インビクタス 負けざる者たちのレビュー・感想・評価
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私が我が運命の支配者、指揮官。
スポーツを通して人と人との隔たりが無くなっていく様子を描いており、
観やすい・解りやすい・カタルシス有りで素敵な作品です。大好きです。
劇中にも出てくる、
「私が我が運命の支配者、私が我が運命の指揮官なのだ」
という詩が心に強く残ります。
人が人を奮い立たせるもの
バランス感が素晴らしい。
スポーツ映画に偏らず、
政治映画に偏らず、
男同士の友情映画に偏らず、
完璧な映画でした。
世界中の人々の心を動かすために、
世界中の人々を説得する必要はない。
獄中で一編の詩に心を動かされた私が、
ラグビーチームのキャプテンの心を動かし、
チームを奮い立たせ、
憎しみ合う国民を赦し合い、
世界中の人々に感動を与えた。
たったひとつの表現。
詩でも曲でもアートでもなんでもいい。
その表現が世界を動かすきっかけになる。
それが私がこの映画から受け取ったメッセージだ。
この映画から何も感じられなかった、あなた。
批判せず、まずは何か一つだけ表現してみたらどうでしょう。
モーガンフリーマン。
動いているネルソンマンデラはあまり見たことがないが、
マンデラ役は、あなたしか考えられない。
マンデラの伝記映画
「アメリカン・スナイパー」を見終わった後に、イーストウッド作品をもう一本見ておきたくて、見てみました。
静かに、深く、心を貫いて来る感動。
雰囲気がよく似ていると思いました。
2015.4.14
ナショナリティを刺激されるスポーツの力
南アの現実とマンデラの人物像を描くにしても、
国を一つにする象徴としてのツールとしてラグビーを描くにしても、
どっち付かずで中途半端感はありましたが、
結果を知らなかったのでドキドキして楽しめました。
普段は意識してないけど、
オリンピックやW杯で日本人や日本のチームが活躍すると嬉しいのは、
知らない内にナショナリティが刺激されているんだなぁ。
スポーツの力、あると思います。
勿論、南アの現実はキレイ事で解決する程甘くは無いのは重々承知ですが、
現実に起きたファンタジーをエンタメに昇華させた良い映画だったなぁ。
南アフリカだけの話ではありません アメリカにも、日本にも必要な物語なのです
東京オリンピック2020
コロナウイルスのパンデミックによって、1年順延の末、2021年7月23日から8月8日まで開催されました
しかし1 年延期してみてもコロナ禍の猛威はおさまらず、オリンピックの開催について日本は真っ二つに分断されてしまいました
中止すべき派と、なんとしても開催すべき派の対立は罵倒合戦にすらなっていました
結局、殆どの会場は無観客、あるいは有観客であっても会場収容人数よりもはるかに少ない人数で開催することで決着して開催されたのは、ご承知の通りです
オリンピック閉会から1週間ほど経ちました
本作に登場するのは1995年のラグビー・ワールドカップ南アフリカ大会の会場の光景です
数万人もの大観衆が大スタジアムをこぼれ落ちんばかりに満杯にしています
めいめい国旗をもったり、代表チームのユニフォームを着たり、フェイスペイントしたり、ヘンテコな帽子を被ったりして、熱狂的に大声を上げて応援しています
本来の東京オリンピックはこうなるはずだったのてす
国民が一致団結して、日本選手とチームを応援して、相手チームの健闘を称えていたはずでした
空っぽの国立競技場、空っぽの各会場
そこからは歓声も拍手もないのです
一応、オリンピックは大会としてはつつがなく終わり、各国選手団や記者団は去っていきました
残ったのは、コロナの爆発的な感染急拡大でした
本作はラグビーの映画なのでしようか?
もちろん違います
本当に描いているのはアパルトヘイトで分断されていた南アフリカの国民の統合の物語です
それをラグビーワールドカップにおける南アフリカチームの活躍を軸に描いてみせているのです
その構成力、秀逸な脚本が本当に見事です
そして本作は南アフリカの物語のようにみえて、実はアメリカそのものの物語でもあったのです
2009年1月、アメリカに初めて黒人大統領が就任
同年12月、本作が米国公開
この2つの日付に注目しなければなりません
そうすれば冒頭の南アフリカのアパルトヘイトが生んだ人種の分断の現実の光景は、まるでアメリカの人種的分断の実態を視覚的に分かりやすく表現されたもののようにみえてきます
マンデラ大統領が大統領官邸に初めて入るシーンは、オバマ大統領がホワイトハウスに初めて入ったときはかくやと想像してしまうものです
ラグビー代表チーム主将のフランソワがチームを引き連れて、マンデラ大統領が27年間投獄されたケープタウンの沖合15キロ程に浮かぶ離島ロベン島の監獄を訪問し、トイレの個室ほどしかない独房を見学して愕然とするシーン
それは米国における人種差別の歴史を投影した光景でもあるのです
マンデラ大統領は、ラグビーのワールドカップを政治的に上手に利用して、人種で分断されていた南アフリカを見事に統合してみせたのです
決勝戦のときの、白人も黒人も無くひとつになって応援し、勝ったときの爆発するように喜び肩を抱きあう姿こそ、マンデラ大統領が目指した国の統合そのものの姿でした
オバマ大統領にもこのようにアメリカ国民を一つに統合して欲しいとの強いメッセージを本作から感じます
本作公開から12年
私達はその後の結末を知っています
アメリカのオバマ大統領は再選され、2期8年の任期を終えて退任しました
しかし後任に選挙で選ばれたのはトランプ大統領でした
アメリカはまたも分断され、より強く分断がはっきりと誰の目にも入るようになってしまったことを私達は知っています
選挙戦の間、あの様に高邁な理想、高潔で格調のあった演説で魅了したオバマ大統領だったのに、就任してからはどんどんトーンダウンして、幻滅すら感じてしまう大統領になったことの反動がそうさせたのだろうと思います
そしてそれを正そうとそのトランプ大統領を破って就任したバイデン大統領は今度はアフガニスタンで理想主義に走って大混乱を引き起こしているようです
まるでダッチロールです
南アフリカはマンデラ大統領は、1994年に76歳で就任して、本作で描かれた1995年のワールドカップのあと、1999年に高齢を理由に政界引退され、その後悠々自適の生活を送り2013年に病気で95歳でお亡くなりになりました
映画では南アフリカの未来は明るく希望に満ちている姿で終わります
しかし2021年の私達は知っています
南アフリカの人種間の貧富の格差はそのままであり、それどころか世界一治安が悪いとすら言われていることを
日本もオリンピックや、コロナワクチンなど様々に事あるごとに、ネット右翼だ、パヨクだと互いに罵倒を繰り返ししているのを目の当たりにしています
東京オリンピックは、本当は日本国民を団結させ、日本を衰退していくだけの国になるのではなく、明るい未来を目指していこうという希望で日本国民を熱狂させるはずのものでした
それなのに、いまはもうそれみたことかという罵倒と後悔に包まれてしまっています
しかし、私達は負けてはいられないのです
劇中、マンデラ大統領から代表チームの主将に贈られる大統領官邸の便箋に大統領自から万年筆で綴られたウィリアム・アーネスト・ヘンリーの詩
それを心に刻みつけなければなりません
インビクタス
私を覆う漆黒の夜
鉄格子にひそむ奈落の闇
どんな神であれ感謝する
我が負けざる魂に
無惨な状況においてさえ
私は、ひるみも叫びもしなかった
運命に打ちのめされ 血を流そうと
決して頭は垂れまい
激しい怒りと涙の彼方には
恐ろしい死だけが迫る
だが、長きにわたる、脅しを受けてなお
私は何ひとつ、恐れはしない
門が、いかに狭かろうと
いかなる罰に苦しめられようと
私は我が運命の支配者
我が魂の指揮官なのだ
INVICTUS
インビクタスとは不屈や不敗を意味するラテン語
それはどんなに困難であっても、負けることのない心があれば必ず乗り越えられるということです
アメリカも、南アフリカも、日本も
負けてはならないのです
コロナのパンデミックにも
負けてはいられないのです
南アフリカだけの話ではありません
アメリカにも、日本にも必要な物語なのです
劇中のマンデラ大統領の言葉には感動しどおしでした
本物のリーダー、本物の偉人です
クリント・イーストウッド監督の手腕
モーガン・フリーマンの名演
実際さながらのラグビーシーンとマット・デイモンの迫真のプレー
いくら激賞しても足りません
本当の名作です
作品は◎、プロモーションに闇を感じる
高校英語の教科書にPlaying the Enemy(原作)の一部が載っていて、あまりにも酷い内容だったので(原作と知らずに)映画はどうなのか気になって鑑賞。
民族をまとめる、人種差別に関わる話なはずなのに、教科書の内容は白人がいかにがんばったかしか描かれていない。多分原作はもっと色々書いてあるのだろうけど。
それに対し、本作はあくまでマンデラに焦点を当てていて、モーガン・フリーマンの力もあり、よくできた内容だったと思う。さすがイーストウッド監督。
日本でも強いとは言えないチームが奮闘して国があれだけ熱狂したのだから、民族問題が絡めば、もちろん熱くもなるだろう。
ただ、ジャケットの写真がどう見てもただの白人スポーツの映画でしかない。ラグビーは手段であって、核ではないはずなのに。こうしないと売れないのかなと思ってしまった。
もくもくと笑
モーガンとマットは好きな俳優ですので借りてみました。 アパルトヘイトでの人種差別ですね。
それから断ち切ろうと、白人と黒人との奴隷からの人間平等説をしていくストーリーですね。
内容的には、素朴であるが見入ってしまう面白さがります。 似たような映画でタイタンズをわすれないのほうが感動ですが、これもよかったですね^^。
タイプキャストを逆手にとった荒技だ。
米二大インテリ系俳優、モーガンフリーマン、マットデイモンを配し理屈っぽい一応上質の演説映画かと思わせて、気付くと終盤でコトバ不要の肉弾スポーツ映画に転調している展開に痺れた。
タイプキャストを逆手にとった荒業だ。
イーストウッド好調。
マンデラ大統領凄すぎ!
誰もがファンになるね。こんな大統領が日本の首相なら国民はついて行くし、何より信頼出来て落ち着いた生活が出来そうだ。以前にもマンデラ大統領の映画『マンデラの名もなき看守』を観ていたので一瞬同じ映画かと思った程、最初のシーン、場所に見覚えがありました。観る順番としても良かったです。この映画は大統領になってからのエピソードなので。
こんなキャスティング、感動するに決まってる!!→監督:イーストウッド、主演:モーガン・フリーマン、マット・デイモン。
実在のラグビープレイヤーたちと周りの人々が成し遂げた、奇跡と感動のストーリーを描いた映画。マッド・デイモン演じるピナール(南アフリカ代表チームのキャプテン)を、「最も尊敬する人物」として挙げるラグビープレイヤーはいまだに多くいるほど、ラグビーの歴史において象徴的な話です。
ネルソン・マンデラ大統領を演じるモーガン・フリーマンも本当にいい味出してます!この人が出てるだけで、だいたいの映画は泣けます(笑)
ラグビーだとこの『インビクタス』、アメフトだと『タイタンズを忘れない』、
「人種差別の困難を乗り越え、チームとして結果を残した実際の感動映画」の個人的ツートップですね。スポーツを実際にやっていたり、何か困難を乗り越えてきた方は、心震えること間違いなし!!
シンプルで、わかりやすいけど、響く
ネルソン・マンデラの人心掌握術は見事の一言。
モーガン・フリーマンの演技力もさすが。
そして、スポーツの影響力を再認識。
イーストウッドの価値観とか、描きたいものは一貫してるね。
タイトルなし
当時の南アフリカの状況をよく描き出している。想像を絶する差別社会と推測されるが、それを色濃く扱う訳ではなく、マンデラの大らかさ、赦しの心がドラマに爽やかさを与える。モーガン・フリーマンはハマり役。実話ということで、ラグビーW杯優勝は国を一つにまとめるのにこれ以上ない大きなインパクトを与えたのだと映画からわかった。
【”紳士の荒ぶるスポーツ” 人種間の長年の確執を越え、国を一つにする。】
ークリント・イーストウッド監督の数々の作品の中では”政治的メッセージ”を表向きにしたヒューマンドラマの傑作である。-
■印象的なシーン
1.30年間、政治犯として南アフリカ沖のロベン島の牢獄に捕らわれていたネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)が、1990年、南アフリカの大統領になり、動揺する官邸の白人たちに言った言葉。
”過去は過去。我々は未来を目指す”
ーネルソン・マンデラの器の計り知れない大きさを表す言葉である。-
そして、マンデラを護衛するスタッフに白人の元公安たちが配属される。
2.南アフリカのラグビー代表チーム”スプリングホグス”を応援するのは、アフリカーナと言われる南アフリカ在住の白人たち。
南アフリカを主催国としたラグビーワールドカップを一年後に控え、苦戦する”スプリングホグス”に対し、ディーバ(マンデラの氏族名且つ愛称)が取った行い。
”スプリングホグスの主将、フランソワ・ピナール(マット・デイモン)を自ら官邸に招き、自らイングリッシュ・ティーを振舞い、彼の苦闘を労う。そして、フランソワの心を掴む”
ー”スプリングホグス”の緑と金色のユニフォームと名前を変えようとする黒人たちの集まりに自ら足を運び、”敵を熟知しなければならない。アフリカーナはあのチーム名とユニフォームを愛している。”と説得するディーバの姿。ー
3.ディーバは、ホグスの選手たちを黒人の子供たちにラグビーを教えさせるように依頼する。
ー当初、嫌がっていた選手たちが、黒人の居住地区の姿を目の当たりにするとともに、楽し気にラグビーを教える姿。ー
4.ディーバが、ホグスの選手たちの名前と顔を”新聞で”覚えるシーン。そして、試合前に一人ひとりと名前を呼びながら握手するシーン。
ーうーん、”指導者”として”抜群”である。-
5.フランソワが選手をディーバが30年間、捕らえられていたロベン島の牢獄に連れて行くシーン。けれど、一番感銘を受けたのはフランソワであることが分かるシーン。
ー”我が、負けざる魂”が語られるシーン。-
6.オールブラックスとの決勝戦を前に、ディーバを護衛する、黒人スタッフと白人スタッフの距離が近づいていくシーン。
-楽しそうに、ラグビーに興じるシーン。-
7.フランソワが決勝戦のチケットを家政婦の黒人女性の分も渡すシーン。それまで、ディーバに否定的な態度を取っていた父の優し気な表情。
8.決勝戦の開始前、マンデラが”スプリングホグス”の選手たちの名前を呼びながら一人ひとりと握手した後、オールブラックスの選手たち一人ひとりにも声を掛け、握手するシーン。特に、最も警戒すべき選手にユーモアを込めて声を掛けるシーン。
<30年もの間、政治犯として獄中に繋がれていたネルソン・マンデラの”負けざる魂”を表現するシーンの数々。そして、”負けてはいけないプレッシャー”に見事打ち勝ち、”奇跡の”ラグビーワールドカップ優勝を勝ち取った男を描き出した見事な映画。
だが、矢張り圧倒的な演技を見せたネルソン・マンデラを演じたモーガン・フリーマンの姿に脱帽せざるを得ない作品である。
勿論、ネルソン・マンデラご本人に対しても・・・。>
<様々な媒体で、数回鑑賞。何度観ても、勇気を貰う作品である。>
愛国者
ネルソン・マンデラのラグビーを通じた政を描く映画。
アパルトヘイトによる厳しい人種差別の中、黒人、白人の分け隔てなく、国のために一体となるべく、ラグビーを通じた挙国一致を目指した。暗殺の恐れもあったであろう中でも、人前にでる勇気には感心させられました。
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