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自閉症児と看護学生。それとガンに苦しむ熟年夫婦の触れ合いのドラマ。
高校時代に好きだった同級生に似ている男の子は自閉症を患っていた。
主役の大塚ちひろちゃんが可愛い。
また1人お気に入りの女優さんが増えたぞ!
自閉症児を演じるのは加藤祐貴。難しい役柄を大健闘だが、途中から演技がパターン化してしまうのが惜しい。
訳ありの熟年夫婦に秋野太作と大森暁美
自閉症の彼を車に思わず乗せてしまうのだが、一見何の関わりも無かった熟年夫婦が実は…と、どちらもかなり強引な展開だ。
昔の事を思い出し、話始める秋野の口から自閉症児と、社会との実態が観客にも分かる様に説明され、考えさせられるのはこの映画のポイントになっている。常に秋野に寄り添う大森暁美のさりげなさがとても素晴らしかった。
ただ映画が進むに従って、それらの問題定義よりもこの熟年夫婦の夫婦愛が強調されてしまい、問題意識が遠のいてしまうのはどうなのだろうか?。
その為に、ラストシーンを観終わってつい「だから?」と思ってしまった。石井めぐみ演じる自閉症児を抱える母親側のドラマも、作品中では完全に他人任せの様に見えてしまうし。弟の恋人役である松嶋初音側の自閉症児を抱えるドラマも、中途半端に終わってしまっているのは勿体無い。
「また今度!」
果たしてまた会えるのだろうか?
でも何度も“また今度”と強調するが、“マタコンド”とカタカナにするとB級の怪獣映画みたいだなあ〜(笑)
(2009年8月27日東京都写真美術館大ホール)