「描きたいもの」ゲゲゲの女房 K・Mさんの映画レビュー(感想・評価)
描きたいもの
なんでそこから始めてあれで終わるのか。
水木さん夫妻は感じが出ていて良かったんだけど、一度に通して観るのは苦痛だと思う。
吹石一恵が昭和の香りを撒きながら水木さんも妖怪も許容する不思議な味わいを醸しているのに、冗長な展開と独りよがりなテンポがぶち壊している。
前半の〈顔も合わせない、会話も一方通行、鬱屈した絵面〉それ自体は面白い。
が、映画で表現するならそんなのはパパパっと済ませて、何なら明るくスタートしてクライマックスに持って来ても良いぐらいだ。
それほど、苦痛だということである。
登場人物は苦しんでも、観客を苦しませてはいけない。
一体、描きたいものは何だったんだ?
コメントする