クヒオ大佐のレビュー・感想・評価
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コメディ?堺雅人に頼りっきり。
結婚詐欺師は医師か操縦士が鉄板らしい
総合45点 ( ストーリー:45点|キャスト:60点|演出:55点|ビジュアル:70点|音楽:60点 )
くだらない詐欺師と彼に騙される女たちを物悲しくも滑稽に描く。実在した結婚詐欺師だそうだから、こんな馬鹿げたように見えてもそれなりの力はあったのだろう。
だが笑えたわけでもないし、真剣に詐欺の過程を追いかけ女心をさらけ出すわけでもないし、観終ってすっきりするわけでもない。それがどうした、これだけでもう終わりなの?、という感じでした。喜劇なんだろうけれど馬鹿馬鹿しくて笑えないこの演出の質が高いと思えないし、こういう路線は趣味に合いませんでした。ただ女優陣は良かったと思います。
実話が元だと考えるとおもしろい
かわいそうでバカな結婚詐欺師のコメディー映画です。
アメリカ軍人のふりして、つねに制服を着ているところや日本人が外国人のふりして話してる変な訛りの話し方。怪しさ満点な男が主人公です。
辛い現実から逃れるために、妄想する癖がついて、自分でもなりきっている所や中途半端な知識のためにすぐぼろが出る所が他の結婚詐欺師とは違うと思いました。
安っぽい詐欺師をコミカルにかかれているのがすごいなと思いました。
騙す人、騙される人の背景を延々と語らないことで、想像力を掻き立てられる内容だと思います。ターゲットになった人とならなかった人の違いを感じました。
暗くて要点がわからない
おかしさと哀しさ
見る前は、脱力系の映画だと思ってた。
だって、堺雅人演じるどう見ても日本人が、片言の日本語を話す偽アメリカ人に扮するのだから。
しかし、実際見てみると、おかしさの中に哀しさ溢れる作品だった。
クヒオ大佐は過去のコンプレックスから、最後まで虚像を演じ続ける。
松雪泰子演じる弁当屋の経営者も、おそらく騙されていると分かっていても、お金を貢ぎ続ける。
満島ひかり演じる博物館員も、この偽アメリカ人の事が気になり始める。
登場人物のほとんどが、何かしら負い目を持っていて、コミカルに描いているのだけれど、それがさらに哀しさを色濃くしていて、やるせなさを感じた。
でも、基本はコメディなので、考えてしまう部分を感じつつも、楽しんで見れた。
人間ドラマとすれば、そこそこ秀逸。
堺さんの演技がにくめない
アメリカ人になりたかった男の悲喜交々
クヒオと名乗る詐欺師、決して天才的な能力があるわけではない。むしろ、詐欺師の落ちこぼれである。昭和70年代といえば、海外旅行はまだ一般的ではなく、日本人のアメリカ人に対する憧れやコンプレックスがまだ色濃かった時代だ。国際結婚に憧れる女性も多かっただろう。米海軍パイロットを名乗りながら、まったく英語が話せなかった男に引っかかったのは、そんな背景があったのかもしれない。
しのぶの弟にいきなり英語で語りかけられてガチガチに固まるクヒオが笑える。どんなに取り繕おうとしても、彼のパイロットとしての知識は経験ではなく、書物などの丸かじりなのだ。
正体がバレても逃げ出さないのは、単に女を騙そうとしたのではなく、一生懸命、米軍パイロットになり切ろうとしていたのではないか? 謎を残したままエンディングを迎えるが、解釈はいろいろで愉しい。(松雪泰子の、ちらっと敬礼のような仕草がヒントかも・・・)
境雅人の出演作は、どれも淡々とした内容ながら、観終わって数日経ってから、じわりとジャブが効いてくるような作品が多く、点数がつけづらい。(笑)
クレイジーケンバンドによるエンディング・テーマは、気品ととぼけた味を併せ持ち、この作品にぴったりだ。
kill you!!!
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