり抜けてしまった。
そんな恋を周囲はどこかで過ぎる時を待つように見守っているが、子供だけは恋する母親を辛辣に見つめている。かつての自分がそうであったように・・その恋はあなたを幸せにしていますか? その恋に逃げてしまっていいのですか?
ラストにどこかで現実を受け入れつつある主人公に子供が声をかけたとき、私がいるからいいじゃない・・とかつて母親に言った自分が蘇ったであろう主人公の静かな微笑みが救い。少なくとも子供は幼い時、だれよりも明確に母親を欲してくれるから。
今まで観た邦画の中で一番衝撃を受けた映画です。
今まで観た邦画の中で一番衝撃を受けた映画です。
邦画独特のほのぼのした雰囲気を持ちつつ、
ミステリーのようなどんでん返し。
こういう映画をもっと観たい…!!
吉田大八ツボです。
残りかすの町
久しぶりにすきーな映画だった
ともちゃんみっちゃんとの関係も好きだし、町の人もすき。みんなの口には出さないけど、心配だったり思いやりだったりが溢れてるのがよくわかる。
悲しみの描き方が美しかった。めちゃくちゃ切なくなった。
江口洋介凄まじくかっこよかったな、役柄がよかったし、気持ち悪い感じがなかった。かっこよかった〜
菅野美穂、すごく優しい喋り方。静かなのが良かった。すっぴん?なのかなあれは。可愛く見えた。良かった。
掘り出し邦画でした。
パンチが効いてる、けど優しさも溢れてる
正直終盤に差し掛かるまではちょっと微妙かなと思いながら見ていたのですが、菅野美穂が演じた主人公なおこのとある秘密が明かされてからは様相一変、今まで見ていた景色がガラリと変わる演出には、思いっ切りしてやられました!
ずっと違和感は感じていたんですよね、何か微妙に変だなって。
しかしなおこの秘密がアレならば、それまでの違和感もなるほど納得、全てのエピソードや台詞が、最後は見事に集約って感じでしたね、お見事でした。
さすがは吉田大八監督ですね、途中まではやらかしたかなと思ったけど・・・。
それにしても、作品の舞台となった寂れた港町(高知県なのかな)の女性達のパワフルさと言ったらもう・・・引くぐらい凄かったですね(苦笑)
特に美容室パーマネント野ばらの常連のオバちゃん達の会話が、ほぼ下ネタと言うのがまた何とも・・・。
トンデモ女性ばかりが住む田舎町、主人公のなおこは内心では毛嫌いしていましたが、それは見ている側も思わず納得でした。
でも秘密が明かされた最後には、町の印象は全然違ったものに変わってましたね。
なおこの親友2人も、おばちゃん達以上に個性的でパワフルでした。
小池栄子が演じた男勝りなみっちゃん、池脇千鶴が演じた強烈に男運の無いともちゃん、2人の生き様は笑っちゃうぐらい悲惨なものでしたが、それでも恋する乙女心には・・・自分に正直に生きている姿には、妙に清々しい気持ちにさせられました。
どんな恋でも無いよりマシ、最初は見ていて痛々しかったけど、終わってみれば格言だなぁ~と、しみじみ。
一方のバツイチ子持ちのなおこは、江口洋介が演じたイケメン教師カシマとラブラブな模様、でもどこか違和感、そして2人の恋の結末は・・・。
江口洋介が、今回はいつにも増してカッコいいなと思いながら見てましたが、そう言う演出にしたのも、結末を見れば思わず納得でした。
全て分かった上で優しく見守る夏木マリが演じた母親がまたいい味出してましたね、そして菅野美穂の受けの演技も本当に素晴らしかったです。
切なさたっぷり、でも優しさもたっぷりな良作映画でした。
見逃さないで。
主人公には特にこれといったエピソードもなく話が進む。
バツイチ子持ち、素敵な恋人がいるのに、何故か孤独感に苛まれるなおこ。
途中なにが言いたいのか解らなくなって困惑する。それでも、役者がいいから観られる。最後の最後、一気に視点が変わる。
散りばめられた伏線が一気に繋がる。
全てに納得が行く。
人々の優しさに気付く。優しい。
でも切ない。すごく切ない。
退屈に思うシーンも、大切なラストまでの伏線。
台詞ひとつ、場面ひとつ、見逃さないでほしい。
安易なはたき込みに頼る力士は成長しない。
安易なはたき込みに頼る力士は成長しない。
西原理恵子による原作は未見。どうやら設定等は色々と変えているらしい。
娯楽が何も無い町。人々の楽しみは男女のはたき込み、或いは誰と誰がくっ付いた、もしくは別れたの噂話だけ。特に盛り上がるのは“あのチ○コ”に“その○ン○”の話だ!パンチパーマ軍団が強烈過ぎる(笑)
女の子ものがたりを彷彿とさせる、菅野美穂:小池栄子:池脇千鶴の3人の仲良し。もしも『女の子…』の3人が地元に住み続けていたら…。
過激な愛情の小池。
痛すぎる男運の池脇。
そして、純真な感情を持ち続ける菅野。
3人3様な恋愛事情を互いに持ち、他の2人が絶えず気遣いながら、日々の生活をしている。この友情がとても良かった。
でも、この3人が後にパンチ軍団になるのか…とゆう怖さも同時に(笑)
いつの日にか言うんだろうなぁ〜。「あの時のチ○コ」や、「その時の○ン○」…って(汗)
その他の住民達の枝葉のエピソードも実に強烈。パンチ軍団のおばちゃんのはたき込み方(笑)や、ゴミ屋敷婆さんのブラックな恋愛。
また小池栄子の父親が、家族を思っての過激な行動等は、亭主に対する小池の過剰な愛情と重なり合い、この親にしてこの子有り…と、思わせた。
因みに私は、○線を切って生計を建てていた、と語っていた人を実際に知っているので、「本当だったんだ!」と観ていて苦笑いをしてしまった。
本人曰わく「生きるのに必死だったから、今考えると、よく死ななかったと思う」と言っていたが…。
普通じゃない人々が登場する中にあって、ごく普通の女性をごく普通に演じる菅野美穂。久し振りの映画出演だが、巧い。いや、本当に巧かった。
普通じゃない人を演じるよりも、普通の人を何気なく演じる方が、格段に難しいと思うので。この作品の彼女は素晴らしかったと思う。
そんな普通の出戻り娘を傍で見守る夏木マリとの母娘関係もまた良かった。その昔反抗的な娘の眼を警戒していたこの母親。今は数多くの町で起こる出来事にアンテナを張り巡らし、言葉少ないながらも静かに見守っているこの母親。夏木マリの演技もまた素晴らしかった。
母親のちょっとした変化も見逃さず、大好きなパパの事を忘れる度に反抗的な眼を向ける娘のももちやん。
この親子3代に渡る、隠れた愛憎劇を忍ばせているのも見事でした。
だが、それに比べると一見して軽そうに見えた江口洋介との関係でしたが…。
それまでの菅野美穂の演技が、実に用意周到だっただけに、最後の展開には意表を突かれた思いでした。
「あんたほっとくとどっかに行っちゃいそうだもんな!」
この言葉には、そんな彼女の危うい深層心理の意味が有ったのか…と。
そんな彼女のちょっとした心の変化を、見逃がすまいとする、女同士の友情と母親の愛情は、とても秀逸な物語でした。
でも、やったんだなぁ自分1人で…。
あの帯クルクル(爆)
(2010年6月2日ヒューマントラストシネマ有楽町2丁目/スクリーン1)
田舎ほのぼの系だと思ってた
彼氏に勧められて観ました。
田舎ほのぼの系だと思っていたのですが
すごく衝撃作でした。
日常会話は半分以上下ネタだし不謹慎だし
だけど、そんな中で生きながらも
みんな切ない気持ちでいっぱいで
最後は救われたような救われなかったような...。
だけど、すごく好きです。最後のネタばらしみたいなところで鳥肌立ちました。
はあ...誰かに勧めたい。
しみじみと暗いだけの邦画もいいけど
このくらいバランス取れてる映画の方が見やすく飽きないですね。
こんなに風景が変わる映画は初めて
基本ほのぼのとしたおバカな女たちの物語といった感じなのに、最後で全ての伏線が回収された瞬間の衝撃は言葉に出来ない。おバカじゃなかった…。こんなに風景が変わる映画は初めて。
全75件中、21~40件目を表示