「良くも悪くも、ポン・ジュノっぽさ全開」母なる証明 abuさんの映画レビュー(感想・評価)
良くも悪くも、ポン・ジュノっぽさ全開
映像はとにかく湿度が高く、どこを切り取っても暗くて、不潔で、不愉快。
まるで息苦しさを狙って演出しているような重たい空気が全体を包んでいる。
「母親だから何をしても許される」わけじゃない——
そんな違和感がずっと漂っていて、その不快さを最後まで引きずる作品だった。
そして、ポン・ジュノ作品にありがちな“カタルシスのなさ”。
感情が爆発するでもなく、納得できる結末があるわけでもなく、ただモヤモヤが残る。
この手の映画を「深い」とか「考えさせられる」と高く評価する人も多いけれど、正直、自分にはまったく刺さらなかった。
映像や演出に独特の魅力はあるけれど、残念ながら今回は完全にツボから外れてしまった一本。
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