人間失格のレビュー・感想・評価
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どんなにヤツレても魅力的な葉蔵・・・
3月15日観賞 第一弾
原作は大昔に読んで、イメージのみの記憶となっていた。
なので、映画を観れば思い出すかな、と思いながら観ていたが、さっぱりイメージのみから抜け出せない。
ま、いいんですけど。
生田斗真の魅力満載で、美しい映像がたくさんでしたねぇ。
ファンではない私も思わず俄かファンになりそうな程、魅力的でした。
これなら、あらゆる年齢層の女性を惹き付けるのは当り前だと、妙に納得したのでした。
こんな男ヤダと思う反面、庇護欲を掻き立てるんだろうなぁ。
印象に残っているのは、寺島しのぶとのやり取りで、
「鎌倉の海に行こうか・・・」で、それが何を意味するのか、ギリギリの処にいる人同士には通じてしまうことが、すごい、というかビックリしてしまうことでした。
あと、石原さとみとの小さな幸せがこんなことになってしまう原因がわかんないです。あの子は何の為に?
ギリギリの人同士は寄り添っても安らかにはなれないんだろうか?
仮に100%を自分に向けられても足りないんだろうね。
120とか150とかじゃないと、自分の欠けている所が埋まらないんだろう。
何もかもを決定的に壊した、堀木役の伊勢谷友介に、ちょっぴり怒りを感じたのは私だけでは無い筈だ。
単純な観方かもしれないですが。
今、落ち込んでる人ははまるかも。(太宰の小説とかと同じで)
中原中也の骨の詩の下り、個人的にウケました。
昔の家庭内ギャグだったので。
でも、森田剛はないんじゃないかと。
これも個人的感想です。
人生に追われる。
生田斗真くん、いくらなんでもモテ過ぎです
う~~ん、
生田斗真くんは、
すごい頑張ってるなぁ
でも、それだけかなぁ・・・
~~~
原作は読まないほうがイイと判断し未読です。
原作から与えられるイメージに基づくのですが、
映画化をすること事態、かなり難しかったのではないかと。
だから、これが精一杯だったのかな、という気がしないでもありません。
芸術的な映像は綺麗
ロケ、セットにもこだわり感じます
部屋の小物など、美術さんへも賛辞の言葉を贈ります
よくここまで、豪華なキャスティングを実現させた。関係者に拍手です。
と、映画としては、
良質だと思いますので、
あとは好き嫌いの問題になってしまうのでしょう。
☆彡 ☆彡
上映後の舞台挨拶。
登壇した先輩役者の褒め言葉に
感極まったのか生田くん泣いていました。
2ヶ月間、京都に滞在
今作の撮影以外の仕事は入れなかった
それだけの、熱意がシーンの各所から伝わってきます。
正直、生田くんの演技だけでも、観る価値があります(断言)。
豪華役者陣、一番強烈に残ったのは、
石橋蓮司さんかなぁ。『今度は愛妻家』に
勝るとも劣らぬ怪演を、ここでも見せてくれています。
生田くんの
魂こもる演技にA-をつけさせて頂きますが、
ストーリーは、B-かな、が本音ですね(苦笑)
美しくてすみません。
ひたすら、ただひたすら美しい、透明な存在感を持つ
生田斗真が観られる、そんな映画だった。
原作はあまりにも有名だが、どうも私は読む気がせず
きちんと読んでいない…^^;(落ち込みそうだし)
「生まれてすみません」の言葉だけでどうにも辛いのだ。
太宰治の世界を映画がどう魅せたかは比べられないが
廃人、というよりは美しく朽ち果てる繊細なイメージだ。
そしてこれはおそらく私だけではないと思うのだが^^;
もっと淫らで自堕落な雰囲気に満ちるのかと思ったら
まったくそんなことがない。
あれだけ名立たる女優達に彩られているのに、彼との
絡みなどほとんど皆無に近い…(爆)
(生田斗真を守りに入った?まだ食われてはいけないと。)
彼が地獄に堕ちていくという、勝手な推測に先立った
自分は、アレ?という感覚で、しかしながら彼を取り巻く
濃厚な臭いだけは(すいません、またこの字で)消えない。
美しく繊細な彼の造詣は、今時の?男の子に通じる。
彼に男を感じる部分はない。誘惑される恐れも感じない。
ただこちらが欲すればついてくる。我を張らず、優雅で
(これは育ちのせい?)女性からするとドキドキはしないが、
傍に置いておきたいタイプ?あ、それは私がなのか^^;
原作の主人公はもっと男を感じさせるタイプだったと思う。
でないと女達が溺れる理由にならないもんね。
さて、怪演著しい^^;女優陣の皆さま。。
いや~お疲れさまでした。寺島さん、大楠さん、三田さん。
生田くんに続き中高年を美しく撮った?ともいえる作品は、
彼女らの「妖熟昇格」映画になったんだろうか。う~ん!?
(ベストは中原中也でしたね。映画オリジナルらしいけど)
生田斗真ファンばっかりだったょ
静かにゆっくり世界に浸れました。おすすめです。
原作を読んでいなくても映画で感じ堪能できる作品だと思います。
作品紹介のあらすじを読んでおくといいかもしれません。
時代・世界観を感じる美しい映像が流れるなか
主人公の大庭葉蔵の孤独を見ます。
静かにゆっくり流れていく美しい映像には
気付かなくても想いが乗っていたようで
知らずに心にたまって、ある時、溢れてきます。
胸の痛みとともに優しいあたたかい気持ちに包まれました。
悲しく切ないけれど満たされた、そんな余韻に浸り劇場を出ました。
美しい映像たちにはたくさんのメッセージが込められているのだと思いました。
それは静かだし、すぐには見えてきません。
観た人がそれぞれに感じる映画。
生きる強さとずっと大切に守っていきたい優しい気持ちに気付かされます。
私は心が震えました。是非おすすめしたい作品です。
昭和ロマンを伝える重厚かつスタイリッシュな映像と琴線に響く美しい旋律が余計に印象に残った作品でした。
本作のテロップ最後の文言には、主人公の大庭葉蔵は太宰であると宣言して、この名作を後世に語り継げなければならないと訴えています。そんな文言を大上段に宣言し、さらに製作指揮に角川歴彦御大が名乗り出て、角川グループが総力を挙げて取り組んだ文芸大作となりました。
確かに、原作『人間失格』は、主人公の語る過去には太宰自身の人生を色濃く反映したと思われる部分があり、自伝的な小説であるともみなされてきました。
従って、葉蔵の役作りにおいて、何処か太宰を暗示させるものが必要であり、どうして太宰は酒におぼれ、死に急いだのか。太宰の内面に対する深い考査が監督には求められると思います。
ところが本作は、葉蔵の内面描写が浅くて、単なる無気力な青年にしか、見えてきません。原作では、葉蔵の閉鎖的な人格を、人とは違う感覚を持っており、それに対して混乱し発狂しそうになるとはっきり明記されているにもかかわらずです。原作の物語は、面白おかしくおどけてみせるばかりで、本当の自分を誰にもさらけ出す事の出来ない男の人生を、3つの手記で著されています。
その中で、「道化」が重要なキーワードになっているのに、少年時代に体育の授業で、わざと失敗するシーンで「道化」に触れたことにしてしまって、成人してからは、訳も分からず消沈し、逃避しようとする姿しか描かれていないことに疑問を感じました。
さらに太宰文学の魅力は、単なる絶望に打ちひしがれる根暗さばかりではないことです。自ら破滅に向かっている主人公のなかに、希望への強いメッセージが込められているところが深い感動を呼び起こしてきたのです。
その点を根岸吉太郎監督は、『ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~』のラストで印象深いシーンとして挿入したものでした。太宰の理解は、根岸監督のほうが数段上といえます。
ついでに言えば、生田斗真は本作で、妻の不義密通が分かった後の苦悩ぶりなど、難しい役どころに果敢に挑戦してますが、経験不足は否めません。『ヴィヨンの妻』での浅野忠信と比べたら、その道化ぶりに格段の違いが出てしまいます。
本作でも、仕掛けるとしたら後半の鉄との絡みのシーンだったと思います。父親の愛人だった鉄は、麻薬中毒となった葉蔵の世話係となります。鉄は葉蔵に愛した男の姿を感じ、あるときはひとりの女として求め、あるときは義母として慈愛に包み込んだのでした。 このシーンで、もっと葉蔵の救いと希望が語られるべきでした。
但し、鉄を演じている三田佳子の演技は、凄いの一言。なにも語らなくても、狂おしいほどの鉄の心情を演じていました。これは一見の価値があります。
それ以外は、不満一杯。突っ込み処満載で、きりがありません。
だいたい中原中也を架空の設定で引っ張り出すのなら、太宰VS中原の息の詰まる人生観の邂逅があって然るべきでした。それが、線香花火の乱舞や花吹雪などシンボリックな映像で抽象的にごまかしたようにしか思えませんでした。
中也は精神に支障をきたし、千葉県の療養所に入院したことがあるので、本作はどうも中也と芥川をごちゃ混ぜにした可能性があります。
真摯に人生の真実を求めていた中也に対して、本作に登場する「森田」中也は、悪ガキみたいな印象でした。ジャニーズなんて使わなくて、もっと中也に迫れる俳優はいたはず。
悪友堀木との関係も、何で堀木は葉蔵を憎んでいたのかすっきりしませんでした。また葉蔵の女性遍歴も唐突すぎで、何で出会って親密な関係となったり、すぐ別れたりするのか、過程が省かれているためよく分かりません。
全体を通して、余計な説明をぶった切るシュールな展開が荒戸監督の持ち味なのでしょう。但し、観客としてはあまりに強引に場面が次々変わって筋に置いて行かれては、消化不良になります。
昭和ロマンを伝える重厚かつスタイリッシュな映像と琴線に響く美しい旋律が余計に印象に残った作品でした。
人間失格 こういう解釈もあり?
主人公に"生田斗真"を起用したとき、小説を読んだことの無い層を取り込むための施策だと感じておりました。
イケメン起用すれば"売れる"とか、そういうのはどうなんだろう。と。
しかし、それは私の幻想でした。陳腐な学園ドラマとは違う、彼の才能の一面を見せ付けられました!(笑
今作で、彼のファン増えるんだろうなぁ。もちろん私もその1人です。
さて、肝心の内容です。
映画だけの内容では人間失格の全貌を理解するのは難しいと思われます。
他のレビューでもあったように、今作を見直すか原作を読まない限り腑に落ちることはないでしょう・・・。(私は残念ながら原作を読んだことがない・・・。)
この映画で、もっとも注目するところは、
主人公が行き着いた最後の地で出会う最後の女性、鉄(三田佳子)とのシーンです。
グーグル先生によると、この鉄という女性。小説版では数行しか語られない。
ここに、監督の思惑があることを見落としてはいけません。
監督は、モルヒネ中毒で人間失格した主人公に対して、ここで"救い"を与えるのだから。
少年時代、本来の自分を隠匿し続けた主人公。
最後の地で出会った鉄に対し、幼い頃に失った"母親"を重ね合わせます。
鉄が主人公に対し、「あなたは何も悪いことはしていない。」「私が全て許してあげる」などの言葉をかけます。ここで、彼が生まれて初めて"無償の愛"を感じることができたのです。
そして、"胎内"を思わせるシーンが登場します。このシーンは確実に、彼が生まれ変わったという隠喩でしょう。
そうして、彼が生まれ変わった朝。鉄が窓を開ける場面がありますよね。
これまで暗かったシーンが、突然真っ白な雪景色に変わります。
このシーンから、「人間には無限の可能性がある。人生は目の前が真っ暗だから先が見えないのではない。明るすぎて目の前が見えないだけだ。」という、前向きなメッセージを感じる事ができます。
この"鉄編"では、人が生まれるプロセスを感じることができるでしょう。
( 深読みしすぎ?(笑 )
ですが、やはり人間失格。
最後は原作どおりに帳尻を合わせてきます。
ここで、見た人の意見が分かれるのではないでしょうか?
原作を見た方は、是非見に行ってください。
生田斗真を見に行くだけでも価値はあるし、原作との違いを見比べるのも
いいんじゃないでしょうか。
ではでは、良いご鑑賞を!!
もう一度、見る気がします。
原作が読みたい。
試写会行ってきました。
そして、生田さんの情熱大陸を観ました。
番組中でてきた「微笑み」のシーン。
とても印象に残っています。
心に引っかかるというか。
あのシーンは、映画では、直前の伊勢谷さん演じる堀木の言葉と相まって
ますます凄みを帯びていたような・・・そんな記憶。
むしろ堀木の言葉が引っかかるのか・・・。
なんとも切ないです。
とにかく物語は淡々と進み、所々にちりばめられた印象的な映像に
気を取られていると置いていかれるという・・・。
でも、行間が広~くあいている、観る側にとても不親切な感じが
逆に自分の好きなシーン、好きな言葉を自由に思い起こさせてくれて心地良い。
感覚で味わう作品。
もう一度観てどう感じるか確かめてみたいですね。
文学作品なんだよな
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