「魂の姿」マイケル・ジャクソン THIS IS IT RuRaさんの映画レビュー(感想・評価)
魂の姿
細い身体から醸しだされる、繊細なのに凛としたたたずまい。
的確に計算されたかのように、品のあるエレガントなダンス。
誰もが認める圧倒的な、スーパースターのオーラ。
美しく愛しくセクシーで、どこまでも優しいマイケル。
だが、この映画で人々の心を打つのは、それだけじゃない。
あれだけの才能溢れる天才が、だがその突出した才能がゆえに中傷され続けてしまった悲劇。
どうしたら、あんな崇高な精神を持ち続けられるのだろう。
人を憎まず腐らず、ただ無邪気に真っすぐに愛の持つ力を、疑いもなく信じていたマイケル。
ヒットラーだって歌の持つ力で変えらると言っていたマイケル。
彼は悩み苦しみ傷つきながらも、人間の美しい部分を諦めていなかった。
マスコミや心ない人々の醜い世界に誰よりも晒されながら、
その魂は染まらず穢れず汚されず、透き通るほど純粋な心を持ち続けられたこと。
だからこそその姿は、天使のようにひときわ輝いている。
その気高い精神や信念は生涯、一貫して揺るぎない。
この真実こそが、マイケルという存在の最高の奇跡だ。
コメントする