劇場公開日 2009年12月12日

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ジュリー&ジュリア : 映画評論・批評

2009年12月15日更新

2009年12月12日よりTOHOシネマズシャンテほかにてロードショー

料理への愛情が一杯で料理好きには堪えられない映画

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この映画を見れば、誰でもジュリア・チャイルドが好きになるだろう。美味しい料理や美しい物に素直に反応して感激する陽気で大らかなジュリアは、古き善きアメリカを象徴するようなキャラクター。メリル・ストリープのちょっとオーバーな演技が、ジュリアの好奇心の強さに重なって、その楽しい人柄を増幅させている。特にコルドン・ブルーでの料理修行のパートが面白くて、メリルのファンであろうとなかろうと、意地になってタマネギを刻むジュリアを愛さずにはいられないはずだ。

第2次大戦後の外交官の妻と、9・11後の市民相談係。生きた時代も環境も性格も異なるジュリアとジュリーだが、現状への不満から料理に生き甲斐をみつけていく2人のプロセスを、フラッシュバックでぴったりシンクロさせたノーラ・エフロンの手際は見事だ。マッカーシズムや9・11など政治の影の部分と、コミカルな部分のブレンド具合も上手い。

不肖私も料理本を出せば?と勧められて、料理を作るのとレシピを作るのは別問題と尻込みした経験があるから、ジュリアが素人向けの料理本を執筆するのに8年もかかったというのは頷ける。それを1年間で再現して食べるというジュリアの計画の無謀さも驚きだ。とにかく、料理への愛情が一杯で料理好きには堪えられない映画。素材に火が入って味が染み渡っていく様子や、完成した料理の最初の切り口など、料理そのものをもっと写してくれればさらに良かったのだけど。

森山京子

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